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【アマチュア大喜利プレイヤー列伝】ジョンソンともゆき-画・答・イチコマ-

はじめに

2021年11月9日。

私はこの日、大喜利ライブ「荒城の月」主催者であり、コントユニット「Conva」のメンバーである田野を取材していた。話を聴く中で、こんな発言をしていたのを今でも覚えている。

「これは記事にしないで欲しいんですけど、今度大喜利の人達とYouTubeをやろうとしてて…」

その時は田野が詳しく話さなかったので、「そうなんですね」程度の相槌で受け流していた。そして、数か月後の2022年の1月5日、大喜利に特化したYouTubeチャンネル「こんにちパンクール」が始動した。

メンバーは、田野、ぺるとも、警備員、蛇口捻流、FAN、アオリーカ、ジョンソンともゆきの7人。いずれも大喜利のイベントで好成績を残してきた実力者である。

今回は、7人の中で最も生大喜利の歴が浅い、ジョンソンともゆきを取材することに成功した。ジョンソンともゆきと言えば、大喜利の面白さはもちろん、Twitterに投稿しているマンガも好評で、さらに、企業とクリエイターを繋ぐ「合同会社イチコマ」の社長も務めるマルチな才能の持ち主である。

そんな彼がいかにして大喜利にたどり着いたのか、これまでの活動で印象に残っていることは何か、今後の目標は何か、話せる範囲で話してもらおうと思う。

2023年3月23日20時、インタビュー開始。

生大喜利以前

いつものようにDiscordを繋ぎ、挨拶を交わす。ジョンソンともゆきと最後に会ったのは、2022年10月の「喜利ベロス8」というイベントである。少人数の大会だったので、お互いの大喜利をじっくり見ることが出来て、最終的には決勝戦で競い合った。ちなみに、その時の優勝は羊狩り。

ジョンソンともゆきは、ネットを主戦場に様々な表現活動を行っているが、活動を始めたのは、2008年頃。中学校を卒業する辺りである。まだ”未成年”だった当時の彼は、ニコニコ動画にゲーム実況の動画をアップしていた。

「自分で言うのもなんですけど、結構人気だったんですよ。ランキングに入ったりとか」

ともゆき名義で行っていたゲーム実況は、普通にゲームをプレイするものとは少し違っていた。腹話術での実況や、ゲームソフトをセッティングする段階から目隠しをしている「目隠しゲーム実況」など、ネタに特化したものが多かったそうだ。そういった活動を、高校を卒業するまで行っていた。

2013年頃、今度はマンガを描き始める。その少し前から「エアペン回し」「オリジナルの絵描き歌」など、徐々にゲーム実況以外の動画もアップしていた彼は、「今までとは全く別のことがしたい」と思っていた。ちなみに、それまではマンガどころか、イラストすら描いたことが無かった。

「描き始めた時も、ペンタブとか無かったんで、Windowsのペイント機能にマウスで絵を描いて4コマを作ってました」

当時の彼には、ゲーム実況者時代の頃からの固定のファンがいた。その人達は、彼がマンガを描き始めたことについて、肯定的な反応をしていた。ただ、本人からしたら、それは「ともゆきが描くマンガが面白い」というリアクションではなく、「ゲーム実況をしている人が突然マンガを描くなんて面白い」というリアクションのようだったと感じていた。

自分のマンガを正当に評価してもらえない現状を悔しく思った彼は、ニコニコ静画(※ニコニコ動画内の画像をアップするページ)に、100日間4コマ漫画を投稿し続けた。

「その過程で、マウスをペンタブに変えてとか、ちょっと色も入れてとか。みるみるうちに(出来が)良くなったんですよ。そこからがっつり4コマ漫画をメインで描くようになりましたね、動画じゃなくて」

投稿するものが、動画から漫画へと変わっていくと共に、活動の場もニコニコ動画からTwitterへと移っていった。4コマ投稿生活を1、2年ほど続けていると、フォロワーが3万人を突破する。しかし、「漫画で食べていく」という考えには至らず、あくまで趣味の範疇として捉えていた。毎日投稿していくうちに、リプライで気になる反応をもらうことになる。

「僕のマンガへのリプライで『大喜利っぽい』みたいなことが書かれることが多くて。意識はしてなかったんですけど、確かに大喜利っぽいと言われたら大喜利っぽいのかなと思って。大喜利に対する興味が湧いたのはそこからですね」

大喜利プラス

大喜利をしてみたいと思ったジョンソンともゆきは、当時運営されていた大喜利サイト「大喜利プラス」に検索でたどり着く。お題が出て、3分間で回答を一つ投稿して、3分間で投票して、結果がランキング形式で出る、という流れをひたすら繰り返していく大喜利プラスに、彼はのめり込んだ。

