バリウムを飲むな
70代女性、便が出ず、苦しくて朝からずっとトイレでうなっていると言って救急受診。
3日前に検診でバリウムを飲んだとのこと。
医者「バリウムなんて絶対飲まない方がいいですよ。毎年何人も腸閉塞や虫垂炎(俗に言うモーチョー)を起こして来ます。死ぬ人もいますよ」
患者家族「じゃあ何でそんな危険なものを飲ませるんですか?」
医者「金のためです。誰かが儲かることは有害無益でもやめられないんですよ。バリウムも原発も、そのマスクも同じです。」
患者家族「…(絶句)」
その女性のCTがこちらだ。
3日経ってもバリウムが大腸の広い範囲に残っている。気持ち悪くて食事ができなかったのか、便はほとんどない。
これがさらに続いたり、一部に固まって腸や虫垂を閉塞したり穴があいたりすれば緊急手術になりかねない。
彼女は不幸な例外ではない。
先日、知り合いに寿司屋で会った。小さな娘と二人だったのでどうしたかと思ったら、奥さんはバリウムを飲んで気持ち悪くて来られなかったと言う。
そんな人は珍しくない。
今時、バリウムを飲んでの透視X線撮影のメリットなどない。
胃の中を調べたければ胃カメラの方が確実だ。(それも無症状ならほぼ要らないが)
バリウムを飲むな。
そう言っても多くの人は飲むのをやめない。
「〇〇の検診で受けることになってるから」
周りに合わせて毒でも何でも飲むのだ。
ちょうどマスクをするのと同じように。
万が一、癌があったら?
万が一、ウイルスがいたら?
バリウムを飲んで癌を見つけても癌死は減らない。
マスクをつけてもコ○ナ死は減らない。
そんなの関係ない。
自分は周りと同じにするのだ。
万が1をおそれて、万が10くらいの合併症に遭おうとも。
そういう人には何を言っても無駄だ。
周りに合わせることを最優先にするように脳がプログラミングされているのだ。
それでも私は言い続ける。
もう10年以上言っている。
一人でも通じる人がいてくれたら、それが増えていつかみんなが止めてくれたらと願って。
患者「単刀直入でええわ」
今日の人には、通じたようだ。
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