弁護士さんにリーガルチェックをしてもらいました
タイトルからすると「悪いことでもしたのか?」と思われがちですが、そんなことありません。
今回のテーマは「業務委託契約書」。私からライターさんへ仕事を下ろす際に結ぶ、非常に重要な書類です。
一応今までも持っていて、何人かには結んでもらっていましたが、今回予防法務を得意とする弁護士さんにリーガルチェック(法務確認)の相談をさせていただきました。その時に感じたことを書き連ねたいと思います。
予防法務って何?
まず、今回相談させていただいた弁護士さんが得意とされている予防法務について。あまり聞きなじみがない言葉ですが、ざっくりいえばトラブルを起こさないために、未然に法的な対策を講じることを言います。
「トラブルシューティングと何が違うの?」という人もいるでしょうが、トラブルシューティングは問題が起こった場合の解決策で、すでに現場は炎上しているかもしれません。踊る大捜査線の青島じゃありませんが…。
要するに「事件が現場で起こる」前に書面に起こしておこうと、そういうもの。
みんながみんな性善説で生きていればいいですが、それはそれで怖いものです。今回はそんなトラブルへ発展するのが怖くなって、前倒しでお願いした次第です。
テンプレは危ない
「分かっちゃいるけど時間がないし、別にそれでトラブルが起きたこともない。」
ライターさんのなかには仲のいい方から仕事をもらっている人もいるでしょう。私自身も今はありませんが、かつてはほかのライターさんから仕事を再委託という形でもらったことがあります。
で、一応の予防線として、私自身も弊社名義の業務委託契約書を用意していました。
基本的には長期でお願いできそうな方に結んでいましたが、作る暇もなかったため、今までテンプレを利用していました。
もちろん導入当初から「これじゃ危ないんだろうな」と思っていたのですが、なんとなく大丈夫だろうと思ってテンプレの文言を少しいじって使う程度。「法人化するタイミングでしっかり見直してもらえばいい」と楽観的でした。
が、これが結構大きな問題につながることがわかったのです。
業界の慣習は明文化する
まず目からうろこだったのがこれです。業界の慣習、言い換えれば暗黙の了解を明文化することです。
よくよく考えればわかる話ではあったのですが、業界の慣習と言っても認識が人によって違うことなどよくあるわけでして、Twitterをしていた時には「なぜそんなトラブルが起きた?」というものもあったように記憶しています。
それはすべて、全員が「暗黙の了解にしているから」という結論をズバッと言っていただいたわけです。
で、弊社の契約書もご多分に漏れず…。
今回ご相談に乗っていただいた弁護士さんからも「テンプレ契約書を使っている会社さんは多くて、だいたい真っ赤にして返す(笑)」とおっしゃっていました。
最終的にチェック済みのものをもらうのは月末ですが、今から怖さ半分です…。
要するに、業界的にこうだから書いてなくても分かるよね?という感覚は、しっかりとした契約書を作る上では通用しないということです。
説明しやすくなる
もうひとつ大きなポイントとして、リーガルチェックを受けると自分で契約書の内容を説明しやすくなるのもありがたい話でした。
今回はヒアリングという形で1時間ちょっと相談させていただいたのですが、最終的な形になった際に「なぜこの項目が必要なのか」を説明いただけるとのこと。
もちろん今までの契約書でも説明はできていましたが、「この場合は?」「ここはどういう意味ですか?」とヒアリングを受けるうちに
あれ、これって結構受ける質問じゃね?
と思ったわけです。はい。
どんだけザルなんだよと思われるかもしれませんが、ライターさんにかかわらず、契約書は弁護士さんに相談したほうが良いですよ、マジで…。実際に相談した弁護士さんも「企業でもテンプレの使いまわしはある」とおっしゃっていたので、弊社のような個人事業レベルの問題だけではないようです。
一時的な相談料や依頼料はかかりますが、訴訟になるよりは何百倍もありがたい。今回は相談してよかったなと思っています。法人にするしないではなく、誰かに仕事を依頼するなら見直して損はないでしょうね。
(あとはよく見直しましょう、自分で結んだ契約書…)
餅は餅屋というお話。
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