「大学生の時期だったので、延々に出来てたというか。『totomo』って名前でやってたんですけど」

大喜利プラスには、成績によって決まる段位があり、彼は最終的に9段にまで上り詰めた。サイト内では、ちょっとした有名人だった。

そのサイトで頻繁に大喜利をしていて、好成績を残していた人物の中に、虎猫がいた。大喜利プラスをきっかけに、ジョンソンともゆきは虎猫のTwitterをフォローする。その後しばらくして、ボードとペンを使ういわゆる生大喜利未経験者に向けた、初心者のための大喜利会「始めの一歩」の開催が、虎猫によって告知される。

開催決定のツイートを見て、ジョンソンともゆきは参加を決めるわけだが、今までネット大喜利しかしたことがないという状態で、すぐに「生大喜利の会に参加してみよう」となったのだろうか。

「なりましたね。求めてましたね、生大喜利を。生大喜利を出来る環境が無いので。元々ニコ生で、知り合いの面白いゲーム実況者とか呼んで、大喜利の企画をやったりしていて…でも本当に(自分が)やってることって面白いのかなっていう疑問もありながらやってたというか」

ニコニコ動画で活躍していた時代は、それなりに知名度もあり、周りの人間よりは「先輩」だったジョンソンともゆき。ニコニコ生放送での大喜利の企画も、複数回出場して全勝していたという実績もあるが、この評価は自分が本当に面白いから得られた評価なのか、はっきりしない部分もあったとのこと。

自分が面白いと思っていることを試したかったという意思があったからこそ、彼は始めの一歩にすぐ参加表明をしたのかもしれない。

始めの一歩

第1回目の始めの一歩が行われたのは、2018年4月。ついに生大喜利の世界に飛び込んだジョンソンともゆき。会に参加しての感想をこう語る。

「まず、そんなに自分って面白くないなって思いましたね。明確にそこまでデカいウケを出せなかったっていう話なんですけど。それと同時に、他の人は同じ環境下でバンバンウケて、『なんでこの人こんな面白い回答出来るんだ』って思って。打ち砕かれた気持ちというか」

始めの一歩では、経験者によるデモンストレーションや、初心者に向けた企画を行った後、最後に初心者同士でトーナメントを行う。回答者以外が面白かった人に投票をして、得票数の多い者が勝ち上がっていく形式だったが、彼は1回戦でポイントを得ることが出来なかった。

特別自信があったわけではないが、かなり心を折られてしまった生大喜利デビューの日。その悔しさを晴らすために、すぐ次の大喜利会にエントリーした。

次々と大喜利会に参加しているうちに「明確にウケた日」が生まれる。

始めの一歩の数か月後に行われた、招待制の会。その会は、始めの一歩で大喜利デビューしたプレイヤーと、経験者を繋げることを目的とした会だったのではないかと彼は推測している。そこに呼ばれたジョンソンともゆきは、会の最後に行われた、ドラフトでメンバーを決めるチーム戦の企画で、ぺるとも・店長と組むことになる。

「その時に、余りものとして選ばれたんじゃなくて、結構『選んでくれた』んですよ。それがやっぱり嬉しくて、しっかり面白い回答を出したいなって思って。そのトーナメントで、そこで初めてちゃんとウケたんですよね。自分の中でも手ごたえがあったし。次のお題もちゃんとウケて、初めて大喜利で勝ったんですよ。」

その会の帰り道、参加者の一人だったMAに「今日ウケましたね」と声をかけられる。

「それが嬉しくて『自分続けられる!』って思いましたね」

印象的なイベント

そこから、大喜利をすることに対して前向きになれたジョンソンともゆきは、これまで形式を問わず、数々の大喜利イベントに参加してきた。特に印象に残っているものを訊いてみると、「数えたらキリがないくらいある」とのこと。

まず最初に挙がったのは、2018年の12月に開催された、これまた虎猫主催の初心者会「きっかけの一歩」。始めの一歩は元々単発で終わる予定だったが、会が運営の予想以上に盛り上がったことと、定期開催をしないともったいないという理由で、初心者会を1年に2回開催する運びとなった。名称が変わっているのは、始めの一歩との差別化を図るためだが、詳しいことは虎猫のインタビュー記事を読んで頂きたい。ジョンソンともゆきは、この会に経験者ゲスト、いわゆる手本を見せる役として参加した。

「まず、なんで自分が呼ばれたんだろうみたいなことは思ってました。正直生大喜利は半年しかやってないし、それまでに何かしら結果残したかって言われるとそんなことは無いし」

実績がない自分が経験者として大喜利を見せることに対して、大きなプレッシャーを感じていた。

きっかけの一歩でも、始めの一歩と同様に、会の最初は経験者によるデモンストレーションから始まる。「生大喜利って大体こういうものですよ」というのを示すための、経験者にとっては重荷が課せられる、重要な時間である。

