マッドマックス:フュリオサ 感想

自分はマッドマックス怒りのデスロードが好きで「その前日譚なら見に行くしかない!!」と公開前から意気込んでいた。
結論からいうと面白い作品ではあったが「なんか思っていたのと違うな、、、」というのが素直な感想だ。

デスロードの良さといえばやはり序盤から終盤まで畳みかけるような派手なアクションでそのスピンオフなら同等かそれ以上のアクションを期待してしまうものだが今作はアクションよりも人間ドラマの方に重きが向かれている。
勿論派手なカーアクションシーン自体はあるのだが前作と比べてしまうと物足りなさを感じてしまう。
特にディメンタス(今作の敵)とイモータンジョー(前作のラスボス)で最後にド派手にやりあってくれると思っていたのだが「40日戦争」という2陣営の最終決戦がナレーションだけで終わってしまうのは非常に残念だった。
恐らく前作から見た人のほとんどが「そこを見たいんだよ!!」って思ってるのではないだろうか。

それとフュリオサとイモータンジョーの関係の描写が少ない点も気になる。
前作の終盤「私を覚えてる?」と言ってフュリオサがイモータンジョーにトドメを刺すのでその台詞に至るまでの確執を描くのだろうと考えていたのだが途中少し絡みはあったもののそれだけで前作の台詞に至るほどかといわれると説得力が足りないのでそこらの掘り下げをもっとしてほしかった。

ただ作品として面白くなかったわけではなくアクションシーン自体は減ってしまったもののフュリオサの故郷と母親の掘り下げにより前作の慟哭シーンの絶望感や前作キャラの登場シーンなど前作とはまた違った方向で楽しめる作品だと思う。
母親と協力者のジャックを殺されディメンタスに復讐するまでを描いた今作は「デスロード」というよりはより「マッドマックス」ぽさを感じた。

万人受けする作品ではないだろうが怒りのデスロードを見た人に当然見てほしい作品だし、もし今作しか見てない人がいれば是非怒りのデスロードを見てほしいと思う。



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