第19回 「『吉祥寺、書店共闘計画私案』思案中」

前回の続きです。
競合する書店のスタッフ同士の交流からなにか新しいビジョンが生まれるのではないかという構想。それは妄想に近い絵空事(「エソラ」という文芸誌はどうなってしまったんでしょう?)ではないはずです。現にそれを実現させている好例があります。千葉の「酒飲み書店員」の方々です。本屋大賞方式(書店員が候補作を選び出し、全作を通読して大賞作を決める)で単品仕掛けを行う文庫を選定して、大きな成果とぼくのような書店員の羨望の視線を得ております。

前回のエールがアップされた後、すぐに望外のありがたいレスポンスがありました。吉祥寺駅ビル内の書店でフリーペーパーを製作していて、トラブルハンター的な仕事をもこなす(?)方が最新号を持って、ルーエに挨拶しにきてくれたのです。まったく畏れ多いことに自分はその時休憩中で、対面することが出来ませんでした。翌日改めて当店のフリーペーパー「ルーエの伝言」のバックナンバー(おかげさまで5号を配布中)を携え挨拶に伺いました。
「なにか共同でしたいですね、なにか、、夏前くらいにど~んとなんかできませんかね、、」
具体性の全くない小生意気なぼくの話に、真剣に耳を傾けてくれました。とりあえずは、お互いフリーペーパーを製作している身なので、相互に原稿の遣り取りが出来るかもしれない。そういう道筋はできました。

「酒飲み書店員」さん達の活動には版元も大きな役割を果たしているかとおもわれます。「ルーエの伝言」には実はフィクサーが存在します。いきなり暴露しますが版元の編集者の方です。書店研修という形でごく短期間一緒に働いていただいた縁から何かと連絡をとり合うようになりました。競合しない書店員が集まってざっくばらんに語らう宴席をセッティングしてくれたりと凄く頼りになる存在なのです。

個人的な伝手から吉祥寺の大きなチェーン店に勤める書店員さんとも知りあうことができました。
パイプがつながる日は遠くない!?

(2007/3/30)

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