ルール?展と私のルール

私はたまに美術館とか展覧会に行くのが趣味でした。それは行くとなんだか教養が付いた気がするから。ですがコロナ禍と住んでいる近くでは気になる展示がなかったので足が遠のいていました。
 以前よりもコロナ感染者数が落ち着き、久しぶりに関東へ里帰りをしたので折角だからどこか行きたいと思っていたところ、数少ない稀有な友人が遊んでくれるというのでルール?展へ連れ出しました。

ルール?展とは今現在あるいろんなルール(法律、規則、暗黙の了解、個人のクセまでetc)を多くの視点で捉え直そうという展覧会です。

※あくまで個人の認識です、正しくコンセプトを知りたい方は下記まで↓

http://www.2121designsight.jp/program/rule/


 私はこのコンセプトに惹かれたというよりも、単純に普通の展覧会と違って体験型の展示物もあって面白そう!行ってみよう!と思って行きました。
 21_21 design sightの外観を見たことはありましたが中に入るのは初めてで階段を降りて地上から2段ほど落ち込んだつくりになっていたことに驚きました。当日は平日にも関わらずなかなか人が多かったです。入場する際にパンフレットをもらいました。聞くと展示の前にスタンプを二つ、そのパンフレットに押してくださいとのこと。そのスタンプにも展覧会をより楽しめる、ルールを捉えなおすための仕掛けがありました。私と友人で計4種類確認できましたが他になにがあったのかと少し気になります。

 肝心の展示についてですが、もちろんどの展示も面白く大変楽しませていただきました。ルールを守ること、破ること、見直すこと、更新すること、色々なことについての展示がありました。特に健常者の肩と障害を持たれている方との生活の違い、視点の違いについての展示が印象に残りました。月並みなことですがもちろん違いがあることはわかっているけれども実際に生活を映像で見せられた時に方法が違うだけであって両者には違いがないのかもと既存の見方をしていたのかな、と少し感じました。
 普段は一人で観覧してわりかしちゃっちゃか見てしまいますが今回は友人と一緒ということもあってかじっくり2時間40分ほど滞在してました。美術展とは違って普通に会話しながら意見を交わしながらというのも自分にとっては新鮮で楽しかったです。退館前に最後に一番好きだった作品に一礼して会場を後にしました。
 ただ、正直言えば見終わった直後は特に深く何か感じた、とか思った、ということはなく面白かった、という感想だけだったと思います。それは悪い言い方をすればアトラクションを楽しんだ後のような感覚です。これは単に私がなんとなく観覧していたのと教養が足りないからなのだろうとぼんやり思っていました。

 (ここからは個人的な話でさらにつまらなくなるのでルール?展についてだけ気になる方は流し読みで結構です。)

 友人と少しの酒を飲んだ後、別れ帰宅しました。家に帰ると母がいました。なんの成り行きでそのような話になったかは伏せますが母が「私が若い頃は母(私の祖母)に好きなことをさせてもらえなかった。そうでなければもっと別の道があったと思う。」別にこんなことは誰でも思うことです。ただ私も酒で酔っていて少し感情的になり「それは母がそのとき反対を押し切ってやりきらなかったからそうなったのだ、祖母が悪いわけではない。」と言い返しました。なぜだかわかりませんがすごい嫌な気分になったのでした。そのまま別に口論になりませんでしたが私は寝ると言ってその話を切りました。

 翌日、特にその話がなかったかのようにお互い過ごしましたし、私は帰らなければならなかったので実家から帰りました。その帰り道twitterで結城浩さんの(twitterアカウント@hyuki, https://note.com/hashtag/結城浩)努力と才能という記事を見かけました。
 詳細は省きますが『今の自分には努力できない、それは努力できるほど打ち込める好きなことがないからだ。そういったことがあれば自分は努力できて偉大な成果を収めることができる。』このような考え方は自分が今できないことに対しての自己防衛のための考え方ではないのか、といった内容でした。(実際の結城先生のページではわかりやすく論理的に書いておられるので気になった方は是非読んでみてください)
 私はこの記事を読んでハッと思いました。そして私の考え方がまさしくこれだと思いました。

 私は母と性格的によく似ていると思います。そのため母から指摘されたり、発言する内容が私が無意識に避けている内容であることがたまにあります。今までも似たようなことがあったと思いますが今回の件でそれがはっきりしました。私は同族嫌悪していたのでした。

 これに気付いた時に今回のルール?展のことが頭に浮かびました。結局私も今までの考え方の「ルール」通りに考えていたことでそのことに気づいていませんでした。母と私自身も似たような考えであったのにも関わらず自分を棚に上げていたことに。
 ただ「ルール」は必要に応じて更新することでよりよい結果を生んでくれます。私は今までの自分を反省して言い訳せず、自分のやりたいことをまず成し遂げようと思いました。偉大な成果でなくとも結城先生がおっしゃっていたように淡々と、一歩ずつ。そうして母にこういうこともあると伝えられたらと思いました。

 なんとなしに行った展覧会、なんとなしに見た内容だと初めは思っていても確実に何かは自分の中に残り、気づきをあたえるきっかけになり得るのだということをルール?展で知ることができました。今後も頻度はわかりませんが私は美術館や展覧会等に行くことでしょう。

 特に推敲も見直しもないまま走り書きした駄文の上、途中不快な表現がありましたら申し訳ありません。それを踏まえここまで読んでいただきありがとうございました。

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