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大晦日waoスーパーフライ級タイトルマッチ

井岡対田中の試合はカードが決まった直後から盛り上がった。井岡が四階級制覇、田中が三階級制覇。田中が勝てば四階級制覇となる日本人対決としては史上最高峰の組み合わせである。

また戦前の予想では両者の実力が拮抗していると思われ、どちらが勝つのか専門家ですらはっきりとした予想がたてられなかった。まさしく、勝敗予想から楽しめる本物の世界戦にファンの視線は釘付けになった。

当初は経験に勝る井岡が判定で田中をさばく予想が多かったが、試合が近づくにつれ田中の勢いがチャンピオンを上回るのではないかという見方が出てきた。ちなみに僕もそのように田中が有利では、と思っていた。

だか、試合は予想外の圧勝に終わった。

序盤こそスピードて勝る田中き右ストレートをヒットさせていたが、井岡が徐々に相手の動きを見切りだす。距離を支配し、田中の攻撃をかわし、田中のパンチが雑になってきたところで左フックでダウンを奪う。5回、6回、そしてフィニッシュブローも同じパンチだった。

スピードとサイドステップでは田中に分があるとおもわれたが、序盤を見切りに使う試合メイク、ディフェンスの技術は井岡が大きく上回っていた。

まさしく井岡が格の違いを見せた試合。

直近の試合で田中有利の予想が出たのも、井岡の相手が彼の力を引き出せなかったのではないかと思えるほどの出色の出来だった。逆に言えば田中が井岡の力を引き出したともいえる。

素晴らしい試合だった。これがあるからボクシングはやめられない。

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