「その時に、経験者側も苦戦してたんですよ。自分が出た時に、なんとか出した答えが、その日最初にドカンとウケた感じがしたんですよ。それで『俺はゲストとしていれるんだ』っていう安心感を得られました」

会が終わった後、虎猫もTwitterで彼のウケた回答を褒めていた。それも相まって、嬉しかった出来事として記憶している。それと同時に「もう初心者じゃなくなるのかな」という一抹の寂しさも感じたのも事実である。

他に印象に残っているのは「戦2019-大喜利団体対抗戦-」。大阪で年に一度行われる、大規模な大喜利のチーム戦である。彼は虎猫、ぺるとも、ハシリドコロと、「始めの一歩」チームで出場して、全国から集まった強豪を倒して優勝した。彼が大喜利の大会で優勝したのはこれが初めてである。

「僕は優勝する気満々で行ってたんですよね」

チームメイトには、数々のタイトルを獲得してきた、虎猫もぺるとももいる。ハシリドコロも、元々は大喜利初心者として始めの一歩に参加していたが、実力は充分。勝算はあった。

「画像お題の50」「一問一答の70」のように、お題のジャンルと獲得ポイントを出場しているチームが選び、出されたお題に代表者が答える。観戦している審査員から多く票が得られると、状況に応じてポイントが加算される。その流れを8問行い、より多くのポイントを得た上位2チームが本戦に進めるというのが戦のざっくりとしたルールである。「2問連続で同じ人が答えてはいけない」などの制約も存在し、戦略性が試されるうえに、運の要素も絡んでくるルールだ。

始めの一歩は、最初のうちは苦戦を強いられていて、なかなか点数を獲れていなかったが、ジョンソンともゆきが穴埋めお題で大きな笑いを獲れたことにより、ポイントを獲得できた。その後もチームで順調にウケを重ねて、始めの一歩は本戦に進む。その後は、虎猫、ぺるともの記事にも書いた通り、ピンチになりながらも笑いを獲り続けて、始めの一歩は優勝団体となった。

「この4人で、自分の力が無くても優勝出来たっていう感じじゃなくて、チーム全体がちゃんとウケて優勝したっていうのが、やっぱり思い出深いですね。皆の力で優勝したっていう」

ここからは、個人戦の大会の話に移る。まずは関東最大規模の大会「EOT」。彼が本大会に初めて出場したのは、タッグ戦だったEOT第4章。ハシリドコロと組んで出場し、ベスト8まで残った。

その後開催された第5章は個人戦。70人のプレイヤーが、優勝目指して競い合う。もちろんジョンソンともゆきも出場している。

「加点が得意じゃない方だったんですよ。このルールで予選突破って出来るのかなって不安のまま挑んで」

EOTは、予選と本戦でルールが異なる。予選は1ブロック7人で3問行い、一答出すごとに審査員に評価され、それに応じてポイントが入る「加点式」。高いクオリティの回答をたくさん出さなければならない。本戦は予選で高得点を獲得した16人(前半ブロックと後半ブロックのそれぞれ上位8人)による1対1のトーナメント。お題を1問行い、面白かったと観戦者に判断された方が勝ち上がる「印象式」ルールである。

予選でいざステージに上がり、3問のお題に挑んだものの、3問とも調子が良かったわけではなかった。周りのプレイヤーがウケる中、途中から無理やり回答ペースを上げて、得点をもぎ取る場面もあった。

その結果、前半ブロック8位に滑り込み、ギリギリで予選を突破する。

「これは本当にガッツポーズしちゃいましたね」

ひとまず本戦には上がれたが、安心するのはまだ早かった。EOTのルールでは、前半ブロックの8位は、本戦トーナメントで後半ブロックの1位と戦うことになっている。自分の名前が呼ばれた直後に発表された後半ブロックの1位は、ぺるともだった。

「あ、やばいやばいやばいって(笑)1回戦ぺるとも⁉って」

どう転んでもきつい試合になることが予想された。本戦は、制限時間終了後、会場にいる者全員が、司会の合図で面白かった片方に拍手をして、拍手の量が多かった方が勝利となる。拍手の量が同等だと司会のoと羊狩りが判断した場合は、それぞれが勝っていたと思う方の名前を同時にコールして、揃ったらその人が勝ち上がり、異なった場合は延長となる。結果としては、拍手の量はそれほど変わらなかったが、司会の二人がジョンソンともゆきの名前を言ったため、ジョンソンともゆきの勝利となった。

「勝てると思ってなかったですね。少しでも良い試合をしようみたいな気持ちではありましたね。結局勝ったんですけど、あれはやっぱりなんやかんや言って、まだ始めて一年ちょいの奴がぺるともを倒すっていう…そういうバフみたいなのがかかってたんじゃないかなって今でも思っちゃうんですよね。本当にフラットに見た時は、個人的には負けてるなと思ってて、それは(僕に)拍手した人たちにどうこうとかじゃないんですけど。真の意味で、まだぺるともには一回も勝ててないなっていう感触ではあるんですよね」

