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詩・小説

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思いついた言葉の倉庫です。 たまに深夜のテンションで小説も書きます。
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2024年4月の記事一覧

彼女の月曜日

憂鬱な月曜の朝に 彼女はコーヒーを飲んだ 甘いけど苦いから 足りないのは何? 痛い期待 つまんない ここから早く出たい 大好きな存在を全部 取り上げて笑う愚弄者 彼女はもう知っていた ここに答えはない 詰まる息苦しくて ここから早く出たい そのままの私を受け止められないのなら ひとりになりたいの 放っておいて欲しいの 毎日が月曜日のよう 痛み止め 空のコップと 彼女はもう泣いていた 追い詰めたのは誰? その問いに答えはない ここから早く出たい そのままの私を受け止めら

【短編小説】その日には咲かない気持ちに水をやる。

随分前からこの気持ちに嫌気が差していた。 誰かと話していても、ひとりの時もモヤモヤとしはじめるのはどうしてなんだろうか?きっと長い間私の中に溜まってしまった結果だと思う。 「ミサキさんは少し自分の気持ちを伝えるのが苦手のようです」 そう通信簿に書かれていたのを見た母はどうしてかしらねぇ?と首を傾げていた。 私は素知らぬ顔をして絵を描き始める。 季節はまだ肌寒い春のことだった。 それからしばらくして学校で友達ができた。名前はミサトといい、私の席の後ろの子だった。名前の響きが同