運命は越えるもの~ワールドエンドヒーローズ~
前書き
書いてる人間はがっつりゲームユーザーです。一年以上は遊んでいます。
この記事は『ワールドエンドヒーローズ(以下ワヒロ)』をプレイし、どこがおもしろくてハマったのかを客観的に整理するために書かれたnoteです。
ワヒロがどんなものなのか、ネタバレ含んでてもいいから知りたい人や、昔少しだけやったけど思い出せないなって人でも読めるように書いています。
諸注意
・なるべく平静を保ちますが根がオタクなので文面に熱意が滲むこともあります。
・ネタバレを含みます。
メインストーリーは、この記事に関しては一章まで。
カードストーリーに関しては、【N~SR:現在ガチャから出るカード】のみ、【SSR:ゲーム開始時に実装されていた物】のストーリー内容に関しては触れる可能性があります。(イベント限定ガチャとイベント限定カードのストーリーに関してはこの記事には含みません)
サイドストーリーは2話まで。3話以降は含みません。
・一個人の感想であり、運営会社等との関係は一切ありません。
・あらすじなどはキャラに対する敬称を省いていますが、感想文では全員に『さん』づけとなってます。
・あくまでずっとやってたユーザーの感想なので、もし現在進行形でゲームに触れているのならゲームのストーリーを先に体感してください。面白いと感じたところが多すぎて、泣く泣く省いた部分がかなりあるので。
①ワールドエンドヒーローズとは?
【ヒーローなんて、かっこいいもんじゃない】
公式サイトのトップページに出てくるのが上記のセリフ。もちろん作中でも出てきます。
残念ながら2020年8月20日にサービス終了が告知されていますが、現在メインストーリーの完結に向けて怒涛の勢いで進んでいます。まるで荒波。
・世界観(公式サイトのあらすじ抜粋)
約百年前、隕石と共に謎の生命体『イーター』が現れる。星の命を喰らう敵の侵攻によって被害を受けた地球は、対抗するために特殊な『血性』を持つ少年たちを生んだ。
力を手に入れた少年たちは『ヒーロー』と呼ばれ、政府と財閥の組織『ALIVE(アライブ)』の指示により、東成都(とうせいと)の各エリアの防衛をするための『ヒーロー活動』を行う。
『崖縁工業高校』『白星第一学園』『ラ・クロワ学苑』『風雲児高校』『愛教学院』の五校は、優秀なヒーローを有する学校として有名になっていく。
しかしそれぞれの学校は歴史や思想が違うために仲が悪く、お互いが協力し合う関係ではなかった。
『ALIVE』に属する『指揮官(プレイヤー)』は地球の運命を脅かす敵と戦うため、対立するヒーローたちをまとめ、導いていくことになる。
・ゲームとしての説明
プレイヤーの主な操作は『ミッション』と『訓練』の二種。どちらも育てたヒーローでチームを組み、ミッションならイーターを、訓練なら他のユーザーと能力を競い、経験値を貰ってプレイヤーのランクを上げていきます。
ランク上げはメインストーリーを読むために行っていましたが、現在は全ストーリーが解放されているので重要度はあまり高くありません。
キャラによる能力値の差はありません。同レアリティ内でも『イベントでの実装』『ガチャでの実装』で多少の差はありますが、ゲームをする上で気にする差異では個人的には無いかなと思ってます。
したがって、『全員同じキャラだけのチーム』ももちろん組めます。ミッションの最後、イーターとの戦いでは別のキャラモデルに置き換わってしまいますが、経験値と信頼度(後述)はカード自体に入ります。
・信頼度
カードには信頼度があり、それを最大にすることで『能力開花』が行えます。絵柄も変化し、カードストも解放されます。基本的に一枚入手できれば能力開花もカードスト開放も行えますし、開花のためのアイテムも必要無いので、慣れてくると入手から五分もせずに開花とカードストまでたどり着けます。
②第一章【認可試験】※以下ネタバレが激しくあります。
一章前半あらすじ
『崖縁工業高校』は身体の強化技術で有名な、歴史ある高校。しかし今は定員割れが発生し、『崖っぷちの崖縁』とまで呼ばれている。
崖縁に通う≪三津木慎(みつぎしん)≫は、自身の学校にヒーローがいる事さえ知らずにいた。しかしある日のイーター発生時、避難に間に合わず襲われかけたところを白星第一学園の≪透野光希(とおのみつき)≫と、近くに来ていた崖縁工業の≪浅桐真大(あさぎりまひろ)≫に助けられる。