ただ、ぺるともに勝ったことは事実。ここから先は、不甲斐ない試合に出来ないと、より気合が入った。

2回戦の相手はファイナルエース。予測不可能な突拍子もない回答を繰り出すファイナルエースは、今や大喜利界隈を飛び越えて、ちょっとした有名人となっているが、その話は各自で調べて欲しい。

その時出題されたお題は「『愛でて良し、食って良し』と巷で噂の愛玩食用動物、ブタ犬との生活について教えてください」というもの。架空の生き物について考えるお題である。結論から言えば、この試合もジョンソンともゆきが勝つのだが、勝利の決め手となった回答は「食ってみてから、もっと良い名前が浮かんだ」というものだ。

「その時の回答が結構、自分が大喜利やってきた中で一番良い回答出せたなと思っていて。お題を見た瞬間に、回答が頭の中にスッと出てきて、それをそのまま書いて、ちょっとだけ文字のバランスを整えるために、一回消してまた書いて出したのが、僕が大喜利やってる中で一番ウケた回答だなって思いましたね」

大きな拍手を得て、ファイナルエースに勝ち、勢いに乗るジョンソンともゆきだったが。

「その後六角電波さんに『お疲れ様』って感じでボコボコにされて…(笑)準決勝に関しては、完全に何も思い浮かばなくて終わったっていう。かなり良い回答出せた後だったから、自分への期待値が高まっているのを感じたんですよ。それに完全に飲み込まれて。『デカい一発狙わなきゃ』っていう意識が強く働き過ぎてて、その間に六角電波さんが2答、3答していて…」

気が付いたら、どうあがいても追いつけない位置に六角電波がいた。強豪を倒し、トーナメントを駆け上がっていったジョンソンともゆきは、ここで敗北してしまう。ちなみに、六角電波はそのままの勢いで優勝する。

「完敗でしたね。でも、個人戦だとここまで行けたのは初めてだったので、かなり印象的ではありますね」

悔しい思い出として心に残っている大会もある。「大喜利天下一武道会」、通称・天下一である。第16回に初めて参加した彼は、予選を突破して、本戦に進出する。

「(あの頃は)大喜利始めたての時で、大喜利AI(大喜利β)と競って予選勝って本戦出たんですよ。あれもやっぱり個人的には、大喜利AIに負けてたと思ってて。あれもビギナーズラックだなって。本当の意味でちゃんと勝って、天下一の本戦行きたいと思って臨んだ第17回で、良いとこ一個も出せずに終わって、悪い方向で印象的な大喜利イベントになってて…」

天下一の予選には、1stステージと2ndステージがあり、2ndステージで6人中2位以内に入れば、本戦に進むことが出来る。昨年の10月に行われた東京予選に出場した彼は、票が得られずに1stステージで敗退してしまう。

「まあでもこの借りはしっかり返したいというか。この大会でしっかりウケたいっていう気持ちがより一層強くなってて。第18回がもし開催されるのであれば、それまでに自分の出来ることを増やして、優勝したいなと思いますね」

天下一で優勝するまで、一切の”妥協”はするつもりはない。最後に、ジョンソンともゆきが初めて個人で優勝した大会「THE WONDER 2023」について語ってくれた。2019年に生大喜利デビューしたプレイヤー、わんだー主催の大会である。ちなみに、わんだーが大喜利大会を開くのはこれが初めて。

印象式のルールの大喜利を、出場者の組み合わせを変えながら5周(1周につき1問)行い、1周ごとにグループ内の順位に応じてポイントが加算される。全体の上位11名がストレートで本戦トーナメントに進み、12位から15位の4人はワイルドカード争奪戦に回る。ワイルドカードで勝ち上がった1名を加えた12名を4名ずつの3ブロックに分けて、各ブロック1位が決勝で競い合い、最終的な優勝を決めるというのが大まかなルールである。

「ラッキーパンチが通用しないというか、しっかり強い人がしっかり上がってくるルールだと思ってて」

シビアなルールだったこともあり、1問目と2問目、彼はポイントを獲れなかった。

2周目終了後、休憩のために会場の外に出たジョンソンともゆき。その日は同じ施設内で、別の大喜利会が行われていた。その会に参加していたMAと偶然出くわした彼は、MAに背中を叩いてもらうよう懇願した。

「背中叩いてくれませんかって言って。特に何も言わずに『わかった』って言って叩いてもらって。そっから挽回したんですよねこの大会(笑)叩かれた瞬間に、大喜利始めたての時にMAさんに『今日ウケてたね』って言われたエピソードがその時パッと浮かんで、良い状態にリセットされたというか。3周目から、点数的にはまずいけど『なんかいけそうだな』みたいな感覚がしっかり持てた状態で挑めたんですよ」

