2020-2021 セルフライナーノーツ①

こんばんは、メキメキ地蔵です。2021年ももう年の瀬ですね。

ふと思い立って、2020年末のボカロPデビューから今までの楽曲について、投稿順に振り返りをしてみたいと思ってこの記事を書きました。よろしければお付き合いください。

水鏡、走馬灯 feat.初音ミク

記念すべきボカロ処女作。

曲に自己を投影することにまだ苦手意識があるので
いつも曲を作る前にお題を設定しているのですが、
この曲は「花火とお別れ」をお題にしました。
(自分が小さい頃に見たアニメのワンシーンが印象に残っていてこのお題にしたのですが、なんの作品だったのかがわからない…水面に映った花火の表現が印象に残っていました)

サウンド的にはとにかく水面のイメージを音にするぞ!というのを目標に、
リバースピアノやトラップ系のスネアで水感のある音作りを目指しました。
「REV」というOutput社のソフトシンセがめっちゃ好きなのですが、
REVの音は全体的に水感とか透明感を感じるので、たくさん使った記憶があります。

サビメロは作り始める半年くらい前から頭の中にあって、
メロディに絞ったら今でも自分の作品の中で一番気に入っているくらいお気に入りです。
あとはエレキギターを触り始めたころだったので楽しくて、
気づいたらパワーコードでゴリ押すロックバラードになってましたw

今聞くと初音ミクNTのクセをわかっていない部分も多々あり、
ちょっと耳に痛い調声になってしまったなというのが最大の反省点。
アコースティックでも綺麗な曲かなと思うので、いつか折を見てリアレンジしたいと思っています。


春が降る feat.初音ミク

第2回プロセカNEXT応募曲。お題は「春に聞きたい曲」(だったはず)。

個人的に受験全般失敗してて春に良い思い出があまりなかったので、うまくいかなかった人の背中を押す歌を、と思って作りました。
地蔵はもう結構良い年なのですが一作目のアナリティクスを見たら聴いてくれてる方々が10代後半ぐらいだったので、
「今もし上手く行ってなくても、そのうちあれはあれでよかったなって思えることもあるよ」と
ちょっと長く生きてるなりに伝えたかった気持ちを込めてみました。

音的には王道なポップスがやりたくて色々試してみた感じです。
ギターもまだまだ弾き慣れてなかったので(今も慣れてないけど)、
ピアノとストリングスで補いつつ、真っ直ぐ届けるイメージでアレンジしていきました。
歌詞が時系列になっているので、歌詞で描いている心境の移り変わりに合わせて
アレンジも色々変わっていくような感じです。
この頃買ったWavesの「Greg Wells」シリーズにハマってて、
ピアノ用のエフェクトをアコギにかけて音像をちょっと変わった感じにしてます。


ソーシャルドナー feat.鏡音レン

第3回プロセカNEXT応募曲。フリーテーマだったので、お題は「社畜ソング」(当時繁忙期だった)

残業が80時間近く行ってた時期に書いてて、歌詞はめっちゃさらっと書けた覚えがあります。
「これキミの得意分野だからやってよ!」みたいに仕事押し付けられてるなぁ…って思って、
でも自分が潰れてもいくらでも代わりはいるもんね、みたいな気持ちで作詞しました。
あとは社畜が極まって心が荒むとFPSにハマるんだなぁというのを身を以て実感していたのでそんな感じ。
Apexたのしー!!!

音的にはチェロとアコギのフレーズで掛け合いみたいなことがしたいなぁと思って、
イントロのリフをずっと曲中使い続けるような感じで作っていきました。
チェロとギターは左右に振ってわかりやすくしてるので、よかったら注目して聴いてみてね。
ボカロPの人で弦楽器を生で録ってる人って多分少なくて、
実際に弾く肌感がないからか重音ってあんまり使われてない印象だったので、
フレーズの最後のキメは重音で弾いてます。弦楽器の重音カッコいいよ。
この頃syudouさんの曲をよく聴いててカウベルの音が印象的だなと思っていたので、
ちょっと真似させていただいてリズムの要所にアゴゴを使ってみました。

ここで初めましてだったボーカルの鏡音レンくんは実際触ってみたら思った以上に声の幅が広くて、
落ち着いた調声にするとかなり好みの感じになるのがわかったので今後もご一緒することが多そうです。

余談だけど無断転載されたbilibiliで「(にじさんじの)社さんかと思った」的なコメントを見かけて笑いました。

Q&U feat.鏡音リン&鏡音レン(dedicated to 25時、ナイトコードで。)

第6回プロセカNEXT応募曲。一番自分の中では実験したし、語れることが多い曲でもあります。
25時、ナイトコードで。のユニットストーリーを通して感じた、
バーチャルシンガーとそれを使役するヒトの関係性を主題に描きました。

曲を作るとか絵を描くとか、表現することって自問自答を繰り返す作業だと思います。
それに寄り添って一緒に自分を探すのに付き合ってくれる存在としてのバーチャルシンガーみたいなイメージで作詞しました。

とにかくニーゴ の世界観を忠実に音に落とし込みたかったので、
「誰もいないセカイ」の広くてからっぽで不思議な温度感があるイメージに合わせて音色を選びました。
音色的にはめっちゃ引き算してる上にニーゴミクの話速を意識するとあまりテンポも上げることができなかったので、
リズムをツーステップで跳ねる感じにしてぼやけた印象になってしまうのを回避しようとしています。
この時期にFenderUSAのストラトを購入して初めてこの曲で使っていますが、
モダンで優等生でちょっとあったかいフロントの音像がぴったりハマっていると思っています。

ミクとリンの調声はユニスト・イベストを何度も見返しながら研究しました。
ミクは我ながら結構寄せれていると思っていますが、当時リンは資料が多くなくてもう少しやりようがあったなとも思います。
曲との馴染みも見ながら息を多めに、Aパートのトークっぽいところは音程の高さを結構シビアに調節した覚えがあります。

プロセカの推しは東雲絵名さんなのですが、
「限りなく灰色(黒にはなれない)」の人が「宵崎さん=K(黒)」に憧れてるのはなんか業が深いなぁ、と思いながら書いた
「CMYで塗り替える Kのように」というフレーズがお気に入りです。

Bメロの歌詞は全体的に語感の良さと意味付けが両立できたなと思ってます。

結果的にあんまり聴いたことない感じの音像にできた気がして、一番自分で聴き返してる曲。


続きはまた明日。


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