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ここに故郷あり〜久之浜秋義(稲荷)神社

2013年、福島県いわき市を訪れた時のことです。いわきマリンタワーに上ってお祈りした後、車で沿岸を北上。

いわき海星高校、中之作港、新舞子浜公園、四ツ倉などを通過し、いわき市北部の久之浜と呼ばれる港町に到着しました。

当時は津波の跡がいまだ生々しく残る場所でした。ここまで北上すると、事故のあった福島第一原発まで、あと30キロ。原子力災害対策指針で定められた原発事故発生時の住民避難区域も30キロ圏です。

でも・・・ここはすごく気持ち良かったです。沢山の人がストレスを抱えている地域は、実は相当に”気”が悪くなっていることが、”気”に敏感な人ほど感覚的にわかります。感情が場に残るのか、ストレスをなんと無く感じるのです。

個人的な感想ですが、ここまで海岸線を上ってくる途中、しんどくなる場所もありました。

しかし、ここは澄み切った良い所。上の写真、奥に小さく建物がありますね。これ、神社なんです。

「久之浜 稲荷神社」

天使の羽のようだなと思って、写真上の雲にも注目してしまいました。

この神社、復興のシンボルとして、震災後に再建されました。小さな旗が鳥居の横にあります。「ここに故郷あり 稲荷神社」と記されています。

火の神様を祀る秋義神社でもあるようです。

ここに故郷あり。力強くもあり、さみしくもあり。そして希望であり、絶望であり。万感の思いが込められている言葉だと感じつつ、参拝します。

夕陽がちょうどお社の真裏に来ておりました。こうなると祈りの言葉は、真っすぐ太陽に届くことになります。今この時だけは太陽がご神体の役割を果たしてくれる、そんな状況です。

お賽銭をあげる場所が無くて、お社の中に放り込もうとしたのですが、蜂がちょうどお社の真ん前にいまして。だから鳥居の内側で、ただひざまづいて参拝しました。

空も海も太陽も、本当にきれいな空間でした。

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