助けられた際自分にもヒーローに変身するための『血性』があるとわかった三津木は、同校の先輩である浅桐からの『我が校のヒーローになることを望むか?』という問いかけに答え、崖縁の三人目のヒーローとして戦うことを選ぶ。
・主人公の三津木さんがヒーローになると決めるまで。このゲームではプレイヤーと指揮官は同一ですが、主人公は明確に三津木さんです。選択肢を提示されたからとはいえ、ヒーローになろうと決めた理由は少し特殊。モノローグ内の『誰かにとって、必要な自分になれるなら』という言葉に詰まっている気がします。
三津木さんは一見気弱そうに見えますが、『押しが強くない』と『他人の意見に流される』は全く別物なんだなと思わせてくれる主人公。幼い頃は身体が弱く、学校を休むことが多かった三津木さん。その頃を知っている佐海さん(崖縁の三人目のヒーローで、三津木さんとは小学生時代の同級生で友人)はヒーローになることを決めた三津木さんに以下のセリフを告げます。
『俺たちヒーローが扱うのは、「地球を守るための力」だ』
『「地球を守るための力」ってのはさ、人間であることを、保証してくれないんだ』
この世界の変身はイコール、地球に接続する事。地球から力を借りる事。変身中に己を見失えば、そのまま魂が地球に呑まれて身体は抜け殻になってしまう。
ヒーローを支援する会社であるところのALIVEが、リスクを抑えた変身アイテムを作ってくれていますが、危険があることに変わりはない。
それを説明してくれた佐海さんに、それでも三津木さんはヒーローへの憧れと、同時に今の心境を告げます。
『空気でいることも、自分を失うことも、大差のないことだから』
『だめだったら、だめでいいんだ』
このセリフが悲観的な意味合いではなく、かつ序盤で主人公の口から飛び出てくるんですねワヒロってやつは。
一章後半あらすじ
イーター出現が集中している東成都二十二区。そこを四区画に分け、それぞれの区画に認定された『認可代表校』がある。
しかし崖縁が属する北地区の代表は空席であり、南地区の認可校『白星第一』が二つの地区を中央地区としてまとめて管理するという話が出ていた。
制度自体がヒーロー校の勢力争いになっている現状。崖縁は功績を積み北地区の認可校になるため動いていた。
大型イーターを討伐すれば認可を得られる崖縁だが、白星のヒーローたちはそれぞれの思惑でもって妨害に出る。ヒーロー同士の戦いは減点。すでに認可校である白星と、認可寸前の崖縁では、戦う前から不利な条件が揃っていた。
ある晩、南地区での大型イーター発生の予測を受け、討伐に出る崖縁の四人。それを妨害する白星のヒーローたち。地の利は白星にあり、減点を避けるために変身して戦う事すら難しい崖縁だが、それでも浅桐には策があった。
少年たちはぶつかり合いながらも、『人々を守る』という気持ちだけは等しく抱きながら、学校同士の戦いのさなかに予測通り出現したイーターと対峙していく。
・ライバルである白星のヒーロー登場。白星第一の生徒はそのほとんどが政治家系の『星乃一族』に連なる家の出身であり、各々の性格や考えとは別に家からの指示に抗いきれません。
崖縁のリーダーである戸上さんは以前白星の中等部に通っていたこともあり、現メンバーの一部とは友好的な関係ですが、それはそれとしてチームとしては敵対してます。かつての後輩、御鷹さん(二年)は胸中複雑であるようですがこの時点ではあまり表に出してこない。
家の思惑とは別に私怨を募らせている武居さん(二年)。彼は本来三年生にあたる年齢なのですが、一年前浅桐さんが起こした事故に巻き込まれ留年していました。(浅桐さん自身も留年している)
またかつては同じ養護施設で育ったものの、養護施設がイーターに襲撃されて以来袂を分かったのが白星の伊勢崎さん(三年)と佐海さん。昔は伊勢崎さんを兄のように慕っていた佐海さんですが、施設襲撃に関係していると噂された星乃の一族に養子に貰われていった伊勢崎さんの事を許せないでいる様子。
三津木さんは透野さんと無事再会。こちらは割と友好的な雰囲気。何はともあれ、崖縁と白星はいろいろ因縁が多い。
白星が守る南地区に大型イーター発生の予測が出て、それを討伐するため向かった崖縁は当たり前のことながら白星の妨害を受ける。イーターの発生予測は真夜中、そして白星のリーダーは不在という条件の下、白星との戦いが始まる。
この戦いの末崖縁は無事認可校の座を得ます。ですがその結果よりも、過程の方が興味深かった。図らずも序盤の浅桐さんのセリフ、
【運命が、未来が決していても、過程はドラマを描く】
を体感してしまった。
