東京都知事選の悪夢と希望

悪夢

 東京都知事選。20時になった瞬間、小池百合子がゼロ打ちで当確。覚悟がしていたが、やはり現実は厳しかった。接戦に持ち込めるかと思ったが、東京都民は悪夢の四年間を送ることを選んだ。合掌。
 さらに僕に追い打ちをかけたのは、なんと石丸伸二が蓮舫氏を抑えて二位になる見込みだという。ろくな公約もなく、パフォーマンスしかない人間が、実績のある蓮舫氏を追い抜いてしまう。僕はめまいがした。
 

絶望の中で見た石丸の綻び

 実はその時、僕はyoutubeでlive配信を行っていた。東京都知事選の開票速報の様子を生配信で語っていた。弱小youtuberだが心ある視聴者と一緒に開票速報を見守っていた。僕が観ていたのはyoutube「日テレnews東京都知事選」である。そこに石丸伸二が出た。そこで放送されたインタビューの内容がまたひどかった。

毒を以て毒を制す。

 まずはアナウンサーからの質問。実際に街頭演説を生で見た僕としては、選挙戦を終え、落選が確実となってようやく石丸「らしさ」が復活したように感じた。質問を質問で返す。相手を見下した表情。ようやく本性を現した。中でも社会学者古市とのやり取りは面白かった。
 このインタビューの前に石丸は敗戦の弁で、今後の活動について「(解散総選挙があった場合)広島一区からでる」可能性について語ったようだ。その点について古市が「都知事選の開票がまだ済んでいない中で国政に出る可能性を語るのは都民として違和感がある」「都知事選は踏み台だったんですか?」と核心を突く質問をした。石丸は少し苛立った表情で「論理が飛躍している」「政治家として可能性を語っただけ」と返答。女性の出演者との絡みがあった後、再び古市が「石丸さんは政治屋の一掃を公約にしていたが、その政治屋と石丸さんの違いを教えてほしい」と問うと「同じ質問を繰り返してます?」「もう一回言え、ということですか?」かみ合わないやり取りを繰り返した。
 石丸ウォッチャーとしては見慣れた光景だが、全国的に石丸の本性が露呈した初めての光景だった。相手を苛立たせて、トークを盛り上げる古市とマウント、論点ずらしの当たり屋石丸とのある意味での同類対決が僕に希望を抱かせた。
 石丸が全国区の知名度を獲得し、メディアへの露出が増えれば、安芸高田市の人のいい地方議員ではなく、古市クラスの意地の悪い対戦相手と論戦を重ねていけば、石丸という人物のいかがわしさが一般の人に伝わるのではないか。

危機感を持とう

 希望は抱いたが、危機感は抱いたほうがいい。もし四年後、石丸が東京都知事選に立候補し、当選してしまったら… そうならないために石丸への批判を僕は続けたい。



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