マガジンのカバー画像

鈴木ユーリ

26
(すずき・ゆーり) ライター。『実話ナックルズ』にて連載『ゲトーの国からこんにちは』など X@yuri_suzuKii
運営しているクリエイター

#郡山

【インタビュー】フッドリッチトーキョーRAKO「安藤組“餓狼の血”を継ぐ男」の半生(前編)

祖父は「安藤昇の言うことを聞かなかった唯一の男」  まだ残暑がただよう秋の日のことだった。 「来たか」  渋谷の鰻屋の門をくぐると、その人はすでに待っていた。伝説の元ヤクザであり、異色の映画スター。歳は召していたが、目をまともに見れないほどのオーラがあった。 「楽にしていいぞ。で、今は何をやってるんだ」 「パクられて出てきて、今は抗争を繰り返しています。××組と揉めてます。○○組とはもっと揉めてます。自分は、今流行ってる振り込め詐欺とか許せなくて、薬をイジってる不良も

【3・11フクシマ】「復興って、ドラッグの値段でわかるんですよ」……麻薬密売人が見た被災地・郡山

密売、強盗、賠償金詐欺 福島県中央部、西を猪苗代湖、東を阿武隈山地にかこまれた盆地に郡山市はある。新幹線も発着する駅ターミナルにはこぎれいなスーツや制服が行きかい、そこにはかつて「東北のシカゴ」と呼ばれていた面影はない。 郡山市は戦後、大陸からの引き揚げ組をふくめた急激な人口増加で治安が悪化した。暴力団事務所が乱立し、発砲事件などが日常的に発生。行政は「暴力追放都市宣言」を推進し、音楽都市「東北のウィーン」としてイメージを刷新してきた。周囲の16市町村をふくめた「郡山都市

有料
200