見出し画像

4C速読 読書チャレンジ 「秘すれば花」2021/04/26 #5日目

秘すれば花  著者渡辺淳一
発行所 株式会社 講談社  発行 2004年7月15日

【3points】
① 「風姿花伝」は、能楽を大勢した世阿弥の作ではあるが、その内容は父観阿弥がその世阿弥にその都度教え、諭したものを、一続きの文章としてまとめたものである。
室町前期、応永七年(1400年)頃の時代の著作ときくと、古くて現代にそぐわないと考えたり、能はわれわれの生活に無縁と
思う人もいるかもしれないが、基本は人間の才能とそれを生かす修行の在り方、そしていかに大衆を魅了し、花のある存在となるか、などについて書かれたものであり、学ぶべきところが多い。

② <問答条々>いかに花を咲かせるか
・つぶさに周りを見れば、成否の前兆は自ずと現れている。
・世の中すべては、序・破・急の法則で動いていく。
・敵に勝つためには、相手に負けぬ多彩なアイデアを持たねばならぬ
・過去の名声だけを頼みに居座るのは、誤りである。
・常に研鑽を怠らぬ名人は、体は衰えても花は残るものである。
・上の者も、ともに自らの短所を尋ねてみるべきである。
・努力は懸命に、しかし自分勝手では効果がない。
・いかなる才能も、努力をしなければ無駄となる。
・幽玄とは弱々しさではなく、美しくかつ強いことである。
・「花が萎れた」といえるのは、「花を咲かせた」人にかぎられる。
・真実の花は咲かすも散らすも、その人の意志で定まる。

③ <別紙口伝>人と芸の花とは
・一点に留まらず、安住はせず、つねに変化しつづけるものこそ、花である。
・ひとつのことしかできない人間には、それ以上の発展はない。
・真の実力者は、型を超えたところで工夫し、それがまた魅力になる。
・ものごとを完全にマスターしたうえでの余裕の部分に、その人の花が咲く。
・実際以上に、若く振舞おうとするのが老人というものである。
・常に心を配ることを忘れなければ、花は失せるものではない。
・幼年、成年、壮年、各年代の良さを忘れずに残しておくべきである。
・若くて落ち着きを持ち、老いて華やぎをもつ、これは讃える価値がある。
・常に常に、始めたころの喜びと恐れを忘れるべきではない。
・恐れる役を演ずるときには、相反する柔らかな心を忘れてはならぬ。
・秘めるからこそ、花になるので、秘めねば花の価値は失せてしまう。
・因は努力で、それで名声を得るのが果で、すべて原因があって結果があるのである。
・時の流れの中には、つきのあるときと、ないときがあることを知るべきである。
・伝えていく重要なものは、家名ではなく、人間の生き方そのものである。

【1episode】この風姿花伝が書かれて621年経た現代でも人生の浮き沈み、悩み、哲学は変わらないことが分かりました。

この本で教えてもらった人生の指針を参考に、初めて出来た時の感動や緊張したことなどを忘れず、勤めること。
年をとると、現状に満足して変化を求めなくなる傾向になるので、柔軟性をもって、新しいことにチャレンジしたら、少しでも努力をして生きていこうと思いました。

私の目標は、亡くなる直前にあれをやっておけば良かった。。。と後悔することがゼロの状態であることです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?