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2024年夏BlueJays個人的Prospect Ranking(5~10位編)

ヘッダー画像は、

https://twitter.com/vancanadians/status/1827065876891496559よりお借りしています。
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前回はここから↓
2024年夏Blue Jays個人的Prospect Ranking (1~5位編)|とりすき (note.com)


 ご覧いただきありがとうございます。
 こんにちは、Blue Jaysファンのとりすきです。

 今回のnoteは、2024年夏BlueJays個人的Prospect Ranking 5~15位編
です。
 では、早速ですがはじめていきましょう。




FV45+(6~10位)

【6位】 Kendry Rojas  (Pipeline傘下13位)
【7位】 Charles McAdoo (Pipeline傘下8位)
【8位】 Josh Kasevich  (Pipeline傘下10位)
【9位】 Alan Roden   (Pipeline傘下13位)
【10位】 Fernando Perez (Pipeline傘下11位)

 6位は21歳左腕のKendry Rojasを指定。A+での鬼神の如き活躍と年々球速アップを果たしていることを理由に、この順位にしました。

 7位はパワー系内野手のCharles McAdooを指定。移籍後もAAにてそこそこの成績を残している点と、高い長打力に期待してこの順位にしました。

 8位はヒッテイングツールに長けた内野手Josh Kasevichを指定。AAでの成績は波がありましたが、AAAではそこそこの活躍をしているため、今後に期待してこの順位としました。

 9位は完成度の高い左打ちの外野手Alan Rodenを指定。8月の大暴れと内容の良さが個人的に印象的だったので、この順位にしました。 

 10位は20歳右腕のFernando Perezを指定。後半戦は不振で苦しんでいますが、年齢の若さと今後の成長が期待できる点からこの順位にしました。


・Kendry Rojas


 2020年のinFAによって加入した21歳のLHP。 現在のTORファームシステムで最も熱い先発投手です。
(ちなみに本記事のヘッダー画像に映っているのは彼です。)
 
 平均93~94マイル、最速97マイル弱の4シームとシンカー、スライダー、チェンジアップを主に投じます。
 またコマンドも悪くなく、少ない球数で長い回を投げることが出来(P/PA15.13)、また与四球はかなり良好な値に抑えられています。

 今季はA+にて開幕。それから2試合登板した後、背中の怪我によって即IL入りしてしまうものの、7月初旬に復帰します。
 
 今季成績は、

A+
9試合 45.1イニング
防御率1.79 FIP2.62 WHIP1.08 被打率.228 BAbip.313 52奪三振 11四AAK% 28.6 BB% 6.0 GB% 46.5

の好成績を記録。(現地8/29時点)
 また、直近5登板で全て6回以上を消化し、さらに失点も合計で2点に抑えており、これは素晴らしい活躍です。

 彼の特徴として、年々速球の平均球速が向上し続けており、2022年に平均91マイルだったものが、2023年には92.8マイル、そして
2024年は93.5マイル
(サンプル一試合のみ)とどんどん成長しています。
 今後も球速が上がるとは限りませんが、今の段階でも上で十分通用しそうな球を投げていると思います。

 2025年オフにルール5対象となるため、このまま順調に進めば来季AAで開幕し途中でAAAに昇格、そしてその過程で40人枠入り…
なんて流れが理想的?


(追記)
 現地8/30の試合で4.1回9失点自責点5の大炎上… 防御率も2.54まで悪化してしまいました。


・Charles McAdoo


 今季TORーPIT間で行われたIsiah Kiner-Falefaのトレードにて、その対価としてやってきた22歳のUTL。
 2023年ドラフトにて、13巡目377位でPITに指名されました。
 長打を打つことに長けています。
(選手の概要はこちらを参照願います。)
2024年Blue Jaysトレード総評|とりすき (note.com)

 TOR移籍後はAAに配置。
成績は21試合、86打席(現地8/29時点)で

打率 .233 3HR 11打点 11四球 2死球 23三振 4盗塁
OPS .801 wOBA .364  ISO .219 XBH 9 wRC+129
K% 26.7 BB% 12.7
  

