「転職の目的は、なんですか」 「やりたいことは、なんですか」 そんなこと言われても、ピンとこない 生涯をかけて成し遂げたいことがあるわけでも 年収を上げたいわけでも ワークライフバランスでも キャリアアップでも、キャリアチェンジでもない でも 「自分がどんな人間でありたいか」 「どんな状態の自分が好きなのか」 そう変換すると、簡単に答えが出た お金のため、と 言い聞かせて仕事をするのが嫌だった 委託だからしょうがない、と 割り切るのが嫌だった 自分に嘘をついてい
ずっと逃げてきた人生なのかもしれない 中学生で夢中になったバスケットボールは 高校生になって続けなかった 1番になれない、って分かったから 高校生のときに入りたいゼミを見つけた 大学生になって入らなかった 入れない、って分かったから 会社を退職した 正解のない仕事から逃げたかったから 転職した会社を退職した 休職というレッテルが貼られたから すべて、きれいに言い換える 他にやりたいことがあったから 他に入りたいゼミがあったから 会社が変化に対して柔軟でないから
面接に落ちた 書類選考に落ちるのは、ヘッチャラなのに 今までの自分の決断が、まるで、否定されてしまったようで ネガティブなことは言わないように 他責にしないように 一貫性を持たせるように 私の人生は、 歪むことなく、きれいな1本の軸で表現できるのだろうか やりたいことができなかった 会社にも働きかけた それでも叶えることができなかった だから、転職する そんな、きれいなものじゃない なぜこの業界か なぜこの会社か なぜこの職種か 1時間かけて、教えてほしい
唐突に、診断書を上司に送り付けた 追っかけても、追っかけても、追いつかない知識と仕事に イライラしていた 知らない単語を耳にしては、それっぽく話してみたりした 大学生のときに憧れていた 東京の一等地にあるオフィスで カードをかざしてエレベーターに乗った 理由をつけてスタバを飲んだ まだ、やれる やらなければならない はずなのに 唐突に、やる気がなくなった なんかもういいやって、どうでもいいやって よく聞く症状なんて、ひとつも現れやしなかった 眠れたし、起きれたし