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ぷりずむ

 2月13日に福島県沖で震度6強の地震が起こった。福島第一原発の3号機に設置されていた地震計2台が故障していることを、東京電力は確認しながら放置していた。そのためこの地震のデータを取れていないことが、22日になって公表された▼この地震によって汚染水が入ったタンクの位置にずれが生じ、14日の午後1時ごろにはその事実を把握しておきながら18日になって公表した。さらに19日には、1号機と3号機の格納容器で水位が低下していることが公表された。汚染水はどこへいったのか▼また、高さ120㍍の排気筒の中を先端まで延びているはずの配管が根元で途切れているという、10年前に東電が知っていた設計不備が今になって明らかにされた。なぜこのようなことになるのか。原発は発電のためではない。核兵器の原料を確保するためである。物質とエネルギーの変換という相対性理論にもとづく原発は、人智を超え人の手に余る▼地震列島に原発は置かない。このことを明確に政策として打ち出し、それを実行する政府をわれわれの手で生みだすしか、この日本列島に生きる途はない。それが原爆を経験したものの責任だ。先の地震は、事態が急であることを告げている。        (n)

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