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長谷川穂積さんについて。

僕がもっとも敬愛するボクサー。長谷川さんの世界タイトル2度目の防衛戦、ウィラポンとのリマッチが僕の人生を変えた。

雪辱と王座返り咲きを狙うウィラポンを長谷川さんは序盤から圧倒。フックとアッパーのコンビネーションでウィラポンの顎をはね上げる。

クライマックスは9ラウンド。開始直後左を出しながらの右フックで試合を決めた。このパンチはドネアも真似したほど。

6回目から10回目の防衛戦は全てKO勝ち。特に8回目と9回目はともに1ラウンドKOである。2回連続の1ラウンドKOはバンタム級世界初の快挙である。

11度目の防衛戦はモンティエルとの至高の技術戦の末敗れた。

モンティエルとの再戦は叶わず、飛び級てフェザー級の世界タイトルにいきなり挑戦。メキシコのブルゴスとの決定戦だった。パワーファイトにはやり、ぐらつく場面もあったが、判定で2階級制覇。

初防衛戦でジョニーゴンザレスに敗れてから試練の連続だ。

ノンタイトルマッチでの不出来。スーパーバンタム級に下げて3階級制覇を狙ったマルチネスに惨敗。

しかし、ここで終わらないのが長谷川さんの凄さ。再度スーパーバンタム級で世界タイトルに挑む。

負けたら引退、そう公言しての試合。チャンピオンのルイス有利の予想だったが、8ラウンドの公開採点では2ー1で長谷川の優勢。

9ラウンド、倒しにきたルイスのアッパーで長谷川の足が揺れる。勝負をかけてきたチャンピオンとロープ際で打ち合い、これを退けた。

10ラウンド開始のゴングに応じず、長谷川穂積の3階級制覇。

ドネアとの統一戦の話もあったが、ドネアが王座陥落し、白紙となった。

そして長谷川穂積さんはチャンピオンのまま引退した。

長谷川穂積さんの功績は選手としての成績だけでなく、日本人のボクサーの意識を変えたことだろう。

それまでは世界タイトルをただ防衛すればいいと思っていた日本人の世界チャンピオンが、長谷川さん以降しきりに海外進出、世界的スターとの対戦を希望、目標として公言すれようになった。
 
長谷川さん自身は海外での試合はできなかったが、ボクシング界に与えた影響は計り知れない。

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