EMEmミラー ゲートボール
2015年7月18日に発売されたディメンションオブカオス(DOCS)で主に「Emヒグルミ」「Emミラーコンダクター」等のカードが登場し、一躍環境トップに躍り出たEMEm(エンタメイトエンタメイジ)デッキミラーの紹介をします。
今回紹介するのは、DOCSが登場した7月18日から彼岸、帝が登場するまで、10月制限が発表されるまでの期間の環境です。
わかり易くいうと、プトレマイオスが入っていて、モンキーボードや竜呼相打つ登場前のEMEmです。
プトレマイオスはこの後に禁止カードになったので、このデッキがプトレマイオス最後の輝きです。
全盛期EMEmをやってみたらあまりにもクソゲーだったので、少しパワーが落ちたこの環境でやってみると案外面白かったので紹介してみます。
・EMEmについて
遊戯王プレイヤーなら、ほとんどの人が聞いたことのある悪名高いデッキです。
レベル4、ランク4モンスターを主軸としたペンデュラム(P)デッキです。
通常、スケールを揃える手間がかかる召喚方法ではありますが、優秀なサーチカードによってその弱点をカバーし、安定感を備えています。
回れば実質先攻1キルのような非常に高いパワーを持っていますが、再現性はそこまで高いわけでもないので、中堅ハンドの立ち回りが非常に重要になります。
リソースになりうるPモンスターをエクシーズ素材にするか、揺れる眼差しのケア、どこまでP召喚で場に送り出すか等の簡素な読み合いやリソース管理が楽しめます。
慣れてくると意外とテクニカルな動きもあり、面白いです。
・ルールについて
ルールはマスタールール3(9期)参照します。
今現在のエクストラモンスターゾーンがあり、エクストラデッキから特殊召喚出来る枚数に限りがあるものでは無く、あればあるだけ場に出すことができるルールです。
上画像のサンプルレシピ、下画像の採用率の高い採用候補のカードを解説します。
・解説
メインデッキ
【EMドクロバット・ジョーカー】
EMギミックの安定感を支えるデッキの中核です。
効果はシンプルながら召喚すると、デッキからEMモンスターを手札に加えることが出来ます。
基本的には EMペンデュラム・マジシャン とこのカードを互いにサーチし合い、毎ターンのP召喚のスケール確保をしていきます。
また、攻撃力も1800と高水準で単純な殴り合いの場面や、ラヴァルバルチェインと相打ちが取れる点、ペンマジバフを絡めたワンキルのシーンでも打点として大きく貢献してくれます。
(例)ペンマジバフドクロ2800+トラピーズマジシャン=810 0
【EMペンデュラム・マジシャン】
このデッキのリソースが潤沢たる所以で、キル性能も支える最強カードです。
モンスター効果、P効果共に非常に強力で、このカードを強く使うことがこのデッキのパワーに直結します。
モンスター効果は、一見デメリット付きの強力なサーチ効果に見えますが、破壊されることで効果を発動するEmヒグルミや、Pスケールに発動されているカードを対処に取ることが多く、Pカードは破壊されても次のターンモンスターとしてP召喚できるため、実質的なロスはほぼ0に近く、破壊がメリットにすらなり得ます。
P効果は、EMモンスターの全体1000パンプという見るからにイカれている効果です。
既に場に出ているEMモンスターにもバフが乗ります。
この効果自体は強制効果なので強制的にチェーン1で発動してしまう為、ペンマジ効果でのスケールペンマジ対象はバフが乗らないので注意しましょう。
【EMシルバー・クロウ】
レベル4、上スケールで効果による打点補助をしてくれるカードです。
P効果、攻撃時効果ともに強制で打点を上げる効果なので、ラグナゼロによる破壊の対象になることに注意しましょう。
一応ダイヤウルフの対象にできます。
【EMリザードロー】
EM名称の上スケールカードです。
爬虫類族なのでキングレムリンでサーチすることができます。
横にEMカードのスケールがあれば自身を破壊しカードを1枚ドローできます。
モンスター効果は意外と強力で、プトレマイオスやフレシア等の処理を強要するカードの横に添えることでドローを狙うことが出来ます。
また、レベル3ですがEM名称のカードなのでペンマジのバフが乗るため、打点のかさ増しもできます。
【EMパートナーガ】
EM名称の下スケールカードです。
爬虫類族なのでキングレムリンでサーチすることができます。
