見出し画像

アメリカ大統領選挙に見るコロナ禍の本質

 明日11月3日に控えるアメリカ合衆国大統領選挙から、コロナ禍の本質が見えてくる。
 先日の第2回公開討論会で、とても印象的なセリフがあった。
 トランプ(敬称略)はバイデン(の息子)が中国から巨額の金をもらっていることを指摘した後、こう言ったのだ。

「私はお金は要りません。たくさん持ってますから」

画像1

 
 ご存知の通り、両者のコロナ対策は全く異なる。
 バイデンはアメリカ全土でのマスク義務化を公約にしている。
 トランプは「恐れるな」と言い、コロナ発症から3日でマスクを外して遊説した。

 コロナ禍とはそもそも何なのか?
 それは、資本主義の断末魔である。

 資本主義とは何か?
 お金を中心価値とした社会システムである。
 主義とは何か?
 読んで字の如く、な意を持つものである。
 資本主義は資本、即ちお金を第一の価値とした思想でありそれに基づく社会システムである。
 例えば戦前の日本は軍国主義であった。それは軍の勝利が第一の価値である社会。
 幕末の日本はお家主義であった。お家の存続、家格の維持が第一の価値であった。
 誤解してはいけないのは、資本主義のアンチテーゼと考えられがちな共産主義は実は資本主義から派生した言わば資本原理主義である

 共産主義のバイブルが『資本論』であり、その基本思想である唯物史観とは神や国を否定して経済原理だけで社会を見る世界観であり、中共がお金を使って世界を支配しようとしていることを見ればよくわかるだろう。

 資本主義は最期の時を迎えている。

 資本主義はそれまでの宗教による教会主義や王権による絶対主義に代わって世界を支配してきたが、資本主義自体のバグが社会秩序の維持を困難にしているからだ。
 第一に、資本主義にとって最大価値いわば「神」であるお金を一番持っているのが共産主義の中国になってしまったこと。
 
 そしてお金をより集めるために資本主義社会を崩壊させることが有効になってしまったことだ。
 
 コロナ禍ではよく「経済か命か」と言われた。多くの国や地域が命を守るために経済を捨ててロックダウンや自粛を選択した。これはロックダウンさせられた庶民にとっては資本主義に反する選択である。
 一方、ロックダウンさせた側、マイクロソフトやGAFAをはじめ、それらIT企業に投資するウォール街の投資家達は、コロナ以来その資産を大きく増やしていることが明らかになっている。

 彼らにとっては、ロックダウンもお金をより効率よく集めるための、資本主義に則った選択ということになる。
 IT企業や富裕層への課税強化を主張するバイデンをGAFAはじめウォール街が支援するのはそのためだ。

 バイデンは一方で労働者の権利拡充や賃金引き上げなどを主張する。富裕層がよりお金を集めやすくなれば、賃金をわずかに上げることは可能だろう。しかしロックダウンなどのコロナ対策をして生産性を落とすのだから、結果として労働者は益々貧しく、支配されやすくなる。

 コロナ対策にも同様の矛盾がある。

 有害で感染を拡大させ死者を増やすマスクやロックダウンなどの「感染対策」が何の根拠もなく「正しい」とされて押し付けられる一方、科学的にも臨床的にも有効性が明らかなビタミンDやヒドロキシクロロキンは無視・否定され続けている。

  Ct値を水増ししたPCR検査で大量の偽陽性者を産み出し、それがわかっていながら各国政府はPCR陽性者数を「感染者数」としてカウントし、メディアはそれを連日トップ報道する。

 専門家を使って

「世界で数億人、日本で42万人以上が死ぬ」(現状ほど遠い)
「飛沫感染だからマスクや距離が重要」(根拠無し)
「無症状者が感染させる」(実例を確認した論文無し)
「後遺症が怖い」(従来の風邪との比較無し)

 というデマを流し、恐怖を煽る

 それらは全て、意図的でなければあり得ないことであり、意図した側にとっては資本主義に則った即ち自分達の利益になる行動である。
 彼ら(国際企業)にとってお金が入れば国などどうでもいいから、必然的にグローバリズムになる人は労働力でしかないから、AIがそれに代われるなら人はいらない。人口削減を正義とし、逆効果な「感染対策」を押し付け、自殺者が増えても問題ない。
 それは実は資本主義社会を崩壊させているのだが、彼らには目に入らない。
 
