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UCLA留学記②サマースクール(オンライン留学のメリット/デメリット)

LLMプログラムの中には、その開始前にサマースクールを用意している学校もあります。サマースクールに参加する目的はそれぞれだとは思いますが、①授業に耐えうる英語力と基礎的な英米法知識のインプット、それから②参加メンバーとの人脈形成が挙げられるのではないかと思います。

私の場合、そもそもサマースクール参加がUCLA入学の要件でしたので主たる目的はどちらでもないのですが、せっかく時間とお金をかけて参加するのですから、①②の効果はいずれも強く期待していました。

今年はコロナ禍の影響で、サマースクールはすべてオンラインで実施されました。これが生まれて初めてのオンライン授業でした。このオンライン授業について感じたメリットとデメリットをお伝えします。

メリットとしては、教授と学生の距離が近いということです。オンラインなのに距離が近い?と思われるかも知れません。これは、私の学生時代との比較した感想です。日本の大学生やロースクール時代、教授はどこか「偉い人」で、気軽に話しかることが難しい存在でした。しかしオンラインになると、自分のすぐ横に並んでいる画面配置もあって、とても身近に感じます。質問も挙手ボタンを押すだけで手軽にできて、大教室で手を挙げるような勇気も要りません。教授に指名されて質問された時も、対面授業だとテンパってしまう私ですが、自宅で画面に話しているだけと思うと緊張も和らぎます。この距離の近さが、コミュニケーションの密度をかえって高めてくれて、①英語力もアメリカ法の基礎知識も効率良く習得できた気がします。

一方で、デメリットに感じるのはクラスメートとの距離の遠さです。これもやはり昔の学生時代と比べると、授業前後の雑談ができず、その後のランチや飲みに発展することもありません。授業内でもグループワークが何回かあったのですが、なかなか個人的な話もできず、お互いをよく知り合うには難しいと感じました。結局、サマースクールのメンバーとは②強い人脈を形成するには至らなかったのが残念なところです。

まとめると、オンライン授業は教授との距離を近づけるが、クラスメートとの距離は遠ざけてしまうように感じます。広くいえば、偉い人との距離を縮め、身近な人との距離を遠ざけてしまうということでしょうか。オンライン留学は知識の習得という点では、対面留学に遜色ない(場合によっては対面以上の)効果を得られる一方で、人間関係の形成は非常にハードルが高くなってしまうと感じました。

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