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在宅勤務で「長く」働き続けるために必要なこと。もうすぐ5年となる経験を元に。<(2)双方向の感謝の気持ち>

在宅勤務をしていると当たり前の話ですが、目の前に上司も同僚も存在していません。

例えば目の前に上司がいれば、少し余裕があるから相談してみようか、とか今は忙しそうだから声を掛けないでおこうといったことが認識できますが、行動が共有されていない状況だと、そういったことが把握しづらいのです。

つまり、良い関係性が築けていれば気にしなくてもすむような所も、築けていないことによって余計な所で気を遣ったり、本来伝えるべきことを思いとどまったりするといったことが起こり得るのです。

そして目の前に存在しないというのは、自分から見てもそうですが、当然会社・上司の側から見ても同じこと。

目の前にいれば「頼んだことをしてくれているんだろう」とか「ちょっと余裕がありそうだな」といったことがある程度把握できますが、この勤務形態だと「何をしているかわからない」「ちゃんと働いてくれているんだろうか」となってしまいがちです。

その状態を解消する方法として、細やかにコミュニケーションを取るということがありますが、そこに重きが置かれすぎると、肝心の業務自体に取りかかる時間が減ってしまうなど、余計なコストになってしまいます。

それに、一口にコミュニケーションを取ると言っても、事はそう簡単ではありません。

特にまだ在宅勤務をしたことがない方だと、「何か不安を感じたらお互いチャットなどで話しかければ良いのでは?」と思われるかもしれません。

実際、話してみると変に考えて行き詰まっていたのが嘘のように解決するようなこともあるので、そういう時はどんどん話しかけるべきです(新しく入社される方には、私も念を押すように「遠慮なく話しかけて」とお伝えしています)。

ただ、特に急ぎの用でもないけどちょっと空いた時に近況を確認したいといった雑談のような感じで話しかけたりするというのは、意外とハードルが高いものだったりしますし、良い関係性が築けていないと、話しかけるのもなかなか大変なのです。

というわけで、細やかにコミュニケーションを取るためにも良い関係性を築くのは必要な訳で、「鶏が先か、卵が先か」みたいな話になってしまうのですが、その手前の段階で必要なのは何かと改めて考えていたとき、思い浮かんだのが「感謝の気持ち」、それも双方に向いていることが重要ではないかというものでした。

「あばたもえくぼ」「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」などのことわざがあるように、人間というものは気の持ちようで、相手のことが良くも悪くも見えてしまうもの。

同じことをしていても、感謝の気持ちがあれば良い部分を拾い上げて解釈したり、話しかけ方も違ったものになったりしますが、それがないとどうしても悪い風に捉えてしまったり、棘がある物言いになったりしがちです。

その感謝の気持ちを会社や上司が自分に向けて持ってくれていたら、とても恵まれた話ですが、それに期待するよりは、まず自分の方から会社や上司に感謝の気持ちを向けるというのを心がけることをお勧めします。

そうすれば自身の行動も変わってきますし、引いては上司に喜んでもらえて自分にも感謝の気持ちが向くということになり、双方向の感謝の気持ちが芽生えることにも繋がるはずだからです(自分からの片思いが続くような職場なら、辞めても良いかもしれません!)。

もちろん、自分から会社・上司に向かう感謝と、会社・上司から自分に向かう感謝の双方が必要というのは、在宅勤務に限った話ではなく、どんな働き方であれ欠かせないものですし、あった方が良いに決まっているものだとは思います。

ただ、特にこの在宅勤務という働き方を成り立たせる、成り立たせ続けるためにはなくてはならないもののように感じたので、ここで挙げさせてもらいました。

次回は、長く働き続けるために欠かせない、双方向の感謝の気持ちを育てるために必要だと思われる話をお伝えします。

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