書籍の広告

石原慎太郎著「あるヤクザの生涯」という幻冬舎の書籍の広告を新聞で時々みかける。かなり大きな広告で評判も売れ行きもいいのだろう。昔気質に憧れを持つ身にとって魅力的な書籍だ。一方で、「ヤクザ」という存在に恐々ながらドラマチックな興味を持ってしまうのは自分だけではないだろうと思うと、こんな広告を大々的に打ち出してもいいものか、と、ふと思う。ノンフィクションだそうなので、そこに書籍としての価値や意義があるのかもしれないが、どうだろうか。

アメリカの現状を思う。自由と民主主義を何よりも尊んできたはずの国民がトランプをあんなにも支持している。ヒットラーも最初は選挙で選ばれたしドイツ民族も敬虔で良心的な人たちだ。そうそう、民主主義の元祖であるフランスでも、一旦王政を打倒しながらナポレオン皇帝という独裁体制を再び招いた。日本だってそうだ。こんなに穏やかで親密で謙虚な民族が、いっとき狂ってしまった。みんな心の中にいろんな要素を持っている。なるべく、あぶない心の芽が騒がないようにしてほしい。


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