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『子供と同居する大人の方が感染リスクが低い』BMJ論文


 最近、テレビで森内浩幸先生(長崎大学小児科教授)が話題だそうだ。(私は最近テレビなんてとんと見ないが)


 何を隠そう(隠してないけど)、私は長崎大学医学部卒である。(卒業以来、一切関係してない。私へのクレームを母校に入れないように)
 私が学生の頃、森内先生は30代で教授となり、私もその教えを受けたはずである。(もう20年以上も前ね)
 ただの不良学生・異端医師の私とはこれまで全く接点がなかった森内先生だが、優秀であることは耳にしていた記憶がある。

 久々に耳にしたお名前を検索してみると、HPVワクチンを推していたり「コミナティ筋注」にも賛成。

 その論調には全く同意できない。

 ところがこの度テレビで

・子どもにとってコロナは脅威ではないこと。
・子どもに感染対策を強いることはリスクの方が勝ること。

 を明確に言ってくださった勇気には心より敬意を表し、感謝申し上げたい。

 わかりきった事実ではあるが、ほとんどの小児科医は卑怯にも口をつぐんでいるのだから。(子供の自殺大幅増加を耳にしても)

 願わくば、言いがかりをつけていた玉川とかいうチンピラには

「だったらあなたはなんでノーマスクでテレビ出てんの?リスクのない子ども達にリスクを押し付けるんじゃないよ!

 そんなにコロナが怖いなら今後一生口を開かず引きこもっとけ!食事も口を閉じたまま径鼻胃管でとれ!」

 と言って欲しかったが、そういうことを言わないから教授になれ、テレビに出れたのだろう。

 さて、今日の本題はこの森内発言に対して
 
「確かに子どもはリスクが低いかもしれないが、子どもが大人、特に高齢者にうつすかもしれないじゃないか?」

 という疑問(というか根拠のないいいがかり)への反証となる論文の紹介である。

 だいぶ前にプレプリントになって注目していたが、ようやく先月、一流医学誌BMJに掲載された。

 まず論文要約の和訳を紹介する。

タイトル:子どもとの世帯共有とCOVID-19のリスク:スコットランドにおけるヘルスケアワーカー世帯の30万人を超える大人を対象とした研究

目的:子供は何らかの理由でCOVID-19から防御されている。私たちは子供との接触もまた大人達にCOVID-19への一定の防御効果を与えるかどうかを調査した。

研究地域:スコットランド

対象人口:2020年3月の全「国立健康サービス・スコットランド」のヘルスケアワーカーとその同居家族

主な暴露:対象者と同居する0-11才の子供の数

評価:2020年3月1日〜10月12日の18歳以上の大人のあらゆるSARS-CoV-2検査陽性と、入院を要したCOVID-19。

結果:同居の子供の数0人の大人241,266人、子供1人と同居の大人41,198人、子供2人と同居の大人23,783人、3人以上の子供と同居の大人3850人。研究期間を通じて、入院を要するCOVID-19のリスクは同居する子供の数が多いほど減少した。完全に調整されたリスクは子供1人あたり0.93; 95%CI 0.79 to 1.10。全COVID-19検査陽性のリスクも同様に減少し、統計的に有意であった(調整後リスク0.93; 95%CI0.88 to 0.98)。8月の学校再開以降では、全COVID-19と子供への暴露に相関は見られず、学校再開によって同居する大人の感染リスクが増すことはなかった(調整後リスク1.03; 95%CI 0.92 to 1.14)。

結論:2020年3月〜10月の間、子供と同居することは大人の全COVID-19のリスクと入院を要するCOVID-19の減少と相関した。
 子供と同居することが大人のCOVID-19のリスクを増やすというエビデンスは存在せず、それは学校再開以降も同様である。


解説


これまで、子供は新コロに強いことがわかっている。その理由は様々考えられていて、例えば子供は従来のコロナウイルスに大人よりも高いレベルで暴露されている従来のコロナウイルスとSARS-CoV-2には交差反応があることはB細胞T細胞ともエビデンスがある

 この事実がなぜか日本では「子供は風邪をひきやすいから大人にもうつすかもしれない」と真っ先に休校させ、今もリスクのほとんどない子供達にマスクや距離や会話禁止を強要しているのが現状だ。
(控えめに言って、そんな大人は児童虐待者だ。子供とか飲食店とか、マスコミや知事どもは感染と関係ないところを狙い撃ちにしているのだ)

 ところがこの論文の著者たちは逆に、子供がコロナに強いなら、子供と接している大人もコロナに強くなるのではないか?と考えたのだ。なんと素晴らしい発想だろう。

 この研究はスコットランドの約16万人のヘルスケアワーカーとその25万人の家族を前向きに調査して、その仮説を確かめたのだ。

 結果、

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COVID-19で入院を要するリスクは子供の数が多くなる程きれいに低くなった。(3人以上の子供と同居する人の入院リスクは子供無しの人の1/3)

②全コロナ検査陽性リスクは同居する子供が多いほど統計的に有意に低くなった

③学校再開も、子供との同居が大人の感染リスクを上げることはなかった。

 これら事実は、子供と同居することがコロナ感染にとって防御効果になりこそすれ、リスクにはならないことを示す。

 子供をコロナ感染源としてバイ菌扱いすることは単なるいいがかりであり、子供に「感染対策」と称してマスク・自粛を強い、友達と距離をとらせ、行事や遊ぶ楽しみを奪うことは単なる虐待である。

 そうした学校生活を強いられた子供たちは、それが正しいと刷り込まれて成長する。素顔を見せて話すこと、人と触れ合うことが悪いことだと思わされて成長する。
 管理・隔離されるのが当たり前と信じて大人になるだろう。

 それでも今の大人より愚かになるのは難しいかもしれないが、なんとも不憫なことであり、将来が危ぶまれる。

 子供と接することはリスクどころか大人の免疫力を上げ、感染症を減らしてくれているのだ。

 子供は触れ合うことでお互いを守り、大人を守ってくれているのだ。

 子供と接して感染症に苦しむのは子供のせいではなく、ビタミンD欠乏その他あなた自身の問題のせいである。

 私は今日も素顔で診療し、喜んで子どもの飛沫を浴びている。(大人のもだが)

 それは私を強くし、子供たちの希望にもなっていると信じる。(強面で怖がられるのはずの医者なのに子供が寄ってくるよ。他の大人は顔見せないからね)

 少年少女たちよ、どうかしたたかに生き抜いて、そんな大人達に反旗を翻してほしい。(大丈夫、君たちが生き抜けば奴らは先に死ぬんだよ。私も含め)

 それまで、君たちにはうっせぇだけかもしれないが、言えるだけのことは言っておくよ。


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