 トランプは、資本主義ではない。
 第一の価値はアメリカという国家であり、アメリカを再び偉大にすることが目的である。
「お金いりません。たくさん持ってるから」
 という言葉が端的に示すように、お金より大切なものがあることを知っているのだ。
 お金のためなら、彼はそもそも大統領になる必要はなかっただろう。
(一方のバイデンは職業政治家であり、政治はお金を集める手段である。)

 コロナへの反応を見ると、しっかりマスクし「新しい生活様式」に従っているのは、資本主義の下に生きている即ちお金に支配されている人々である。
 いわゆる労働者、従業員、お金のために人の命令を聞かなくてはならない人だ。
 彼らはコロナ対策をはじめ、システムが自分たちの生活を貧しくすると分かっていても、とりあえず目先のお金の流れをくれるシステムに逆らうことはできない。選択肢はないのだ。

 一方、マスクを拒否し、ニューノーマルに不服従を唱えるのは、必ずしも富裕でなくとも経済的に自立した人、少なくとも人の命令を聞かなくても生きていける人々に多い。
 そうした人は日々をお金のために生きておらず、他のより重要な価値を提供することでお金の流れも自ら産み出せることを知っている

感情

 人間は感情の動物であり、主義の根底には、感情がある。
 資本主義の中心的感情は『恐怖』である。貧しさへの恐怖。欠乏への恐怖。
 それは現代資本主義を支配してきたユダヤ人の歴史を振り返れば理解しやすい。国を奪われ奴隷となり、キリストを殺した民族として2000年近く差別・迫害を受け、不況や疫病の原因として何度も虐殺さえされてきた。その恐怖たるや想像を絶する。国家もなく軍隊もない彼らにとって頼れるものはお金だけだったのだ。
 今も貧しさへの恐怖に駆り立てられてやりたくもない仕事を(マスクしながら)している人こそが資本主義の主要構成員である。
 
 一方、資本主義の成れの果て、資本原理主義である共産主義の中心的感情は『嫉妬』である。
 資本主義で生じる貧富の差は、貧しい者の富める者に対する嫉妬を呼び起こす。嫉妬は最も凶悪な感情の一つで、それを利用するのが共産主義の基本だ。
 嫉妬は他者への猜疑心と憎悪につながる。共産主義者はスターリン・毛沢東・ポルポトに代表されるように、将来自分に嫉妬しうるような敵対勢力を許さない。支配が難しい知識階級は全て虐殺することは共産主義の必然である。

 お金より大切な価値を持つ者は、お金に支配されることはない
 恐怖に縛られる必要も、嫉妬する必要もない。
 大切なのは自分の価値観で生きること、即ち『自由』『自立』であり、価値の対象への『愛』であり、お金はそのための道具である。祖国や民族・家族といった愛するものの自由を守るために喜んでお金を使う。コロナに対しても恐怖に惑わされることなく、自由な視点で有効な対策を取れる。

目的

 資本主義の目的はお金を集めることである。お金の流れには逆らえないし逆らう理由もない。

 オバマ政権がそうであったように、バイデンもスポンサーであるIT企業や投資家、そして中共には逆らえない。

 同様に資本主義の労働者たちもお金の流れには逆らえない。たとえ後で100取られるとわかっていても、今10くれるものに群がる。
 AI時代になれば労働者はいらなくなり、人口削減こそが利益につながる。有害なマスク・自粛・ワクチンを「正しい」こととして資本主義のグローバリストは命じ、労働者たちは従う。 

 共産主義の目的は世界征服であり、お金はそのための銃弾である。
 コロナ禍で世界の経済が低迷することは、中共にとって狙い通りと言える。
 国連やWHO、IATA(国際航空運送協会)などの国際組織、各国政府と議会、自治体、メディア、企業の資本主義者(お金の奴隷)はお金のためにお金をくれる共産主義者に従わねばならなくなっている。

 中共の場合、コロナ禍はもう一つ軍事的にも重要な意味を持つ。
 歴史上、初めて中国を統一しChinaの語源ともなった秦が用いた戦略が『合従連衡』で知られる『連衡策』である。これは同盟して秦に対抗しようとする『合従』軍に対し、各国を分断して個別に叩く戦略である。

