鳩の撃退法 ネタバレ考察

鳩の撃退法を観てきた、藤原竜也目当てで。
エンドロールを観ながら、これは原作小説を読まないといけないなと思った。

この映画は公式から、ネタバレや考察を推奨されている。結末の無い話なのだ。劇中の伏線は回収されて綺麗に終わったようにみえる。しかしよく考えると謎が多い。なのでわたしなりに考察してみようと思う。他人の考察をみてから映画を観るとどうしても先入観を持ってしまうので未視聴の方は気をつけてほしい。

以下ネタバレ注意


公式裏サイトからの考察は3つ。

①津田伸一が書いた小説はどこまで本当だと考えるか

②津田伸一はなぜタイトルを「鳩の撃退法」とつけたのか

③なぜ最後に秀吉と倉田が一緒にいたのか

これを軸に考えてみる。

①どこまで本当だと考えるか
現実と小説の中の話という2つの視点でみていく本作。しかし本当なのは津田が登場するシーンだけなのではないか。小説の中=津田の想像、編集者の発言(過去の訴訟)や津田本人のセリフから察するに、津田は今みえていることから想像するのが得意らしい。実際の出来事である、コーヒーショップでの秀吉との出会い、一家失踪事件、偽札事件をもとに津田が間を想像したということだ。しかし、津田が燃やしたはずの札束が当たり前のように出てくる為、津田の体験が本当に現実とは限らない。そう思わせる為のミスリードとも取れるが。2回ほど出てくる秀吉の手を叩くシーン。あそこも意味がありそうだ。恐らく2回目に叩いた後、奈々美たちが逃げるシーンはウソなのではないだろうか。そして小説としての最後はここだと考える。それが秀吉にとってのハッピーエンドだからだ。


②なぜタイトルを「鳩の撃退法」と付けたのか
編集者の発言や公式サイトにもあるように、鳩=偽札となっている。しかし偽札の撃退法というのは少し言葉がおかしいように感じる。では鳩=偽物としてみたらどうか。偽物の撃退法。ここでいう偽物は札束に限らず、登場人物にも言えるのではないだろうか。津田は倉田と一度も会っていない。声も直接は聞いていない。つまり完全に想像の人物だと言うことだ。都市伝説的存在である倉田を直接知るのは、倉田の部下と床屋のまえだだけだ。わたしは倉田=秀吉であると仮定する。これには津田も最後まで気づかない。表の顔が秀吉で、裏の顔が倉田。どちらも本当でどちらも鳩なのである。映画の最後、津田が2人が同一人物だと知ったとき小説のタイトルを思いついたとすれば納得がいく。

③なぜ最後に倉田と秀吉が一緒にいたのか
これも倉田と秀吉が同一人物ということなら説明がつく。ピーターパンの本を津田は秀吉には貸していない。しかし巡り巡って倉田の手に渡った。それを返しにきたということではないだろうか。おそらく居場所はまえだから聞いたのだろう。もしくはまえだに指示して東京のバーで働くように仕向けたのかもしれない。なぜ倉田と秀吉を同一人物だとするのか。倉田は津田に一度も姿を見せないのである。それにダムで見つかった死体が2人だったこと、これは奈々美とその浮気相手だと考える。妻と生きる秀吉としての人生よりも一人で孤独に生きる倉田としての人生を選んだのではないだろうか。そして津田から受け取った金は娘のいる孤児院に寄付した。なにより最後にピーターパンが津田の元に返ってきたことが一番の理由だ。

ここまで書いてきたがいくつか疑問点が残る。

沼本の存在
まえだと倉田の関係
二個下の先輩
津田が美人局?にあうくだりの意味
2人を違う場所で出会わせるという発言

この辺りは原作を読んで考えようと思う。

津田役の藤原竜也は本当に良かった。クズというかダメな男というか。本当にえっちだった。

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