調子を取り戻した彼だったが、さすがにストレートで本戦とはいかなかった。しかし、本戦の最後の枠を奪い合う、ワイルドカード争奪戦へと進むことが出来た。ワイルドカード争奪戦は、4分間のお題を2問行う。観客の投票数がそのままポイントとなり、2問の得票数の合計によって本戦進出者が決まる。

1問目は「水族館デートの帰り際に相手から「二度と会いたくない」と言われてしまった理由」というお題。このオーソドックスで要素のはっきりしているお題に対して、彼は「その日ウケる大喜利」が出来た感覚があったそうだ。

2問目は「皆さんはわんだーさんへきちんと感謝の気持ちを伝えましたか?伝えるなら今しかありませんよ!がんばって!」という、主催のわんだーすらも巻き込んだお題。特殊な形式ではあるが、本大会ならではのお題である。その時競っていた相手は、四つ葉の黒婆さん、いい、東堂の3人。四つ葉の黒婆さんは「僕もうすぐ子供産まれるんで、子供には『わんだー』って付けます」と自分ならではの回答を出したり、いいはとにかくわんだーを褒める方向に舵を切ったりしていた。そんな中ジョンソンともゆきは、今までだったら自分ならではの要素を回答に絡めることを苦手としていたそうだが、今回は違った。

「あんまりパーソナルな部分を出して大喜利をやるっていうのが得意じゃなかったんですよ。そういう勝負になったら結構負けてきたんですけど、今回は自分のパーソナルな活動を出しながら勝てたというか。他の人の回答もしっかり聞こえてたんで、他の人の回答にツッコむ回答も出したりとか、今までやってきたことの総合力で勝った気がして」

2問行った結果、彼は見事ワイルドカード争奪戦を勝ち抜き、本戦トーナメントへと進んだ。

本戦の1回戦で戦う相手は、六角電波、しゅごしゅぎ、南部屋敷。言わずと知れたベテラン二人と、メキメキ実力をつけている新人と、決勝戦の枠を賭けて争うこととなった。

本戦は2問行うのだが、ジョンソンともゆきは、2問とも外すことなく、安定して点を獲ることが出来た。

「かなり嫌なブロックではあるけど、しっかり戦えましたね。この日は特に全体を見る、他の人の回答を聞くっていうのがよく出来た日だった気がしますね、今思うと。他の人の回答を聞いて『自分はこっちに行けば良いんだ』『あの人これやってるからこっちでもウケるんだ』とか、『逆にこっちの方向性の答えがまだ出てないからこれが出来るな』とかが見えていた日で」

順調にウケを重ねることが出来た結果、ポイントが同じだったしゅごしゅぎとの延長戦にもつれ込んだ。延長戦は1問2分。結果的に、しゅごしゅぎに大差を付けて勝利したのだが、彼がこの場面で力を発揮できたのは、ちょっとした要因があった。

「最近『平日お昼の大喜利会』っていう会を主催してて。そこで、加点と印象と瞬発の3つの練習をとにかくやるっていう企画をしてるんです」

加点の練習は「2問通して10答する」、印象の練習は「4分間のうちに勝ち負けを決めるような有効打を出す」、そして瞬発の練習は「1分間で1題出して、それを5連続やる」というもの。その会で、1分間のお題をひたすら繰り返す、瞬発の練習を行っていた彼にとっては、2分間の延長は長く感じたそうだ。

「感覚としては、しゅごしゅぎの倍くらいの回答数が出せてて、負ける気がしなかったんですよ。この延長戦に関しては。練習の成果がついに出たなっていう」

そして迎えた決勝戦。対戦相手は神山まるたと手汗。歴戦のベテランも参加している中で、ジョンソンともゆきと大喜利を始めた時期が割と近いメンツと戦うことになった。いずれにしても「かなり際どい戦いとなる」と彼は予測していた。

決勝戦で行うお題も2問。最初のお題は「もしも人間が加齢とともにだんだん身体が溶けていき、亡くなるときには完全に液体となる生物だったらこんなことが起こる」というもの。彼の感覚では、お題と向き合いながら「『○○な世界だったらこうなる』という形式のお題の中でも難しい方」だと思っていた。

難しいと感じたとはいえ、手を止めるわけにはいかない。とにかく回答を出していると、こんな瞬間が起きた。

「明確に自分の出した回答で、手汗さんが拍手してくれた時があったんですよ。僕が手汗さんというプレイヤーが好きというのもあって、それが嬉しくて。そこからかなりノレたというか。一緒に戦っているはずの手汗さんが、俺を鼓舞してくれた状態になって。そこからはかなり自分のやりたいことが全部ハマるようになったというか。次のお題もそのまま勢いに乗れました」

