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ザ・名医 ~ 名医のまとめ

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「名医のいる病院」シリーズで掲載した名医インタビューをまとめました。各領域のトップランナーたちが、これまで、今、これから、について、熱く語っていただいており、必見の内容です!
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#大腸がん

【腹腔鏡下手術の名医】恩師から学んだ技術や考え方で腹腔鏡下手術の技術を高めてきた 金平 永二

言葉が出ないほどに衝撃を受けた腹腔鏡下手術との出会い胸部や腹部を大きく開くことなく、小さな複数の切開から通したカメラや機器で病変を切除する腹腔鏡下手術。傷が小さく、痛みが抑えられ、組織の癒着も防げるといった利点を持つことから、さまざまな手術で導入が進められている。日本における腹腔鏡下手術のパイオニアとして、数多くの手術を手がけてきたのが金平永二医師だ。 腹腔鏡下手術を知るきっかけとなったのは1991年の留学時だ。奨学金へ応募しようと考えていた時、目を留めたのがドイツ留学に関

世界レベルの新しいがん医療を創出

世界に負けないトップレベルを目指して― 院長に就任されるまでの経緯をお聞かせください。  東北大学を卒業してから一般病院での初期研修で、内科(消化器・循環器・呼吸器・血液)をひと通りまわり、消化器を選びました。いわき市医療センターで3年研修し、国立がん研究センター中央病院で3年間レジデント(研修医)として勤務しました。内視鏡でレジデントになったのですが、シスプラチンなどの新薬が出始めた頃で、当時の上司からの指示で、レジデントの3年間のうち1年近く抗がん剤の基礎研究も行いま

【消化器内視鏡の名医】わが国の消化器内視鏡手術を、けん引する「大圃組」 大研 研

オンライン受信相談で患者さんの手間を省いた―NTT東日本関東病院は2020年8月からオンライン受信相談をスタートされました。最初は消化管内科のみでしたが、どのような意図で始められたのでしょうか。 患者さんの手間を省きたいという気持ちですね。以前からセカンドオピニオンを求めて遠方から訪れる方が多かったんです。ただ、消化管内科の場合、わざわざ来ていただかなくても地元の医療機関で撮影した写真を見るだけで、おおよそ適応かどうかがわかります。 がんは基本的に粘膜(表面)で発生し、