ムサシノ市R書店 Hさんの一日

7:15
出勤。雑誌の荷開け。日によって、量がだいぶ違い、出勤時間も前後する。女性誌が一斉に発売する日は重労働になる。一番重い雑誌は「ゼクシィ」。一梱包に3冊なれども重い。雑誌担当者の指揮の下、定期購読分を抜き忘れないようリストを置いて、随時確認しながら、カッターで梱包バンドを解きまくる。書籍の荷開け。新刊はライン搬入とよばれる書店に届く日にちが割と正確なルートで届く。伝票と内容冊数が一致するか検品。人員に余裕のある際は、二人がかりで、本のタイトルを伝えて、もう一方がその冊数を応えるという遣り取りを繰り返し、片づける。フェアや版元指定で規模の大きい注文をとったもの以外は、全てのジャンルの本がごちゃ混ぜで箱詰めされている。それを各フロアごとに振り分ける。

8:30
朝便の一階での振り分けが済み、アルバイトスタッフ出勤。朝礼。各フロアの社員が本日入荷商品をざっくり伝達。客注(お客様要望による店内在庫のない商品の取り寄せ)担当者が予約の入っている商品で直近入荷しそうなものを報告。その他連絡事項。休憩に入るタイミング、シフトを軽く打ち合わせ。

9:00
開店。二階で作業開始。文庫、新書、芸術書、の品出し。量によっては、一日中、出しているような日もある。連休明けなどは大抵そうなる。その間レジではアルバイトが雑誌の返品作業、通販品の発送作業に従事。売り上がった品を管理するために本に挟まっているスリップを確認。昨日分は遅番スタッフが各担当ごとに集めて輪ゴムでまとめておいてくれる。追加発注の検討、売れ傾向の分析、ジャンルごとの集計をすすめる。10日ごとに仕切って毎週月曜のミーティングで報告をする。客注の手配は早めに済ます。

11:30
休憩。松屋、富士そば、天屋、花まるうどん、マックないしはコンビニの弁当でランチ。雑誌かマンガの店内分を商品知識のためと称して休憩室で閲覧。

12:30
午後便着。雑誌と注文品は朝便のみで午後便は大量のライン搬入が届く。社員の一部が一階のバックヤードに詰めて、検品、振り分け。

13:30
遅番出勤。午後便入荷分の品出し。電話注文。日によっては、ひっきりなしに版元営業の方がみえてその対応。情報交換という雑談。広告打つから積んで欲しいといった依頼。フェアの提案。仕入れを決めたら注文書に番線印を押して渡す。番線は各書店の住所に当たるナンバー。時に注文した品を問屋(トーハン)を通さず手持ちしてくれる方もいる。直納という売り逃しを避けるための秘儀。問屋を介さず宅急便で納本する直送もそれに次ぐ秘儀。これを気軽にしてもらえるかどうかに信頼関係が問われる。まれに礼儀を極端に欠く人が来ることもある。トーハンの担当者は毎週月曜に来る。

15:00
売上スリップを元に棚を整理しながらストックからの補充。細かい追加発注はポスレジというシステムが組んであって、PCへの打ち込みで済ませられる。新刊の手配やまとまった数の仕入れは電話注文をするが通常はポスで打って、問屋に在庫があれば中3、4日で入荷する。まれに書店回りで作家さんの来店があったりもする。

16:00
ファックス、郵便物を処理する。ファイリング、仕入れ数を入れ番線印押して流すものもあるが大抵は捨てる。

17:00
早番の定時は17時までだが、定時にあがれることはあんまりない。


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