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どんな石でも火打石になるの?

なりません。
火打石になる条件は2つあります。
■第一条件 モース硬度6.5以上
鉱石の硬さの世界標準基準を定めたのがドイツの地学者フリードリッヒ・モース(Friedrich Mohs、1773年~ 1839年)。ダイヤモンドを硬度10と定め、ランク付けしました。
■第二条件 二酸化ケイ素SiO2(ガラス質・シリコン・シリカ)の含有率が極めて高い鉱石。シリコンバレーのシリコンは半導体にSiO2を使うので、その語源となっている。


エジプト産瑪瑙。仏ベルサイユ宮殿の敷石はほとんど瑪瑙です

それらを代表する鉱石は、瑪瑙・水晶・石英・チャート・サヌカイト・などが該当する。黒曜石は硬度5.5ですが、ガラスの塊のような鉱石なので火打石となります。そのほかチャート、アクアマリンなどは、採石場所により、SIO2の含有率は異なるので、すべてが火打石になるとは限らない。

どんなところにあるのか?

恐竜の化石などが発見される場所(ジュラ紀・白亜紀等)。
6000万年~1億年前の地層が露出している場所。
特にかつては海底だった場所で強烈な圧力が加わり、隆起し、浸食されそのまま露出しているところです。基本的には堆積岩が多く、強力な圧力で固められ、あるいはマグマなどの活動で熱せられ成分変化を起し、ガラス質が形成されたものとなります。
私の住んでいる、群馬県では、東側は足尾銅山で有名な足尾古生層が露出しており、渡良瀬川流域はチャートで作られているといっても過言ではないくらい、河原の石を火打ち金でたたくと火の粉が出ます。
西上州では秩父古生層の最北端に位置する、上野村(恐竜博物館があります)南牧村(限界集落日本第一位)下仁田町(限界集落14位)などで、チャート、石英などが鏑川流域上流で河原にごろごろしています)。ところが、高崎・前橋のある群馬県中心部、利根川流域、烏川流域は、榛名山、赤城山、浅間山などの活火山の噴火により、すべて古生層が関東ローム層に埋め尽くされ火打石を発見できることはありません。
以前キャンプ芸人「ヒロシ」さんが番組で言っていたのが、硬い石なら何でもOKという言葉を残しました。きっと彼は奥多摩(秩父古生層最南端)で石を拾ったものと思われます。落ちている石は全てチャートと思われますので。

携帯用火打ち金を一つ子供たちに渡し、古生層流域の河原で「火打石を見つける」アクティビティなどは、大人も楽しいゲームを作れます。



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