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クレヨン 筆触分割

・筆触分割という絵画の技法があります。
この色で塗りたいと思った時に、ふつうは
色を混ぜ合わせることを繰り返して、
混色で近い色を再現していきます。
筆触分割は色を混ぜ合わせることをせずに、
一つ一つの筆触が隣り合うことで、
鑑賞者の網膜上で擬似的に色が混ざり合い、
二つの異なる色が一つの色に見えるよう表現します。

印象派がこの技法を編み出したとされていて、
まあ、絵がおしゃれに見える技法なんです。
当然に、真似したくなってみて、
見様見真似で独学で試みてみるも、
まあ、上手くいかないんです。
全然、網膜上で混ざり合わない。

筆触分割を真似したい。こんな淡い想いを抱き、
いくつかYouTubeの解説動画も観つつ、
月日が経ちました。

ある日、娘がクレヨンを使って絵を描いていました。
アリエルを描いて欲しいと、リクエストをもらって、
インターネットで検索をして、題材を選んで、
鉛筆でなんとなく模写をして、
次に色を塗るのだけれどクレヨンしかないわけです。
普段は、iPadのアプリを使っているものだから、
クレヨンで塗るのはなかなか新鮮で。
まあ、いいかと思い色塗りを始めてみたわけです。
一通り塗ってみたあとに、
明暗をどうやってつけるかとか、
同じ肌色でも、ニュアンスを変えたいとことか、
どうしようかなと考えていて。
当然、クレヨンなので色は混ぜられません。
ならばと思い、影の部分を濃い青で塗ってみたり、
肌の部分をオレンジ色も使って塗り分けてみたり。
と、色を塗り重ねていく。
少し遠目にみると、あまり違和感がない。
なんか、これは筆触分割なんじゃないかと
思えてきました。

こんな感じでクレヨンの面白さに魅せられて。

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