小型、中型、大型といるイーターですが、このうち小型はヒーローにしか見えません。それらが増えてくると中型と大型が出現します。そして作中では落雷によって状態が変化し、予測よりも多く中型イーターが発生していました。
時間は深夜二時、敵は予想より多く避難を促すスピーカーも雷のせいで一部故障。地の利がある白星のヒーローたちは避難誘導とあちこちに散った中型イーターの討伐を引き受け、大型イーター討伐を崖縁に託しました。
それらを決定した時の白星所属ヒーロー、武居さんのセリフがめちゃくちゃ格好いい。
『イーターが出たなら、防衛・討伐が最優先。ヒーローなんだ、トーゼンだろ!』
『戸上、崖縁のメンバー連れてけ!そんで大型を交戦地帯にひっぱってって……倒せ!』
『今思いつく策の中で、それが一番安全なんだ』
崖縁は気に食わない。浅桐さんの事は、因縁が有り余ってて顔合わせた途端喧嘩を吹っ掛けてくる。それでもイーターが出現したらこの切り替え。
一章ラストの戦闘にはそれまで名前だけ出ていた白星のリーダー、志藤さんも崖縁と合流。それまでのチームメイトの『埋め合わせ』と称して討伐を手伝ってくれます。戸上さんとは同武器種・同い年の元チームメイトで『崖縁の認可は反対』としつつ、状況を踏まえ『白星としても推しておくよ』と宣言。高校三年でこの貫禄とやりとりできるの大人っぽいとかいう話じゃない。きな臭い話しや政治の世界に巻き込まれて生きてきたんだろうなって思わされてしまう。
不自然じゃない話の流れを維持しつつ、『そのキャラの生い立ちや思考をうかがわせる言葉』が随所に仕込まれていることで、物語への没入やキャラへの感情移入がスムーズに行えるのでしょう。
③一章に登場した学校と所属ヒーロー簡易まとめ
・崖縁工業高校
かつての強豪、今では崖っぷちの崖縁などと呼ばれているらしい。所属は三人だったが、一章の序盤で三津木さんが増えた。
工業高校なので四人とも理系。かつ皆方向性は違えど真面目。作中では話を引っ掻き回すタイプの浅桐さんですら枠としては真面目に入る。
戸上宗一郎(とがみそういちろう)
ヒーロー番号21
三年生。崖縁のリーダー。かつて白星の中等部に通っていたため、白星のヒーローとは色々あっても仲が良い。
公式紹介文には『生真面目で実直』『信じたものにまっすぐで、一度決めたことは曲げず、信念を貫く』とある人。
『親しい友人には変わり者だと思われている』ともあり、植物を育てる時も薬味限定で育成している。メロンの種を貰って育てていた時もメロンは薬味になるのか考えていた。
料理に興味があるらしく、『焼く』と『煮る』が出来るようになったので次は『揚げる』に挑戦したい、という部分だけでなんとなく伝わる料理の腕前。
浅桐真大(あさぎりまひろ)
ヒーロー番号22
二年生(留年)。天才強化技師であり、悪魔と呼ばれる男であり、ハッピーエンドを描く者でもあり、ヒーローを心から愛する少年でもある。圧倒的に名言が多い。
公式紹介文には『神経質な天才技術者』『666回の交通事故を経て、世の真理に目覚めた』とあるが、夏休みに駄菓子屋を借りて子ども相手の相談室を開き、クリスマスには仲間たちにプレゼントを配るなど行動自体はいい人。しかし善人では無い。
佐海良輔(さかいりょうすけ)
ヒーロー番号23
一年生。公式紹介文では『お兄ちゃん気質でツッコミ肌』『崖縁唯一の真人間』とあるがその通り。ツッコミ肌なだけで、時々飲まれてボケに走ることもある。
この作品随一の『ヒーロー』。妹と共に養護施設で育ち、そこが壊され紆余曲折を経て現在二人暮らし。とても妹を大事にしている。
真っ当過ぎて眩しすぎて、えぐいぐらいに理想のヒーロー。
主婦的な意味での料理上手。冷蔵庫の残り物でパパッとメニューを決めて作る。
三津木慎(みつぎしん)
ヒーロー番号24
一年生。ワヒロの主人公。『心優しい、素直でまじめな理系少年』『クラスメイトの記憶に残らないくらい影の薄い存在だった』『止まっていた時間を取り戻すべく、日々努力をしている』と公式紹介文で語られているが、これが全部正しいのに自分で思い描いたイメージとは全然違うキャラであることがストーリーを進めていく中でわかっていく。
善人ではあるが、目的が明確である時の行動は完全に理系のそれ。情に訴えかけても崩れてくれないタイプ。このキャラ設定で泣き脅し無効ってのが最高だなって思ってます。
・白星第一学園(しらほしだいいちがくえん)
ヒーロー関係の利権を握る、星乃一族の影響が強い学園。スポーツ系の部活のレベルも高いらしい。