とそこそこの活躍。プロ入り2年目+移籍直後ということを考えると、よくやってるんじゃないでしょうか。

 また、PIT時代よりもさらにFB%が向上しており(AA 45.3→47.8%)、現在はあまり結果が出ていないものの、今後長打の増加に期待できます。
(GB/FBは0.64)

 ところで、打撃成績と共に注視したいのが守備位置。AAではTOR・PIT時代を合わせて、
1B 3試合27イニング 3B 38試合309.2イニング RF 7試合57.1イニング DH 3試合
となっています。
 スカウティングレポートでは、最終的に1Bがメインになるとの予想をしていますが、何とか3Bに残れないかな…とか考えたり。


・Josh Kasevich



 優れたヒットツールとSSに残れる守備力を備えた23歳の内野手。2022年、二巡目全体60位でTORに指名されました。

 昨季はA+にてwRC+102と平凡な成績だったものの、今季はAAで開幕。また、現地8/7にはAAAに昇格。AA/AAAにて合計109試合に出場しています。

AAAでの成績は、
22試合88打席(現地8/30時点)で

打率 .298 1HR 9打点 4四球 0死球 14三振 2盗塁
OPS .723 wOBA .326  ISO .095 XBH 6 wRC+88
K% 15.9 BB% 4.5
 

といった成績。昇格後一か月と考えればまずまずといった所でしょうか。
 長打力とBB%の低さは気になりますが、昇格後すぐに三割に近い打率と約16%のK%を発揮できるのは流石といったところでしょうか。

 また、AAAということで少ないサンプル数ですが各種スタットキャストの数字も見られるようになりました。

平均EV 91.2マイル    (MLB平均88.8マイル)
Adj.EV 92.3マイル    (MLB平均91.7マイル)
ハードヒット率 46.7%  (MLB平均39.2%)
平均LA 3°        (MLB平均13°)
バレル率 1.7%      (MLB平均8.0%)  
K% 15.9%        (MLB平均22.6%)
Whiff% 11.8%      (MLB平均25.2%)

※MLB平均は2024シーズンのものを引用

 MLBとAAAではレベルが違うとはいえ、K%とWhiff%は平均よりかなり良い数字。さらにノーパワーかというとそうでもなく、打球速度関連の数字は平均を上回っています。
 一方で、極端に悪いのが打球角度。平均LAが3°というとんでもない数字で、その結果せっかく打球速度は悪くないにも関らず、バレル率がよろしくない結果になってしまっています。(さらにGB%47.1%というゴロマシーン… )

 いくらコンタクトに長けていても、これでは長打数が伸びず成績向上も難しくなっていくと思うので、今後は打球に角度をつけることが課題になってくるのではないでしょうか。   
 現状フラットなスイングでHRの量産は厳しいため、二塁打が増えていけば上々です。

 守備に関しては、肩が強く動きもそこそこ俊敏なため、MLBでも標準的なSSとして留まることが出来るでしょう。


・Alan Roden 



 打撃のバランスに優れた24歳の外野手。2022年ドラフト3巡目全体98位でTORに指名されました。
 前述のKasevichとは同じドラフトイヤーながら少し年を食っていますが、これは学位取得のために一年間大学に残っていたためだとか。

 今季はAAで開幕し、途中現地6/14にAAA昇格します。現在AA/AAA合計で100試合へ出場しました。
AAAでの成績は、56試合217打席で

打率 .295 6HR 29打点 26四球 1死球 33三振 6盗塁
OPS .845 wOBA .376  ISO .168 XBH 18 wRC+120
K% 15.0 BB% 11.8  
GB% 50.6 FB% 25.3

となっています。ISOの値は少し気になりますが、その他はよくやっているのではないかと思います。特にK%とBB%の差が少ない点は好印象ですね。
 一方こちらもゴロが多く、長打が少ない理由の一因となっているように見えます。