モンスターとして場に出すことは殆どありませんが、P効果は結構強力なバフ効果で、ドクロバットジョーカーやシルバークロウに乗せることでプトレマイオスやフレシアなどの厄介なモンスターを打点で超えることができるようになります。
ペンマジ効果で叩き割ってしまう前に効果を使うようにしましょう。
【Emヒグルミ】
言わずと知れた最強カードです。
モンスター効果には1ターンに1度の制限はなく、破壊する度にデッキからEmモンスターを呼び出すことができます。
また、Pゾーンで破壊された場合もモンスター効果を発動することができるので、揺れる眼差しがケアできたり、ヒグルミラスターといった強力な動きをすることもできます。
ヒグルミ自体がPモンスターなので自突することでリソースを増やすことができます。イーブンのゲームにおいてヒグルミ自突で開くリソース差が勝負を分けることもあるので出来る限りケアする必要があります。
P効果はそこまでですが一応覚えておくといいかもしれません。
【EMダメージ・ジャグラー】
なんでもできるかなり便利なカードです。
①の効果ですが、揺れる眼差しを止めるために使用します。
揺れる眼差しをケアするために敢えてP召喚で場に送り出さず、手札に抱えておくこともあります。
②の効果は、戦闘ダメージをカットしたり、相手のワンキルを妨害する為に使用します。
また、バトルフェイズに入るだけで使用出来るので、③の効果を使用するため、捨てるためににバトルフェイズに入る動きもあります。
③の効果は、サーチ効果です。
Emはサーチ先が優秀で、ハットトリッカーで手数のかさ増し、ヒグルミミラーコンダクターで上下どちらかのスケールを手札に加えることもできます。
【Emミラー・コンダクター】
隠れた(?)強カードです。
Em名称の下スケールです。
このデッキには攻守が偏っているプトレマイオスやフレシア、イグニスターP等の強力なカードがあり、それらをかなり軽くしてくれます。
また、モンスター効果はダメージステップでも発動可能な為、プトレマイオスやフレシアの効果を使わせることができます。
相手の攻守を増減させる効果である為、ラグナゼロとの相性も良く、モンスター効果と併せて使うことで、実質フリーチェーンのモンスター破壊として使うこともできます。
また、自分の場に残ったフレシアやプトレマイオスの攻守を入れ替え、打点として換算することもできます。
【Emハットトリッカー】
Em名称のついた「使い魔」のような感じです。
②の効果でトリッククラウンやゼピュロスのダメージを肩代わりすることがあるので覚えておきましょう。
3300になってるのは見たことありません。
【Emトリック・クラウン】
ヒグルミから特殊召喚するモンスターの選択肢のひとつです。
実質レベル4モンスター2体分の働きができるため、手数のかさ増しになります。
Emモンスターであれば蘇生できるため、ヒグルミやハットトリッカー等も特殊召喚できます。
【竜剣士ラスターP】
ペンデュラムの強力なサポートカードです。
Pモンスターは破壊されるとエクストラデッキに戻り、そのまま場に出すことができるため、P効果によって単純に+1の状況を作り出せます。
名称ターン1制限がないため、ゼピュロスで戻してもう一度効果を使う等の動きができます。
破壊をトリガーとするヒグルミや、大きくリソースを確保出来るペンマジと特に相性がいいです。
モンスター効果はただのデメリット効果で、ランク4エクシーズの素材に出来ないため注意しましょう。
【エキセントリック・デーモン】
Pスケールとしても活用できる罠、魔法破壊系カードです。
モンスター効果でモンスター破壊することもできます。
揺れる眼差しのサーチ先として覚えておきましょう。
P効果、モンスター効果はそれぞれ1ターンに1度なので、P効果→P召喚で場に出す→モンスター効果 と使用することもできます。
【ジゴバイト】
俗に言う「使い魔」モンスターです。
キングレムリンからサーチすることが出来ます。
③の効果も優秀で、破壊されるとデッキから稲荷火やデーモンイーター等の別の使い魔を特殊召喚できます。
同名モンスターは場に一体しか存在できないので注意しましょう。
【デーモンイーター】
ジゴバイトと同じ「使い魔」系カードです。
ジゴバイトと違い、キングレムリンでサーチすることが出来ませんが、同名を出せないジゴバイト効果で出すことができます。
③の効果は、場のPモンスターを破壊して出し、実質的なモンスターを増やしたり、イグニスターPで出したラスターPやもう使わないフレシア等を退かすこともできます。
