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HANG UP THE PHONE

チャゲアスの楽曲がサブスク解禁されたときいてうれしくて今さっそく聞いている。10月1日には全曲が公開されるらしい。On your markも大好きだけど、HANG UP THE PHONEが聴きたいな。むかし実家にCDがあったはずなのだけれど、ディスクを取り込むための機器がないので結局のところわたしの生活のなかの音楽は大半をサブスクに依存している。買ったり借りたりしたCDをせっせとパソコンに取り込んで、それをまたitunesに落としてそれからipodに…なんて作業を面倒がらずにやっていた時期がちゃんとあったのだからすごいと思う。しかしアルバム一曲一曲との向き合い方というのは明らかに変わったね。いいこともわるいことも半々。

岡田斗司夫もジブリ最高傑作と太鼓判を押すOn Your Markもいつのまにか収録DVDが買えるようになっているし今のうちに買っておこうかな。金曜ロードショーでものすごく久しぶりにとなりのトトロを観たら異常に泣けてしまって、やっぱりなんかすごい引力があるのだなと思ってしまった。東京生まれなのにあの「イマジナリー原風景」に惹かれてしまうのはどういう文法なんだろうか。伊藤計畫の「虐殺の文法」みたいに、泣ける文法というのは確かに存在すると、最近よく思う。なんというか、じぶんの感受性が敏感とかじゃなくて、技術に泣かされていると感じる。そういう創作者の鬼気迫るパッションを受け取る瞬間のそれはまぎれもなく快楽である。

それはそうと、終盤でサツキが胸を詰まらせておばあちゃんの前で泣いちゃうシーンの「泣き」に入るタイミングの絶妙さというか、ああそう我慢してたのにどうしても泣きたくなっちゃう時ってこういう感じだよね……という細かい演出の妙にやたら感心してしまうようになってじぶんの加齢を実感する。

なんだか最近ばたばたしていましたが、オルタナ旧市街動静はこんなかんじでございます。『踊る幽霊』はなんだかホラー小説に間違われるという事態が全国の書店さんで頻発しているようですが、そんな誤配も含めておもしろがろうと思っております。でもホラーではないのでごめんなさい。できればエッセイ棚とか、紀行とか街歩き本のコーナーとかでもいいと思うのでそっちのほうに置いてもらえると非常にうれしいです。

【おしらせなど】

8月 江古田「百年の二度寝」にて「宮崎智之×オルタナ旧市街 随筆復興」フェア開催中(10月まで)
▶︎▶︎われらが江古田・百年の二度寝さんにてホットなフェアを開催中です!あの!宮崎智之さんと一緒に、厳選に厳選を重ねた大好きな随筆作品をピックアップしました。オルタナ旧市街の選書は6冊。ぜひわたくしの愛読書を江古田に見にきてください。われわれの手書きポップもあります。ぜんぜん書き慣れないので難しかった。書店員さんってすごい。

これの打ち合わせの帰り道、宮崎さんは江古田駅前の自販機でジュースを買ったのだけれど、取り出し口からがろんと出てきた缶に触れるとなぜかアツアツで二人とも脱力。自販機の冷却機能をも破壊する東京砂漠の威力におののいた日でした。

8月 8月31日 双子のライオン堂にて早乙女ぐりこさんとトークイベント開催
▶︎▶︎こちらもホットなイベントでございます。花の24年デビュー組・早乙女ぐりこさんと念願のトークイベントです。おかげさまで会場観覧チケットは即完売(ありがたい!)とのことですが、配信チケットは無限にありますのでよければぜひ。「レペゼン東京のそこまで言って委員会」と威勢よく題しまして、東京出身の作家同士があれやこれやとやいのやいの言い合う予定です(予定です)。

9月 双子のライオン堂×書泉「華麗に文学をすくう?」企画 第一弾の執筆者として小説付きレトルトカレーの執筆・監修
▶︎▶︎ライオン堂さんと書泉さんのおもしろ企画、カレー付き小説を作ろう!という意味不明なプロジェクトに混ぜてもらいました。わたくしは第二弾の執筆者として『梵』という掌編を書き上げました。

〜あらすじ〜
隅田川で発見された謎の生物「すーちゃん」。その正体は不明のまま一躍人気者になった「すーちゃん」だったが、ある日を境に人々の生活を脅かす脅威に!前代未聞の危機にリサイクル業者の「わたし」を始め様々な人々が立ち向かう。この脅威に立ち向かう術は…?

これにマッチさせるかたちでレトルトカレーの監修も行います(???)。第一弾には高山羽根子先生や尾崎世界観さん。豪華!おたのしみに。

9月 本屋lighthouseより新作ZINE『Lost and Found(すべて瞬きのなかに)』発売
▶︎▶︎先週見本ができたそうで、今週幕張に参上して図々しくサインを入れに行く予定です。数年前にlighthouseさんでやらせてもらっていた知る人ぞ知る怪文書「旧市街月報」を再編&再構築した新作ZINEです。エッセイでも小説でもない、でもなんだかポエティックな不思議な読みごこちになろうかと思われます。

まだまだ残暑ざんしょ。おたがい8月をのりきりましょうね。

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