星乃一族は『星乃』『志藤』『伊勢崎』『御鷹』からなる。
所属の五人中三人が星乃関係の血族だが関係は複雑。それはさておき五人の仲は良い。幽霊と一緒にかごめかごめをしちゃうくらい仲が良い。
志藤正義(しどうせいぎ)
ヒーロー番号11
三年生。公式紹介文では『強い高い身体能力を持つ、名門白星最強のリーダー』『中学時代に親友を亡くしており、それをずっと悔いている』とあり、その親友に顔向けできるようなリーダーであろうと頑張っている。
面倒見もいい。さながらお父さんのような貫禄だが、その反面感性は今どきの若者。
浅桐さんからドラマのDVDを借りて観たらハマっちゃうこともあるし、道具を使ったスポーツでクラッシャーぶりを発揮したりもする。
伊勢崎敬(いせざきけい)
ヒーロー番号12
三年生。『小学生男子のような趣味趣向を持っており、カブトムシや働く自動車をこよなく愛している』と公式の紹介文にあり小学十二年生の称号が公式にある。だが時々びっくりするほど冷静な目で周囲を認識するし、そんな中でも明るく楽しそうにする努力を忘れない。サッカーが得意。
佐海とは同じ養護施設で育ったが、現在は伊勢崎家の養子になっている。
この人に関しては新しい情報が出てくるたびに情緒があっちこっち飛んじゃうので、闇とか沼とか安易な言葉を使いたくなるんですけどたぶん違う。と思う。
武居一孝(たけいかずたか)
ヒーロー番号13
二年生(留年)。留年の原因は浅桐さんが意図的に起こした事故だが、怒ってるのは『入院中同じ大部屋で工具を使われまくってうるさかった』から。そのせいで喧嘩してそのせいで怪我が長引いてそのせいで留年した。
公式紹介文には『頑固でクール、おまけにプライドの高い参謀肌のエリート』『意志が強く真っ直ぐな性格の持ち主』とあるが、周りがボケ属性過多なのでツッコミが大変そう。でも本人も占い関係で周囲からツッコミをもらうことがある。占いを信じるわりに、信じ抜きすぎて結局実力で事態を好転させている。
星乃一族の血縁だが立ち位置は複雑。そのせいで白星の中等部に籍こそあれど、ほぼ通うことができなかった過去あり。
御鷹寿史(みたかひさし)
ヒーロー番号14
二年生。『親族から厳しい躾をうけて育った優等生』『心優しく、困っている人を放っておけない性格のため、無意識のうちに自分を犠牲にしてしまうことも多い』と公式紹介で語られている。おっとりした雰囲気を持ち誰に対しても物腰が柔らかい。半面で自分の意見を飲み込んでしまう。
御鷹家内では末っ子だが、居候として透野さんも暮らすようになったので弟が出来たみたいに思っている。
不良校と名高い風雲児にほんのり憧れる気持ちもあるが、今のところはまだ具体的な行動に出ていないので彼の周囲の平穏が守られている。
透野光希(とおのみつき)
ヒーロー番号15
一年生。公式紹介文では『記憶喪失の不思議な少年』『普段はぼんやりしているが、興味対象への好奇心は旺盛』とある。物覚えは良い。
三津木さんと一番最初に出会い、ヒーローになるきっかけを作った少年。現在は御鷹家にお世話になっている。
『不思議な少年』の言葉がここまで的確に当てはまるキャラも中々いないんじゃないかと思う。御鷹家にお世話になってはいるものの、白星や星乃の政治的なあれこれに巻き込まれている様子はない。良くも悪くもまっさら。
・ヒーロー番号に関して
ゲーム内で明言は恐らくなかったと思いますが、下一桁は『その学校に所属している順』です。下一桁が『1』はリーダー。そこから学年順に上がっていく。残りの数字は『学校番号』です。白星は『1』、崖縁は『2』なので三津木さんは『2(学校番号)+4(所属順)』で24なわけです。三桁になった場合は『上二桁』+『下一桁』で表しているっぽい。
崖縁は認可代表校ではなかったわけですが、この学校番号は『ヒーロー活動をしている学校』に割り当てられているものと思われます。番号を見るだけで、どこの学校に所属しているヒーローかわかっちゃうわけですね。基本の戦闘服にはみんな、肩のところにこの番号が入っています。
一章はここまで。
二章以降は、次回記事に続きます。三章まで書く予定。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
ワールドエンドヒーローズ公式サイト
http://worldendheroes.jp/
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