見出し画像

『人の本性が暴かれる瞬間を、私は見た!』第1弾!!

もう10年以上前のことですが、ふとしたことでよみがえった苦~い思い出をひとつ書いてみますね。その頃入っていたある10人程度のグループで淡路島に行くことになりました。詳細は不明。リーダーからは何かのイベントへの参加としか知らされないままフェリーで出発したのはいいのですが、船上であっと言う間の大荒れに見舞われたのです。2m以上もの絶え間ない大波が進行方向の窓ガラスにドド~ンと打ちつけてくるのです。

その恐ろしさは今までに経験したことがないほどの大迫力!!想像してもらえますか?その様子を。乗り物に弱い私は、念のために酔い止めを購入してあり、余裕で乗船したのですが、同行したメンバーたちは全員顔面蒼白。あっちへフラフラこっちへフラフラと、凄まじい揺れに耐えている状態でした。その上、なぜか赤ちゃん連れの夫婦まで同行しているという謎の集団を、そのまま放っておけなかった私は、みんなに酔い止めを配って回りました。感謝されたのは言うまでもありませんね。

さて、無事に上陸した私たちは現地で待っていた女性2人と合流し、そのままスーパーへの買い出しに行きました。ここらへんで「なぜか、これから調理が待っている…?」と推測できますよね( ;∀;)

行く手に何が待っているのかは不明のまま、あれこれとたくさんの食材を買い込み、宿舎に到着。2人組での部屋割りをしてもらい、少しゆっくりしてから別館へと移動しました。そこはレストランで、すぐそばに大きな厨房があり、さっそく調理が始まりました。

食材の量から推察するに、何十人もの食事をまかなうようでした。そんな大量の調理をわずか3~4人ほどで担うことになりましたが、料理好きな私は疑問を持つこともなく、すぐに夕食の支度にかかりました。大量のおにぎりを始め、さまざまなオードブルなどを次々と仕上げた後、食事の時間まで各自部屋で小休憩することになり、調理場を後にしました。

夜が迫ってきたので、私たち一行がレストランに行くと、そこでは、想像もしていなかった大勢の人たちが集まり、すでに料理をパクついているではありませんか!

ゆうに50人はいたでしょう。あれだけあった料理もほとんど食べつくされ、おにぎりが少し残っているだけの惨状に慌てた私たちは、食いっぱぐれては大変と、我先におにぎりに手を伸ばして飢えをしのぐありさまです。

「どうしてこんなことになったのか?」「このたくさんの人たちはどこから湧いて出たのか?」と、私たちは口々に言い合いましたが、恐怖の連鎖はこの後やってきました。おにぎりが2個ほどしか当たらなかった私は、同室の女の子とぶらっと厨房に行ったのです。よくは覚えていませんが、他に何か食べられる物はないかと物色するためだったかもしれません。

それが合図だったように、レストラン内の客?たちが一斉に立ち上がり、厨房前面の配膳台目がけて、食べつくした空の食器を持って殺到したのです!

それはもう『カ・オ・ス』と呼ぶにふさわしい光景でした。あっと言う間に汚れた食器が積み上げられ、私たち2人は流しで洗う羽目になったのです。客はというと、私たちが時間をかけてこしらえた料理をハゲタカのように食い尽くし、脱兎のごとく逃げ出して行きました。もちろん、何のお礼の言葉もないままに。

「誰なの?この人たち」「いったい何しに来たの?」と、問う気も失せ、ひたすら疲れた体にムチ打ちながら、大量の食器を洗い続けました。その頃にはメンバーのもう1人の男性も助っ人に来てくれていたのですが、あまりの労力の重さに耐えかねた女の子が、「もうダメです…」とギブアップ。吐きそうなくらいに疲れ切った彼女に、「部屋に行って休んでいるように」と言いました。

さて、リーダーのカップルとその取巻きは洗いものを手伝いもせず、これまた逃げ出したのです。「食べ物がほとんど残ってなかったから、車で買い出しに行く」という口実をつけて。

「彼らは私たちよりもまだ食料にありつけていたはずなの」に、と怒りが湧いてきましたが、洗いものを終わらせることの方が先なので黙って送り出しましたが、はらわたが煮えくり返っていました。

「なんというリーダーなんだ!」ということですよね。洗いものを済ませると、もう深夜近くになっており、足を引きずりながら部屋に帰ると、一足さきに休みにいった女の子は疲れたせいかスヤスヤと眠っていました。「よくがんばってくれたね」と心の中で感謝の言葉をつぶやき、まだ帰って来ぬリーダーたちを待つ私。

ガヤガヤと帰ってきた彼らは、買ってきた食料を前に宴会を始める始末です。私たちへのねぎらいの言葉すら出てきません。ここまで来るともう私の気持ちはこのグループからは完全に離れていました。笑顔をとりつくろい、場に合わせたものの、リーダーを筆頭に、我先にと逃げていった彼らへの軽蔑が心の中で渦を巻いていました。

翌日、さらに面食らう事態に遭遇。その日は、ある会議場で誰かの講演を聞く予定だったようです。そこは大きな会場で、登壇した2~3人の「研究者?」の退屈な講義を、眠気を必死に我慢しながら聞ききました。もう『拷問』と呼ぶにふさわしい状況です。聴衆は私たち一行だけ。昨夜あれだけいた参加者?たちは影も形もありません。

何のために『大盤振る舞い』したのでしょうね?またしても、「これって、ホントになんのイベント?」との疑問が私の頭にふつふつと湧いてきました。

会議の後は、フラワーパークでの楽しいひとときを過ごすことができましたが、なんとも残念な旅行になってしまったものです。後から考えると、リーダーがこのイベントの支援を頼まれたようでした。しかし、私に言わせると『詐欺!』以外の何物でもありませんでした。
『残念な思い出』第2弾もお楽しみに!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?