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小麦色は黄金色

厳しい暑さの中、小麦の収穫が始まった。「麦秋」はまさに夏の季語である。

夏の季語と関係するのかは知らないが、健康的に日焼けした肌を「小麦色」という。あれは誰が言い出したのか。収穫期の小麦は黄~茶色なので確かに系列としてはあっているものの、肌の色に小麦畑を連想するひとはまずいないと思うのだが。


小麦の粒が「小麦色」とする説明もあるようだ。しかし、小麦の粒なんて実物を知っているひとの方が少ないのではないか。ちなみに、小麦の粒の色は黄白色~赤褐色(琥珀色)だ。日焼けっぽいと言えないこともない。

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ちなみに、小麦の粒の色には白粒と赤粒がある。上の写真は「赤粒」。白粒は雨にとても弱いので日本の栽培には向かない。もし日本の小麦が「白粒」だったら「小麦色」とは呼ばなかったかもしれない。


一般的に連想する「小麦色」は、植物としての小麦ではなく、小麦を粉に挽いてから作られるパンなどの「焼き色」の方だと思うのだがどうか。

食パンの耳の色に焼けた肌。

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フランスパンの皮の色に焼けた肌。

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ホットケーキの色に焼けた肌。日焼けしすぎてバターが染みたような。

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やっぱり、こっちの方が納得度が高い。


収穫時期の小麦は、むしろ黄金色と表現した方が適切だ。

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「黄金色」は稲穂の表現と被ってしまうけど、同じイネ科だからさもありなんなのである。


なお、麦の穂の色は大きく分けて二種類ある。上の写真は「黄金色」タイプで北海道の小麦はこちらの種が圧倒的に多い。

道内の小麦面積では1割程度だが、赤茶色のタイプもある。こちらは日焼けを通り越してヤケドっぽいかも。

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夕陽があたるとさらに赤く映える、、、はずなのだが。もうちょっとカメラ修行します。