期待が大きかったがために…?残念な引っ越し屋から学ぶ「イメージとの乖離は命取り」
春、桜の咲く中、新しい生活をスタートをさせた方も多いと思います。
今回は新生活スタートに私自身がこの春体験したある引っ越し会社のCSの実態についてレポートします。
他の業界の方にも顧客心理の重要性として参考になればと思いお届けします。
結論:また同じこの会社を使うかといえばNo
理由:
他の会社も試したい。
これまで他の大手数社を利用したが、最近は会社も増えているから、改めて他社を検討したい。
Point
・今回の接点(会社とお客様の出会い)においてお客様は同社のファンにはなっていない
・ファンにはなってはいないのでお客様は他に良さそうな別の会社へと流れていく
ファン化していない顧客は流動性がありリピートはまれである=グレーゾーンの顧客と言う
ではここから、今回私が同社のファンにならず「グレーゾーンの顧客」になった理由を述べていきます。
最大の理由… 想いが分かってない
・私たち家族が大切にしている物を雑に扱っていた
前もって、大切で繊細で年代物(音響関係)だと伝えておいたにも関わらず、箱を裏返したり、反対に積んでいた。
その結果、割れてしまった物もあったし、年代物で高価な物も今後不具合が出ることは必須。
洋服が床に落ちてもそのままにしている。
専用ケースへの出し入れが雑で、洋服の繊維が傷ついている(糸が出てしまう等)。
なぜそのような対応をしてしまうのか…
「自分にとって大切ではないから。」
何においても、相手の心情を察することは大切なことではないでしょうか。<自分にとってはそんな物、と思う物でも>
接客においては、どれだけ相手の気持ち・相手の目線に立てるかがポイントです。
同じような経験がないと、相手の気持ちを理解することは難しいですね。
例えば、
高価なハイブランドの品物を頑張って買った経験や、
長年探し続けてやっとのことで見つけた(今では手に入らない)年代物の品物や、
大事に手入れをしている洋服など。
自分に同じような経験がないと、他人の気持ちを理解することが難しい。
だからこそなんです。難しいからこそ、どうやってそんな気持ちをイメージして理解して体現するのか。ここが素晴らしい企業かそうでないかの分かれ目なのです。
残念ながら、今では、同社の「満足度ナンバー1」の看板に違和感を持つようになりました。
では続けて、さらに細かいことをレポートいたしますね。
ここでのPointは…
CMとの乖離です。
テレビCMなどのイメージや、内容が実際とはちがう。これは大事件です。
顧客は勝手なもので、様々なところから様々に想像するものです。
良い会社に違いない。しっかりしている。サービスが良いみたい。
ひと言もそうは言っていないかもしれませんが、顧客は勝手にイメージして期待感が膨らみ、その結果、商品やサービスを購入するわけです。言ってみれば顧客のこの行動は企業の狙い通りの行動です。
CMでは「実際に」言っていたのに実際には違うという事態は最も避けなければならない基本中の基本。
「えっ!違うの?」とすぐにクレームに。
今回、引っ越しの当日、「靴下を履き替える」という同社のルール(お約束)について「すごいですね、さすがですね」と声をかけたところ、なんと反応は…
「はっ?」というキョトンとした顔。なんのことですか?という顔。
物の取り扱い注意品のことも、
靴下のことも、
些細な事でしょうか?
現場内の連携が取れていないんだな…
社内ルールも実際には守られていないんだな…
という結論です。
今回の残念な引っ越し屋の「イメージとの乖離」はお役に立ちそうでしょうか。お客様心理をイメージすることを心がけていきたいですね。
次回のレポートも楽しみにお待ちいただけたらと思います。