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6)四角錐の体積=底面積*高さ*1/3の証明

錐体の体積の公式は「同じ底面積と高さの立方体の体積の3分の1」です。「どうして3分の1なんだろう?」Youtube動画(*は積算、/は除算)

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とりあえず四角錐の証明です。図を見てください。高さが底辺の1/2の四角錐を頂点同士で6個合わせると正立法体になります。という事は「正立法体の体積はその四角錐を6個の体積合計と等しい」という事が分かります。

計算しやすい様に、正立方体の1辺を2hとします。この場合の四角錐は高さは底辺1辺の1/2でないと6つの四角錐の合計になりませんので、hにします。

1辺を2h、高さを2hとすると正立法体の体積は2h*2h*2hです。その正立方体を6個に分割した四角錐の体積は、正立方体の1/6になります。

その四角錐の体積は、(2h*2h*2h)/6 です。以下、

定数とhを組み換えます。(2*2*2*h*h*h)/6

2*2*2は8 なので、(8*h*h*h)/6

分数の分母と分子を共に2でわります。(4*h*h*h)/3 

ここで分数の分子部分の(上部分の4*h*h*h)を「2h*2h*h」に変形。ここがミソです。すると (2h*2h*h)/3 になります。この「2h*2h*h」よ〜〜く見ると「2h*2h=四角錐の底面積=正立方体の底面積・hは四角錐の高さ」です

したがって正立方体を6等分した体積は(底面積*高さ)/3 になります。つまりこの式から四角錐の体積は「その高さの四角柱の体積の1/3」になります。

「四角錐の体積は、底面積*高さ=四角柱の体積の1/3」の証明は出来ました。
しかし3角錐や5角錐〜円錐までの他の多面錐はこの方法では証明できず、すべての錐体の証明を1個づつする必要が有ります。そこで「相似」の考え方を利用します。

上図の下部分の様に高さが同じ3角錐と4角錐を並べて同じ高さで2つの錐体の切断面の面積を調べます。2つの錐体の切断面の面積は高さを変数として両方の切断面積比はその高さに比例しています。それが錐体の特徴だからです。ならば「他のすべての錐体も同様に公式は成り立つ」と予想できます。

ここで同じ高さの四角錐と三角錐を考えます(図の下)。左Aの四角錐の体積は上記で「同じ寸法の長方体の体積の1/3」と証明されました。次に隣の右Bの三角錐と比較します。

右Bの三角錐は、同じ高さでは面積の比率が左Aの四角錐と同じ事が相似で証明できます(錐体とは底面の各点から上空の1点に対してそれぞれ全て線で結んだ立体)。そしてその高さ毎に細かく切断する高さの単位を、1cm、1mm、0.1mm〜と極限まで細かいミリ数単位で切断して出来た右Bの三角錐の各ブロックの体積の総計の体積は左Aと同比率です。という事は同じ計算式で求められると推定できます。よって右Bの三角錐の体積も「底面積かけ高さの1/3」と推定できます(積分)。

2つの錐体の体積を求める公式は同じであると推定できました。であれば、底面積と高さが同じであれば全ての錐体の体積は四角錐の体積の計算式の「底面積かけ高さの1/3」である事が推定できます。

「推定」と書いたのは高校数学の「積分」が含まれています。実際の計算が自分では出来ませんのでここでは「推定」としています。でも細かく切断していくと「タブンそうなるね?」というのは感覚でご理解いただけるのではないか?と思います。今回途中で「相似」が出てくるのは「4)三平方の定理の証明」と同じですね。