 ところでAAAの成績ですが、
6月(33打数OPS.486)→7月(61打数OPS.785)→8月(96打数OPS1.005)と右肩上がりになっており、上のクラスでも適応していることが伺えます。
また、8月のスタットキャストを見てみると、

平均EV 91.7マイル    (MLB平均88.8マイル)
Adj.EV 93.9マイル    (MLB平均91.7マイル)
ハードヒット率 47.9%  (MLB平均39.2%)
平均LA 8°        (MLB平均13°)
バレル率 6.8%      (MLB平均8.0%)  
K% 15.6%        (MLB平均22.6%)
Whiff% 20.8%      (MLB平均25.2%)

 打球速度関連の指標が非常に優秀。100マイル以上の打球を連日飛ばしています。あとは角度がつけば…
 この点はドラフト時から懸念材料だったようですが、どうにか今シーズンの残りと来年で改善されてほしいです。

 最後は守備について。彼は両翼をメインに外野3ポジションを守れます。
最近はCF守備に就くようになりましたが、体格的に固定は難しいでしょう。肩はそこそこなので、現在最も多く守備に就いているRFが適任でしょうか。


・Fernando Perez

 ニカラグア出身の20歳右腕。今年のフューチャーズゲームにTOR代表として選出されたため、カケスファン以外でも見たことある人がいるかもしれません。
 
 球種は4シームを軸にカーブ、スライダー、チェンジアップをバランスよく使い分けます。

baseballsavantより引用

 投球の半分以上を占める4シームは、球速こそ90マイル前半ではありますが、平均2400回転を超えるスピンレートとそれによって生じるIVB16.6の伸びを活かして空振りを奪います。

 変化球はスライダー・チェンジアップが効果的で、それぞれWhiff%35%以上・被wOBA2割台かそれ以下を記録。

 コマンドにも優れており、上記の持ち球でゾーンを攻めることが出来る安定した投球術をもっています。
 また、身長6フィート3インチ・体重170ポンドと長身細身な体系であるため、今後体が完成していけば球速向上が期待できます。

今季成績は以下のような成績になっています。

A
17試合 82イニング
防御率4.06 FIP3.45 WHIP1.05 86奪三振 24四球
K% 25.8 BB% 7.2
 

 正直パッとしない数字です。
 言い訳すると、フューチャーズゲーム前は14試合75イニングで
防御率3.48 K% 27.0 BB% 6.6とそこそこ好投していたのですが、その後3試合7イニングで防御率10.29の大炎上。最終的にDevelopment List入りさせられてしまいました。
 おそらく、今年プロに上がったばかりで、しかも昨年の倍となる80イニング以上を投げたために疲れがたまっていたのではないかと思います。

 そしてもう一つ付け加えたいのがカーブについて。
変化球の中で最も内容・成績が悪く、弱点になっているにも関わらず、投球割合中二番目に多く投げているというのはいただけません。個人的には4シーム・スライダー・チェンジアップを中心に、稀にカーブを投げるというのが最適な気がしているので、今後はそれを減らしてほしいですね。

 
 とりあえず、今季は彼がプロでも安定して先発できることが証明されただけでも上出来。あとは彼が今後どのような成長を遂げるか注視していきたいです。
 


次回予告:10~20位(FV45)編

10位 Jonatan Clase
11位 Adam Macko
12位 Jace Bohrofen
13位 Landen Maroudis
14位 Brandon Barriera
15位 Will Wagner
16位 RJ Schreck
17位 Aaron Parker
18位 Juaron Watts-Brown
19位 Kai Peterson
20位 Enmanuel Bonilla

ラインナップはもしかしたら変わるかもしれませんが、恐らく上の表通りの内容になると思います。

ご覧頂きありがとうございます。
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参考文献

BlueJays 戦況振り返り 6月編|とりすき (note.com)

Baseball Savant: Statcast, Trending MLB Players and Visualizations | baseballsavant.com

FanGraphs Baseball | Baseball Statistics and Analysis

MLB.com | The Official Site of Major League Baseball

The Official Site of Minor League Baseball | MLB.com


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