1問目の票数はばらけたものの、2問目で大量にポイントを稼ぐことに成功した。THE WONDER 2023の優勝は、ジョンソンともゆきに決まった。

「勝利者インタビューで、平日お昼の大喜利会を始めて、特訓したっていう話をした途端に、自分の中でグッときて『あっ、やってることに意味があったんだ』って思って泣きそうになったんですけど、それを隠すかのように、賞金を手渡しされた時にちょけてしまって、すぐ封筒からお金出すっていうボケをしちゃって…」

このままでは”きっと泣く”と感じた故のボケ。決勝戦の大喜利の出来は”100点満点”と言っても良かったが、最後に余計な行動を取ってしまったことを今でも後悔しているという。

こんにちパンクール

前述の通り、ジョンソンともゆきは大喜利のYouTubeチャンネル「こんにちパンクール」の一員として、日々活動を行っている。彼以外のメンバーは、田野、ぺるとも、警備員、蛇口捻流、FAN、アオリーカの6人。週に一度の動画のアップ、不定期の生配信、ライブ活動など、地道な活動をしていくうちに、徐々に知名度が上がり、2023年4月19日現在、チャンネル登録者数は6430人となっている。

最初にアップした動画は、チャンネル名を全員の会議で決めるというもの。各々が出した好きな単語を組み合わせて、多数決を取った結果「こんにちパンクール」という名前が生まれた。

最初のうちは「ふわふわしていた」が、最近は撮影がスムーズに進むようになったという。

「最近は、あらかじめガチガチに決めるっていうことが少なくなったというか。ある程度ふわっとした状態で当日来て、撮る直前に話しながら『これでいきますか』みたいな。良い方向に進んでるなあって感じがしますね」

こんにちパンクールは、正解のないお題に対して回答をする「大喜利」を主軸に置いて、様々な企画を発信している。たまに大喜利をフリに遊んでいるかのように見える動画も存在するが、それもまた魅力である。

気に入っている動画を彼に聞いてみると「架空のバンドだらけの架空の夏フェス作ってみた」という、文字通り架空の音楽フェスのタイムテーブルを一から作る企画を挙げてくれた。

「現場で皆が一番笑った動画は、多分皆これを挙げてくれるって信じてるくらい(笑)一番こんにちパンクールの撮影で笑ったのはこれですね。正直、最初はあんまりこの企画ピンときてなくて。勝手に夏フェスを作るっていうので、『どうなったらゴールなんだろう?』みたいなのはちょっと思いながら始めたんですけど、そんなのどうでもよくなるくらい、この企画の時間は楽しかったですね」

現在、169本の動画が存在するこんにちパンクール。「チャンネルを知らない人に一本観てもらうなら?」というテーマで考えてもらった所「我々はD-ポップをこうしたい」が一番に挙がった。「ミスタードーナツ」の商品である、小さいドーナツが6種類入っているD-ポップを、全て別の物にするという企画なのだが、各々の代替案が出そろった所で、思いもよらない方向に進んでいくのがこの動画の醍醐味である。

「こんにちパンクールってこういうことしますっていう動画かもしれないな。D-ポップの中身を変えて、最強のD-ポップを作るっていう企画だけだったのに、出来た後に、ああいう発展が生まれるって、めちゃくちゃライブ感というか、大喜利ならではのライブ感って感じがしていて。当初『こういう風にしよう』みたいな想定は皆無いんですよ。だから、個人的にはこれをオススメしたいですかね。後は…(再生回数)伸びてるやつ観てもらえれば(笑)」

ちなみに、「YouTubeを始めてから気付いたことはありますか」と尋ねたら、少し考えた後、「(他のYouTuberと比べて)7人って多いんだなと思った」という返事が返ってきた。

「7人っていなくないですか?YouTubeで7人組って。たとえば自分が、他のYouTube観る時に、画面上に4人ぐらい映ってても『4人って多いな』って思っちゃう時あるんですよ。7人ってほぼ2倍じゃんって思いつつ、でも7人が一番しっくりくるんですよね、今となっては」

YouTubeの画面上に、7人が”全員集合”した状態の画は、なかなかの迫力がある。とはいえ、7人ならではの強みもあると彼は思っている。

「今後、一人審判で、3人対3人で対決するみたいな企画とかも出来るんだろうなって。人数の強さみたいなのは今後もあるだろうし。あと、7人いると企画案が途切れることが無いんですよね。ネタ切れみたいな不安は、始める前はあったんですけど、今は全く無いですね。企画が止まらないっていうのは、パンクールの強みだなって感じしましたね」

