太陽

日に当たるのはいい事だと良く言う。当たり前に耳にするフレーズは世の中に溢れていて、実感が湧きにくい。

都会での生活は、ありとあらゆるものが高層ビルによって遮られている。夕日が建物に飲まれてしまって、最後までその姿が沈んでいく様を見届ける事ができない事がほとんどだ。

特に冬のような日が短い時期は、水平線へと夕日が沈んでいくまで太陽の光を浴びていたいものである。

都会で唯一それができるのは埋立地のエリアだろうか。人工的な湾の縁に佇みながら、大自然の恵みにあやかる事は出来なくとも、「せめて夕日だけは」と空を眺める。

今日やり残した事や、本当はやりたかった事などを思い出しながら。

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