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【独自】ジャニーズ性加害問題「売れるには“洗礼”が条件だと……」 元ジュニアが語った「ボクがジャニーさんに誘われた日」【令和の芸能スクープ職人・黒木定丸】


話をしてくれた元ジュニア

気付くと誰かが“ヤリ部屋”に

 渋谷。超高級マンションの上のほう。二部屋をブチ抜いた大きな部屋の壁には超大型テレビがあり、いつもゲームの画面が映し出されている。部屋の隅には最新のカラオケが置かれている。バルコニーには、プールまであった。

 大部屋でキャッキャッと騒いでいる少年たちは、揃いも揃ってイケメンばかり。まだ“売れないアイドル”である少年たちにとって、この部屋はスターへの通過点だ。

「ユー、今何してる?」

“社長”が突然、こう聞いてきた。

「何もしてないです」
「そう。じゃあお風呂入っちゃいなよ。そしたらバスローブに着替えて、こっちの部屋に来て」

 大部屋にはないが、通されたこの特別な部屋にはカギがついている。中に入るとベッドが置かれていて、そこに横たわると“社長”がゆっくりとやってきた。何をされるのか、それはなんとなく分かっていた。ああ、ついにこの時がきた。都市伝説だと思ってたけど、本当だったんだ。

 Bセクさんはこう振り返る。

 1×歳、まだ中学生の頃のことだ。

 当時はジュニアとして活動をはじめた頃で、右も左もわからなかった。気付けば番組に出演していたし、呼び出されていった場所がアイドル雑誌のインタビュー会場だったこともある。まだ子どもだった。

「ボクみたいなジュニアは、ほとんどが“社長”のこの家にいったことがあります。いってみれば“社長”が作ってくれた遊び場みたいなところ。昔のジャニーズの先輩がいっている“合宿所”みたいな場所でした。カギのついた部屋は“ヤリ部屋”と呼ばれていました。遊んでいるといつもひとり、その部屋に消えているんです」

“社長”ことジャニー喜多川氏に呼ばれたBセクさんは、それまで特にジュニアの中で目立った存在ではなかったというが、この日を境に状況は劇的に変わっていったという。

3万円の小遣い

――具体的にベッドでどんなことをされたんですか?
「足からマッサージがはじまって、いじられました。しゃぶられて、気付いたら口で……」

――その後は?
「それで終わりです。そのあと3万円もらいました」

――カネもらうんですか?
「ボクはもらってました。まだこどもだったから、このお小遣いは嬉しかった。中学生で3万円は大きいじゃないですか。社長は財布を持たない人で、いつもポケットに札束が入っていて、そこからポロポロ出てくる」

――その後どう変わったんですか?
「ステージの後ろの方で踊っているだけだったのに、最前列に立つようになりました。だから売れるにはこの“洗礼”が条件だと思いました」

――嫌じゃなかったんですか?
「全然ですね。デビューしたかったし、小遣い欲しかったですから。カネのために自分から社長の家いく、みたいな感じです。社長に気に入られたメンバーには家の合鍵が渡されます」

――ドラッグの噂もあるようですが。
「それはないですね。ボクは見た事もやったこともない」

――部屋では他にどんなことをしていましたか?
「エロDVDをこっそり隠しておいてみんなで見たり、社長が出張中だと分かってるときは酒を飲んでみたりとか。一度、女のコを連れて行ったことがあるんですが、きっちりバレてました。カメラでもついてたのかな」

――デビュー組(メジャーデビューしたジュニア)も“洗礼”を受けていた?
「具体的には何ともいえないですけどね。ただ、収録現場なんかに事務所のクルマで来るジュニアを見ると、『ああ、昨日いったな』とは思いました」

――親はそのことを知ってるんですか?
「ボクの場合知らないと思いますが、知ってて黙認する親もいたって。売れるために黙ってるんだって。結局悪いのは誰かって話ですよ。大人が悪いですよね」

 Bセクさんはその後事務所から離れることになった。初の会見後でもまったく収束の見えないジャニーズの大激震。この先いったいどうなるのだろうか。

【著者プロフィール】
黒木定丸(くろき さだまる)
政治経済・アウトローの取材を経て「楽に稼げそうだから」と芸能ライターに転向。1年目にして某国民的女性アーティストの特大スクープを世に放ったことから芸能ゴシップを追うことが自分の使命だと確信する。バーニングやジャニーズなどいわゆる「大手プロ」による圧政を最も嫌い、タブーなき報道のため様々な週刊誌を渡り歩く。しかし現在は少々飽きてきているフシもあり、もっぱら最新ゲームや地下アイドルを追いかける日々。1970年代生まれの就職氷河期世代。好きなハードは「PS4」