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現状

 兎にも角にも金がない。バイトは3回連続で連絡がつかなくなっていつのまにかやめたことにさせられていて(ぼくの方に何か連絡の不備などのミスがあるなら仕方ないけれどそういうのもないのにこうも連続でこんなことが起こるか、甚だ不思議なこともあるなあと思っている)、バイトに入れるつもりで使ったクレジットカードの返済に追われてメルカリで服や本を売ってなんとか糊口をしのいでいる。これじゃ大学院に受かったとしても入学金と前期の学費を振り込むことができるかどうか、なんとかしてはやくバイトを見つけないといけない。

 時間がない。鬱病で大学の三年生の頃からずっと引きこもりになっていて最近ようやく回復してきたのだが単位が19単位未履修で、引きこもったツケを今返している最中で、大学4年の後期にして週4で大学に通わないといけない。このせいで受けられるバイトもなかなか数が限られてくる。またこれを話すとマジでドン引きされることうけあいで、誰にも話していないことなのだけれど、毎日大学へ通っていることの証拠として位置情報を親に送らないといけないことになっている。さすがに気持ち悪すぎる。このことだけでぼくがどれだけ苦しい思いでいるかは常識的な感覚を持った人ならわかってくれると思っている。みんな苦しい思いをしていて、そんなことを頑張らない言い訳にしているのはお前だけだ。鬱病で本当に苦しくて大学に行けないでいるぼくに親が放った言葉。毎日位置情報を送らなければいけない異常な管理体制。向精神薬で思考をマスキングして、満員電車に2時間揺られて大学へ向かう。

 余裕がない。上記のことを踏まえた上でさらに進路がまだ決まっていない。8月の出願を、日程の勘違いで申請し損ねたせいで受験できるのが2月になった。来年の状況が宙ぶらりんのまま、2月まで意味をなすか分からない(受からなければすべて無意味なので)勉強に打ち込む。どこの大学に受かるか、どこに住むことになるのかもわからない上、そもそもどこかに進学できるかさえも定かではないなかひたすら勉強する。陳腐な表現だけれど、暗闇の中を、先が見えない道を歩いている感覚。

 すべてがお前のせいでこうなってるんだろ。そう言われるけれど、精神疾患でめちゃくちゃになっていた時期のことなんだからそこをめちゃくちゃ責められるのは本当に苦しい。どうしようもないじゃん、そういう病気になっちゃったんだから。全部お前がそうするって決めてそうしたんだろって思われているのかもしれないけれど、ぼくの中の意思に、それを乱すような病理が介在していたんだとしたら、すべてをぼくの責任に着せられるのって強い違和感を覚える。誰が悪いんですか?ぼく?ふざけんな。

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