 コロナ禍で世界が分断されることはまさにこれである。

 コロナ禍以来、中共はインド国境や南シナ海で攻勢を強めている(本当はオバマ政権からだ)。バイデンが勝利しアメリカの黙認を勝ち取れば、一気に攻め込んでくるかもしれない。

 本来、互いの国にとっくに多数の感染者がいる状況で入国規制をすることは意味がないにもかかわらず、多くの国や自治体によって閉鎖的な政策が取られるのは、それが都合が良い者がいるからである。

 トランプ側の目的は国家の繁栄である。
 国家には国民という人がおり、文化がある。
 
たとえAIがどんなに発展しても、国民にはなれない。
 コロナ禍で大切なのは国民を守ることであり、それはウイルスだけでなく不況や自殺からも守ることである。
 ただ国家の繁栄のためには、それを脅かすグローバリストや共産主義者の侵攻を退けねばならない。
 現状、資本主義で動いている社会システムの多くはグローバリストや最大のスポンサーとなった共産主義者の手に落ちており、反撃は容易なことではない。

情報

 何より、官公庁・マスメディア・専門家といった情報の発信機関がグローバリストとその背後にいる中共に強く支配されている。

 職業政治家がスポンサーのために政治をするのと同様に、企業としてのメディアも資本主義下の官僚も専門家も、お金を集めるために報道し、行政し、研究するのである。(日本では春以来PCR件数を抑えようとしてくれている一部の厚労省官僚や現場の医療従事者、マスクを否定する専門家や飲食店経営者、マスク拒否を認めてくれる航空関係者、武田邦彦先生のような科学者や辛坊治郎さんのような数少ないメディア人などがゲリラ的に戦っている現状である。)

 GHQに支配された戦後日本で育った団塊の世代の多くはグローバリズムに洗脳されている。忘れられがちだが、日本を開戦に追い込み、沖縄を占領し原爆を落し占領政策を主導したF・ルーズベルト(1933〜1945)-トルーマン(1945~1953)は民主党政権である。

 恐怖に支配されたグローバリスト側の支持者はテレビや新聞などのマスメディアによって与えられるプッシュ型の情報を好み、勇気を持てるトランプ側の支持者はインターネット上のSNSや個人記事など自分で引っ張ってくるプル型の情報を好む。

支持層

 グローバリストを支持するのは、資本主義を構成する投資家・雇われ経営者・中間管理職・労働者と幅広い層である。

 トランプを支持するのは、それに違和感を感じることができた者、お金よりも大切な価値観に気づいている者、国を愛する者である。

 組織・社会的な著名人等の多くはグローバリスト側に属する。

 一方、個人はトランプ側を支持しやすい。一人の人は個人として社会人として様々な属性を持つ。その人の組織人としての属性と個人や国民といった属性のどれが強いか(お金にどれだけ支配されているか)で支持が分かれる。

 自由を望むのも愛することができるのも個人だけである。組織は愛さない。

 票を持つのが組織であればトランプに勝ち目はない。有権者はアメリカ人であることがトランプの最大の強みである。

 また感情的に恐怖に囚われやすい高齢者・女性・子どもはグローバリストに騙されやすい傾向がある。
 勇気を持つことができる大人の男はトランプを支持しやすい。

大統領選挙の結果とその先

 どちらが勝つかでこれほど世界の将来展望が替わる選挙も珍しいだろう。

 2日現在、世論調査ではトランプ逆転優勢が伝えられるが予断を許さない。

 バイデンは自ら「アメリカ政治史上最も広範囲で包括的な投票詐欺組織」を作り上げたと公言している。

 まさにお金のためならなんでもありだ。

 トランプは明日に控えたアメリカ大統領選挙は勝てるかもしれないが、その先に戦略はあるのか?

 末期癌に侵された資本主義に替わる、共産主義ではない自由な社会思想・社会システム、それは何で、いかに構築されうるのだろうか?経済格差によって分断された国民は、いかなるシステムの中で共生できるだろうか?

 
 次回、選挙結果を踏まえて考察したい。

画像2

 参考


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?