【H・Cサウザンド・ブレード】
ラヴァルバルチェインの落とし先の選択肢です。
トリッククラウンと併せて使うのが強いです。
自分の場にトラピーズマジシャンが存在する時は自傷出来ないので注意しましょう。
【エフェクト・ヴェーラー】
プトレマイオスに発動することでエクシーズ素材をつける効果を止めることができます。
このカードを素材にしてもイグニスターPはシンクロ召喚できるので一応覚えておきましょう。
(レベル3Pモンスター+レベル4Pモンスター+ヴェーラー)
【増殖するG】
相手が魔法使い族モンスターを召喚した時、スケールが貼られた時、ヒグルミ効果が発動された時等タイミングは色々あるので手札と相談して投げるようにしましょう。
ダメージジャグラーがいる関係上、Gを貫通する事にはリスクが伴います。
【BFー精鋭のゼピュロス】
チェインや終末の騎士の落とし先の選択肢になります。
先述した通り、ラスターPとの相性もかなりいいです。
400ダメージをハットトリッカーで肩代わり出来る展開はよくあるので覚えておきましょう。
【終末の騎士】
P召喚に反応します。
ゼピュロスやシャドールドラゴンを落とすことが出来る、初動にもなってくれるカードです。
【EMヘルプリンセス】
ペンマジをP召喚するだけでショックルーラーを出せたりするカードです。
ドクロバットジョーカーやペンマジでサーチしたこのカードをそのまま出すことは出来ません。
【稲荷火】
使い魔シリーズのカードです。
ペンマジ効果等で破壊すれば次のターンに出てきます。
【シャドール・ドラゴン】
終末の騎士やチェインで落として相手の魔法罠に触れるカードです。
打点が1900と高く、殴り合いでも使えます。
【揺れる眼差し】
ミラー最強カード!!と思わせておいて、ヒグルミジャグラーの存在から思ったよりも影が薄いです。
ただ、それでも通れば勝ちの場面が多く存在するため、スケールを開けたりジャグラーを抱えたりといったケアが必要になります。
除外効果は対象をとらないため、プトレマイオスに対しての非常に有効な除去札にもなります。
ヒグルミを自分から割りにいけるカードでもあります。
【おろかな埋葬】
ジャグラーを落としてスケールを確保したり、クラウンブレードゼピュロス辺りを落として手数を増やすこともできる器用なカードです。
【ブラックホール ハーピィの羽根帚】
ブラックホールはプトレマイオスを楽に処理できるカードです。
羽根帚に関して言及することは特にありません
【イグナイト・リロード】
Pモンスター限定ですが、1:1交換のマリガンができるカードです。
速攻魔法なので伏せて相手のターンに使用し、誘発を探す等の動きもできます。
【狡猾な落とし穴】
フレシア用の落とし穴シリーズです。
盤面を捲る時にも使えて優秀です。
【奈落の落とし穴】
フレシア用の落とし穴シリーズです。
ヒグルミ、ミラコン辺りは落とせません。
神の宣告 警告
P召喚に強い召喚無効です。
【蟲惑の落とし穴】
フレシアの落とし穴シリーズです。
ペンマジの成功時効果等を止めることができます。
【魔のデッキ破壊ウイルス】
キングレムリンをリリースすることで発動ができます。
クソゲーになりそうなので採用していません。
【神の忠告】
条件付きではありますが、なんでも無効にできる万能カードです。
【虚無空間】
特殊召喚を主軸にするデッキなので大きく刺さります。
Pモンスターは破壊されても墓地へ送られないため、このカードも破壊されません。
エクストラデッキ
【星守の騎士 プトレマイオス】
環境を代表する1枚です。
殆どプレアデスを乗せるために使用します。
ヴェーラーを食らうので過信しすぎないようにしましょう。
相手ターン終了時にも下敷きを埋めることが出来ることを覚えておきましょう。
【星輝士 セイクリッド・ダイヤ】
基本的にはプトレマイオスの下敷きですが、本体にもある程度の役割があります。
メイン終了時、プトレマイオスがヴェーラーを食らった場合に乗せることになります。
ラヴァルバルチェインやおろかな埋葬の効果を使えなくさせる他に、ドクロバットジョーカーやキングレムリン、終末の騎士等の効果を無効にできます。
【セイクリッド・プレアデス】
召喚条件が厳しい割には何かと使われるカードです。
プトレマイオスから登場するカードです。
守備力が1500なのでミラーコンダクターを使った場合にジゴバイトで相打ちを取る事ができます。
【SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング】
ホープは下敷きなので省略します。
このデッキにおける最大打点になります。
また、ヒグルミやトリッククラウン、ジゴバイト等の破壊時効果持ちに対しても強く、裏守備を殴る役割もあります。
ミラーコンダクターとも相性がよく、守備力の低いモンスターの攻守を入れ替え、殴りに行くこともできます。
攻撃表示でモンスターを場に置く時は、ライフを削り切られないように注意しましょう。
【キングレムリン】
ジゴバイトのサーチや上下スケールの確保、魔デッキのコストや2300という高水準の打点等様々な役割のある重要なカードです。
【Emトラピーズ・マジシャン】
「魔法使い族」のレベル4モンスターⅹ2なので気を付けましょう。
このデッキの強力なワンキル要員です。
②の効果は相手のターンに、相手のモンスターに対しても使用することができます。
非常に足し算が難しいです。
【鳥銃士カステル】
相手のスケールのヒグルミ等のPカードをエクストラデッキに送ることなく処理することができます。
一応ダイヤウルフの弾になります。
【恐牙狼 ダイヤウルフ】
セットされた魔法罠にも触るとこができるカードです。
カステルシルバークロウも対象にできます。
【フレシアの蟲惑魔】
狡猾による捲りや奈落、蟲惑による妨害もできるカードです。
プトレマイオスと違い、ヴェーラーを食らわない妨害なので使う場面は多くあります。
ミラーコンダクター1枚に返されてしまうカードでもあるので慎重にプレイしましょう。
【No.103 神葬零嬢ラグナ・ゼロ】
一見使い所の限られそうなカードですが、先述した通りミラーコンダクターとの相性が良く、重宝するカードです。
表側攻撃表示しか対象にできないので注意しましょう。
【ラヴァルバル・チェイン】
デッキ内に墓地へ送られて効果を発動するカードが多く存在するため、非常に強力な展開補助カードになっています。
また、デッキトップを固定してリザードローでカードを引くプレイもあるため、頭に入れておきましょう。
【No.16 色の支配者ショック・ルーラー】
環境を代表するカードの1枚です。
モンスター3体を素材にすることがかなりのリソースを使用し、その上でルーラー自体がヴェーラー1枚のみで止まってしまうカードなので出すことはかなりのリスクを伴います。
また、モンスター魔法どちらを宣言しても突破されることが多いため、強力ですが使う場面は考える必要のあるカードです。
【励輝士 ヴェルズビュート】
最強の捲り札です。
このカードを通してしまう手札、盤面の場合はレベル4モンスター2体が並ぶことを止める必要があります。
【星輝士 デルタテロス】
プトレマイオスやセイクリッドダイヤの下敷きに出来ます。
プトレマイオスの下敷きにしてはまだ役割がある方のカードなので採用候補です。
【ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン】
エクストラのスペースを開けるためにホープ、ライトニングと選択で採用される高打点系カードです。
魔デッキのリリースに使うことができます。
【サイバードラゴン・ノヴァ インフィニティ】
プトレマイオスからノヴァを出し、その上にインフィニティを乗せます。
枠に余裕のある人は採用してみてはどうでしょうか。
【爆竜剣士イグニスターP】
ラスターP+レベル4またはヴェーラー+レベル3+レベル4で登場します。
①の効果で相手のフィールドのPカードも対象にとることができます。
守備力が0なのでミラーコンダクターに注意して使うようにしましょう。
・終わりに
EMEmというデッキは遊戯王の歴史にも名を大きく刻む程に悪名高いデッキでしたが、そんなデッキにも読み合いがあり、細かいプレイがあることを是非体感してみて欲しいです。
また、人によって構築が変化するデッキでもあるので、デッキを作る段階でも楽しめると思います。
割と面白いテクニックや読み合いが楽しめて尚且つかなりテンポがいいので個人的にはかなりお気に入りの環境です。
初めにも述べましたが、プトレマイオスの最後の輝きでもあるので思い出ついでにやってみてはどうでしょうか。
ご覧頂きありがとうございました。
P召喚のルール戻してください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?