グループ全体としては、撮影にも慣れてきているが、ジョンソンともゆき個人としては、こんなことを今でも思っている。

「やっぱり、僕以外の6人はとんでもないメンバーだと思ってて。とんでもない大喜利のスーパースターだと思ってて。全員に対して、他の人と比べ物にならないくらいリスペクトがあって。それはやっぱり撮影中の大喜利の回答もそうだし、平場でのアプローチであったり…全部に対してリスペクトしてるんで。自分が本当に、7人のうちの一人で良いのかみたいな恐怖もあるんですよ。パンクールの時は、かなり頑張って、強い大喜利をやろうっていうのは意識しています。この6人と並ぶくらい、しっかりとした大喜利をやろうって意識は凄いありますね」

とはいえ、話を聴いていくと、「楽しくなかった撮影の日は無い」という言葉も自然と出てくる。

「恐怖感とか不安感とか、そういうのを覆すぐらい、本当に撮影は全部楽しいです。この7人の中にいる恐怖もあれば、この7人の中に入れてくれてありがとうっていう、幸せの方が強いのは間違いないですね」

合同会社「イチコマ」

2022年5月より、ジョンソンともゆきは合同会社「イチコマ」を立ち上げた。インターネットを主な活動の場としているクリエイターと企業を繋げる役割を担う会社の社長を務めている。

「会社概要的な話をすると、PRマンガであったり広告マンガとか、連載も含めコンテンツの制作を行ったり、PR施策やインフルエンサーマーケティング、Web漫画家さんのマーケティング施策とかプロモーション企画、プラスSNSの運用など、多岐にわたって運営を行っている会社となっております」

今までの大喜利の話の時とは、急にトーンが変わったので、まるで自分がイチコマの面接でも受けているかのような錯覚を覚えた。

元々は、彼がTwitterにマンガを投稿していく中で、他のクリエイターとの繋がりが増えてきた結果、「面白いマンガを描ける」などの才能を持つクリエイターが、世間から評価されて仕事を受けられる環境を作りたいという思いから、イチコマは生まれた。

「面白いものを一つでも残したいなっていうのが一番ですかね。やっぱり面白いものが世の中に溢れるようにしたいっていうのと、面白いものを作る人たちが、しっかりと評価を得られる世界にしたいっていう2点ですね」

会社を立ち上げると決めてからは、これまでの繋がりのあるなしに関係なく、クリエイターにオファーをかけた。

「元々繋がりのあった方であったり、これを機会に声を掛けたいって方であったり。Web漫画家さんだけじゃなくてイラストレーターさんであったり、動画制作が出来る方であったり、色んな種類の方と、契約させて頂いているという状態ですね」

こうして契約を交わした多数のクリエイターは、いずれも真似できない才能の持ち主ばかりである。こういった人たちのサポートをするうえで、彼はこんなことを思っている。

「(自分の)漫画家としての活動と、社長業という人をまとめる活動は、やってることは遠いなって感じは今のところしていて。でも、出来る限りクリエイターファーストでありたいですね。それは自分のためでもあるんで」

この人の大喜利に驚いた

「これはまあ何度も名前出てますけど、ぺるともですよねやっぱり。皆がぺるともの名前を挙げてると思うけど、挙げ足りないですよ、まだまだぺるともの名前を皆挙げるべき」

ここからは、ジョンソンともゆきが凄いと思ったプレイヤーの話に移る。「名前を挙げてください」と促すと、即座にぺるともの名前が挙がった。こんにちパンクールのメンバーでもあり、「大喜る人たち」のライブの出演経験も多数あるぺるともの実力は、誰しもが認める所だろう。

「ちょっと自分がライブとか出るようになってから、さらにぺるともの凄さが分かってきたというか。ぺるともの適応力や発想力、大喜利の全てのパラメータがマックスに見えますね。明確に『こういう存在になりたい』って思える人ですね」

彼はぺるともに関して、未だに忘れられない出来事がある。とある大喜利大会にて、本編には出場していなかったぺるともが、エキシビジョンでだけ大喜利をするという場面があった。

「その時のぺるともの回答で、殺されそうになった時があって。その時僕肋間神経痛っていう、胸のあたりがすごく痛む病気を患ってて。めちゃくちゃ笑うと胸のあたりが痛くなるんですよ。で、ぺるとものその時の回答が、あまりにも面白くて、初めて大喜利で殺されそうになったんですよ。痛すぎて息が出来なくなって」

最初「『殺されそうになった』ってたとえかな?」と思った自分を恥じたい。彼の身体が”もっとボロボロ”にならなくて良かったと心から思えるエピソードだった。

「あとは六角電波さんですね。一個一個の回答の質がめちゃくちゃ凄いんですよね。でも多答の人じゃないですか、それってとんでもないことで。あの質で多答って『どういうことだ?』ってなっちゃうんですよねやっぱり。多答だけの人じゃなくて、一個一個の回答の正確さの上に『多答』が乗っかっているんですよ」

