人は繋がりを求めている
アメリカは基本的に車社会だ。移動は車で、場所にもよるが、歩いている人を見かける方が難しい。
危険な国なので、歩行者の特に少ないエリアを歩いていると、車から叫んでくるやつがいたり、運が悪いと物を投げられる事もある。
あと、一見歩行者が多いから安全かと思いきや、そのエリア自体が危険な場合もある。
それらのエリアで夜に外を歩くなんてもっての他だ。最悪命を落とす可能だってある。
僕は初めて日本を訪れて親と一緒に夜の東京を歩いた時の衝撃を今でも覚えている。
「え?夜なのにこんなに人が歩いているの?すごい!」
今でこそ人混みが苦手だが、小さい頃は夜の街中で人が歩いている=「寂しくない」という気持ちだった。
アメリカ人は日本人に比べて早寝早起きなのもあって、夜は静かな場所が多い。
まあ、日本も東京のような大都市が特殊なだけで、田舎の夜は人気がなくて静かかもしれないが、それでも治安的には歩行可能なエリアがアメリカに比べてめちゃめちゃ多いので、同じようで実は全く事情が違う。
ちなみにニューヨークなどはロサンジェルスに比べて夜遅くまでやってる場所も多いし、歩行者も多いが、それでも安全とは言い難い。
さて、大人になった今、僕は人混みが苦手で誰もいない大自然や誰もぶつかってこない歩きやすい田舎町などが好きなわけだが、それでもふとした瞬間に、夜でも人が大勢集まる場所がある事を思い出すと安心する。
例えば新宿はどれだけ夜遅くてもそれなりに人が歩いているエリアがある。
決してその時間帯にそこに行きたいというわけではなく、その時間でも起きている人がいるんだな、世界はまわっているんだなという事実を噛み締めていると寂しさが紛れるのかもしれない。
人は皆、どこかで世界との繋がりをいつでも求めている生き物なのかもしれない。
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