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人体の作画【目の描き方】

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 目の捉え方(アタリ)と具体的な描き方についてまとめています。

目の捉え方(アタリ)

 目にはいろいろな描き方がありますが、僕のやり方としては、四角とその中に入る六角形で目のアタリをとります。流れとしては、四角形で顔面の中に目の領域をとり、その中に六角形で目の輪郭をとります。このようにアタリを取る理由は以下の2点です。

① 目の位置と目線をチェックできる
 まず四角形で頭の中の位置を決め、十字を引く(後述)ことで、目の大きさや目線のチェックができます。人は絵を見るときでも特に目と目線(どこを向いているか)にまず目が行くので、この段階でのチェックは非常に重要です。

② 目の表情の描き分けができる
 目には大きい目やつぶらな目、ツリ目やタレ目などの表情があり、それがキャラの個性に繋がります。ですが、目の表情の描き分けは「四角形の中の六角形を調節する」だけです。つまり、四角形さえ押さえてしまえば、あとはそれの中に六角形を入れるだけなので、どんな形、角度の目でも描けるということです。

目の描き方_結論

目の描き方

①四角形で目全体のアタリをとる
 まず、四角形で目全体のアタリをとります。目と目の間隔は、目一つ分くらい開けます。この時、四角形に十字を引き、目線が向かせたい方向に向いているかチェックします。

目の描き方_1

② 目の輪郭を描く
 ①で四角形がとれたら、その中に六角形で目の輪郭を描きます。六角形を描くときは、画数ごとに左右のバランスの対応(傾きや長さなど)を取りながら描くと、左右均等な目の輪郭が描けます。下図の画数はあくまでも一例で、どんな順番で描いてもいいです。このとき、つい片目ずつ描きたくなりますが、それでは左右のバランスがとりにくいので、「左目の① ⇒ 右目の① ⇒ 左目の② ⇒・・・・ 」という風になるべく両目の画数ごとに描きます。

目の描き方_2

③ 黒目の輪郭を描く
 六角形の中に黒目の輪郭を描きます。目は球体であり、黒目はまぶたの裏にも続いている(回り込んでいる)ことを意識すると、立体的になります。

目の描き方_3

④ 細部を描いて完成
 輪郭、まつ毛などの細部を描き込んで完成です。このときどんな描き込みをするか(虹彩を描くか否か、等)で目の個性が変わってきます。

 補足として、眉毛と上まぶたを描くときは顔の立体感を意識しましょう。実際の顔は平面ではなく凹凸があり、カーブがあります。そのため、角度が付いたときには眉毛とまぶたは目の真上ではなく少しずれた位置にきます。このことを意識せず、目の真上に眉毛とまぶたを描くと、顔が平たんに見えます。

目の描き方_4

ポイント:眼球の立体感を意識しよう

 目は「眼球」という文字通り球状の形をしています。なので、角度がついたときには、目と黒目の輪郭にパースが付きます。具体的には、奥側の目の幅が狭まり、カーブがつきます。上の描き方①で十字を引くときに、目の丸みに沿った十字を引くと、立体感が意識しやすいです。

 また、真横から見たときには目は真っ平ではなく、ややカーブしていることを意識しながら描くといいです。ただし、2次元絵ではカーブを持たせずフラットに描く場合もあるので、この辺は好みです。

目の描き方_ちゅういてん

参考:
ダテナオト, 弐藤潔著,「イラスト解体新書」
室井康雄, アニメ私塾流最速でなんでも描けるようになるキャラ作画の技術

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