EOTの本戦トーナメントでも、2度戦って2度敗北している。そのせいもあって、「タイマンで勝てるイメージがつかない」とのこと。

「六角電波さん以外だと、タイマンに関しては五分五分のイメージなんですけど、六角電波さんとは、どうあがいても五分五分には絶対ならないですね」

続いて名前が挙がったのは、5人目に取材した店長である。

「この人大喜利が上手いって最初に感じたのは店長ですかね。元の強い回答を、表現力や言い方でさらに強さを引き上げるって感じがしていて。大喜利を魅せる力がものすごくある人だなって思ってて」

最後に名前が挙がったのは、THE WONDER 2023で戦った手汗。「理屈」「セオリー」からは大きく外れているのに、大喜利は外さないという”ちょうめちゃくちゃ”なファイトスタイルである手汗に対して「なんでウケてるか説明が出来ない」と語るジョンソンともゆき。

「でも笑っちゃうんですよ。こっちの常識の範囲とか、固定概念とかをスルっと飛び越えて、違和感がある回答のはずなのに、なぜかこっちが笑ってしまうという。この現象はなんなんだろう、わかんないんだよなあ。でも面白いのは間違いなくて。本人も、別に真芯を捉えた回答が出せないわけじゃないし、基礎的な能力がしっかり積みあがったうえで、本人にしか面白さを出してる感じは凄いしますね。なんかたどり着けないな…。自分とは違う場所にいるなっていうのは凄い感じますね」

今後の展望

いよいよ最後の質問。今後の展望について自由に語ってもらう。様々な顔を持つ彼だが、”コン”後に関しては個人的なことのみ話したいとのこと。

「正直今はちょっと忙しくて、大喜利をやってる場合では無いんですよね。でも、大喜利という文化に魅了され過ぎて、頑張って大喜利のための時間を割いて大喜利をやってるっていう状況で。なんとか今年めでたく個人で初優勝出来たんですけど、一回優勝すればこの気持ちって収まるのかなって思ってたけど、全然そんなことなくて。むしろもっと優勝したいというか。目に入った大喜利の大会すべてで優勝したいって本気で思ってて…」

ここまで話して、彼が学生時代に仲間と「スプラトゥーン」の大会に出場して、ベスト8に残った話をしてくれた。その時にゲームで達成感を得た感覚が、今でも心から離れていないそうだ。

「割とやっぱり、その感覚にいつまで経っても近いなと思ってて。ゲーム的な感覚としての楽しさっていうのが、大喜利にはあるなって感じてて。だからこそ、大会で優勝したいって凄い思えるようになったというか。この感覚が伝わるかは分かんないんですけど(笑)だからこそ、今後の展望としては、やっぱり目に入った大喜利の大会すべてで優勝したいです」

これはプレイヤーとしての展望だが、大喜利会の主催としての展望もある。現在彼は「平日お昼の大喜利会」という、本人曰く「部活みたいな」会を主催している。この会は、主に自分の大喜利の特訓のため、言わば自分のための会なのだが。

「今後は、平日お昼の大喜利会の延長線上で、自分も参加出来る、自分のための大会みたいなのを作りたいなとは思ってますね。もっと自分の大喜利が自分で納得できるようになっていったら、ライブでお客さんを楽しませるとか、初心者のための楽しい会を準備するとか、そういう方向に行けるなとは思ってますね」

おわりに

2023年4月9日、宮城県にて「東北大喜利最強トーナメント T-OST~6枚目~」が開催された。羊狩り主催の本大会では、東北の大喜利プレイヤーだけではなく、関東や関西、九州からも出場者が集まる、ハイレベルな大会となった。

T-OSTの詳細なルールは省略するが、全編を通して面白かった者がポイントを得られる印象式のルールとなっている。予選、本戦、決勝の、全ての場面で安定して票を稼ぎ、優勝の座に輝いたのは、本記事の主役、ジョンソンともゆきだった。

「目に入った大喜利の大会すべてで優勝したい」という話を聞いていたため、有言実行してしまった彼の実力に驚かされた。

とはいえ、本人が語っていたように、彼は最初からずっとウケていたわけではない。”繰り返し繰り返し”毎日のように大喜利を重ねて、努力が導いた優勝である。実は私も出場して、本戦で彼に負けていたのだが、素直に祝福をしたいと心から思っている。

最後に、彼が始めの一歩で上手く大喜利が出来なかったという話の時に出た、このセリフで記事を締めたいと思う。この言葉が、「大喜利始めてみたけどなかなか厳しいな」と思っている全ての新人に届くことを切に願う。

「『早く一答でもウケたい!』みたいな気持ちになりましたね。まあそのメンタルが今も続いてるというか。ウケなかった時はすぐ次に参加して、ウケるまでやろう!みたいな気持ちで最近もいるので。もしこの記事を、直近の『始めの一歩』に参加される方が読んだとしたら、めちゃくちゃ悔しかった人はぜひ次も参加して欲しいなって個人的には思いますね。これは残酷な話なのかもしれないですけど」

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