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2022.5.8

穣津「ペグちゃんペグちゃんペグちゃん!!」
ペグ「なんですか穣津さん」
穣津「ホラーの演出ってあるじゃない」
ペグ「ああ、人間性の欠片もねえ者共が編み出した拷問?」
穣津「あれってさ、静かな空間で変な声で囁いたり突然大声出したりして驚かすわけじゃん」
ペグ「そうですね」
穣津「全部『うんこ』って言ってたら怖さ軽減されんのかなって」
ペグ「どうだろう?」

穣津「うんこ!!!」

ペグ「大声を出すなって気持ちのほうが勝りましたね」
穣津「ってな訳で始まりましたインターネットラジオ『ジョウツノジジョウ』です。よろしくお願いします」
ペグ「GWにすることないなら他のことしたらどうですか」
穣津「もう終わるんだよ」
ペグ「アア、オワッタ…!」

穣津「今日ペグちゃんを招いたのは他でもない」
ペグ「突然畏まって何をしたいんですか?」
穣津「❝弱点❞を、克服したいなって…」
ペグ「弱点?」
穣津「我々誰しもが人生という物語の主人公じゃん」
ペグ「そうですね」
穣津「主人公って、物語の途中で弱点を克服するのがお決まりなんですよ」
ペグ「あ~はいはいはい、【強くなりたい】ってことですね」
穣津「そういうこと」
ペグ「ロマンチストだなあ」
穣津「夢を持つっていいことだよ」
ペグ「奇行の間違いじゃないんですか」


ペグ「で、穣津さんの克服したい弱点ってなんなんですか」
穣津「酒をすぐ全部飲む」
ペグ「なんて?」
穣津「酒をすぐ全部飲む
ペグ「どういうことですか?」
穣津「たとえばここに350mlの缶ビールがあるとするじゃん」
ペグ「はい」
穣津「開けたらすぐ全部飲んじゃうの。飲み干しちゃう」
ペグ「ビールってそういう飲み物だから別にいいでしょ」
穣津「それがそういうわけにもいかなくて」
ペグ「うん?」
穣津「酎ハイもカクテルも、日本酒もウイスキーも、ウォッカもテキーラも、仮に同じ量あったら全部同じペースで飲んじゃう」
ペグ「成人したてボーイか?」
穣津「度数という概念を理解しないせず飲んでる節がある」
ペグ「学習しろよ」
穣津「あと絶対酒が先になくなるから、毎回つまみが手持ち無沙汰になる」
ペグ「すごく生き急いでますね」
穣津「なんかいい方法ない?」
ペグ「倍飲む」
穣津「倍か~~~」
ペグ「やっぱり、穣津さんってせっかちだから、封が切れたものを絶対空にしなきゃいけない!っていう脅迫概念あると思うんですよ」
穣津「そうかも」
ペグ「でしょう? これに対抗するにはもう倍にするなりして絶対量を増やすしかないんですよ」
穣津「それって爆裂に体に悪くない?」
ペグ「肝臓に頑張ってもらうしかないです」
穣津「肝臓に?」
ペグ「肝臓に」
穣津「そっか~」

穣津「この際だからペグちゃんの弱点も克服してみる?」
ペグ「ククク…吾輩の弱点を見破れるかな?」
穣津「ホラー演出」
ペグ「ぐあああああ…サラサラサラ…」
穣津「砂になっちゃった」
ペグ「実際ホラー演出に耐えられる人間って存在します???」
穣津「ホラー好きっていう人もそういう感覚が好きなだけで、耐えられるわけじゃないって聞くしね」
ペグ「特にジャンプスケア」
穣津「突然デカい音出したり画面変わったりするヤツの総称ね」
ペグ「所詮人間の原始的本能をハックしただけに過ぎないわけですよ」
穣津「本当にその話よくするよね」
ペグ「その中でもただただなんのひねりもなく驚かすだけのやつが本当に嫌い。嫌いを通り越して殺意しか抱かない」
穣津「Flashでよくあったよね。【赤い部屋】とか、【ウォーリーを探さないで】とか」
ペグ「赤い部屋は丁寧な前フリがあってからのドン!だから私は称賛するんですよ。ただ初見ウォーリーを探さないでって回避不可能じゃないですか。あれ無理でしょ」
穣津「回避するには未来予知しかないもんね」
ペグ「たぶん未来予知ができたとしても、その予知の内容にビックリしたあと心構えする余裕なくてもう一回その画面がでて二度ビックリする気がする。2倍損する。損しちゃう」
穣津「じゃあ何があったら克服できると思う訳?」
ペグ「解析通りプロプロファイラー同じドアをくぐるからドアツードア最大加力ジャイアントオーバーキリング
穣津「なんて?」

解析通りプロプロファイラー
対象の情報が直感的に解るスキル。

同じドアをくぐるからドアツードア
扉を通して、イメージした場所に瞬間移動できるスキル。

最大加力ジャイアントオーバーキリング
パワーのスキル。

穣津「解説を挟まないで」
ペグ「解析通りプロプロファイラーでその演出作った輩を特定して、同じドアをくぐるからドアツードアでそいつんとこ行って、最大加力ジャイアントオーバーキリングでこうギュ…ってする」
穣津「暴力で解決しないで」
ペグ「そいつと同じことしてあげてるんですよ。突然出てきて落ち着く暇もなく…ね」
穣津「物騒だなあ」
ペグ「毎回”それ”が起こって、原因を調べるとジャンプスケアが関わってるらしいぞってなって、みんな怖くなってジャンプスケアがこの世からなくなってほしい」
穣津「てめーが恐怖ホラーで支配してんじゃねえか」
ペグ「いや、❝恐怖の騙り手❞ストーリーテラー、ってところダナ… ヒヒ」
穣津「異名考えて悦に浸ってんじゃないよ」
ペグ「ジャンプスケア借り物の力如きが本物の"畏怖"には勝てる訳あるまいて…」

ペグ「でも弱点を克服するのに必要なのって【新たな能力の発現】だと思うんですよ」
穣津「確かに、主人公に求められてるのってそういうのもあるかも」
ペグ「なので穣津さんの能力を開花させましょう」
穣津「酒をすぐ飲まなくする能力って何???」
ペグ「気の向く我が儘マイペースメーカーかな…」
穣津「え?」

気の向く我が儘マイペースメーカー 
速度を一定にするスキル。

穣津「わかったからその西尾維新の物真似をやめて」
ペグ「このスキルがあれば酒を飲むペースどころか相手の攻撃速度にも干渉できますよ。強いですよ」
穣津「その思考をやめろっつってんだろ!!!」
ペグ「考えだしちゃうと止まらなくなっちゃって…」
穣津「次から西尾維新禁止ね」
ペグ「”愛を止めないでアンストッパブル”……」
穣津「念能力にするのも駄目!」

ペグ「弱点を克服するためには能力の開花が必須という結果ですけど」
穣津「それペグちゃんの中の結論でしょ」
ペグ「能力開花か倍飲むかの2択ですよ」
穣津「やだな~~ 今度倍買って様子みてみるわ」
ペグ「がんばってください」
穣津「倍早く酔うだけな気がするけど」
ペグ「そういえば最後に言わなきゃいけないことがあるんですよ」
穣津「はい?」
ペグ「穣津さんって冒頭で突然大きな声出しましたよね」
穣津「うん」
ペグ「私あれ未だにムカついてるんですよ」
穣津「え






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あはれとも いふべき人は 思ほえで
身のいたづらに なりぬべきかな
                       ――謙徳公(百人一首)


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