メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種(ラインケアコース)第35回受検解説風雑感


メンタルヘルスマネジメント検定2種独学で合格可能?

自己採点段階なので、100%確証は無いですが、結論から言うとできます。

①公式テキスト
これは辞書代わり。
300ページもあるこれで一からやろうとすると挫折する。ただし出題はこのテキストの書きっぷりによるので手元にあったほうがよい。

②公式過去問題集
私が使っていたのは前年の22年度版(前から取得しようと思ってましたが、前職が多忙すぎて後回しに)これを1ヶ月弱で2~3周りって感じ。多少の法改正、回答に注釈は入るが、第4版時代の問題も少なくなく、全般的に随分前からを焼き直しが多いので、テキスト第5版対応であればあまり支障はないと思われます。

③日本能率協会マネジメントセンターの改訂4版 メンタルヘルス・マネジメント検定試験II種(ラインケアコース)重要ポイント&問題集(電子書籍版iPad、スマホで読む用)

これは電車の通勤時などに読んでました。満点は難しいが主要ポイントはつかみやすい。
テキストと問題集重いので、iPadで読めるように
の3冊で82/100点(自己採点)は取れました。
ただし、社労士試験の勉強をしている(過去にしたことがある)ので、法制面は知識があったことはかなりアドバンテージではありました。
②の過去問は95%以上できるつもりで。

勉強時間・方法は?

本気でやったのはだいたい2~3週間(1ヶ月弱)ぐらい。
②⇒(③⇒)①の順番で。これは学生の時から、資格試験に至るまで同じやり方。独学(講義がない)試験はまず過去問から。
解いて間違えたものを復習する。これの繰り返し。

これが大変だった/こうして解いていく

独学だと実際の問題形式でまとまった過去問が皆無で入手困難なので、当日いきなり出題されると面食らう論点の細かさ、ひっかけがある。(だからこれを書いている)
7割を取れればいいので、1問2点換算で「15問は間違えられる」と割り切って、特に後半の論点が難しくない、常識で考えて、読めばなんとかなりそうな問題を確実に取りに行くのがよいのではと思いました。

自己採点結果

リカレント社・日本マンパワー社の解答速報がベース。
マーク間違いがなければ41/50(82点)と思われます。

※以下からは、あくまでも個人的メモの延長なので、本試験の結果を保証するものではないこと、間違いもありそうなことをご留意ください。

特に出典の記載のないものは下記より引用
・第35回メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種(大阪商工会議所)
・メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種 公式テキスト(大阪商工会議所)
・第35回メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種 過去問題集 2022年度版(著:梅澤志乃)

第1問

1-1「労働安全衛生調査」

問1は「労働安全衛生調査」からの出題。社労士試験でもおなじみ。
厚労省の「労働安全衛生調査」は毎年更新されるが、出題された問題と公式テキスト情報はコロナ禍前の2018年度(平成30年)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/h30-46-50b.htmlの数字。
2022年度(令和4年)の最新版
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/r04-46-50.htmlは大きな傾向は変わっていないが、調査カテゴリが変わっていたり、数字が変わっているので、細かい数値は出題が厳しいと思われる。テキストに即した内容を覚えておくのが無難かも。来年度はテキスト自体変わりそうな予感がする。

第1 問[1]
労働者のストレスの現状に関する次の記述のうち、最も不適切なものをーつだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。
① 「労働安全衛生調査」(厚生労働省、2018 年)の結果によると、「仕事や職業生活に関する強いストレスの原因」として、全体で最も多いのは「対人関係(セクハラ・パワハラを含む)」である。
⇒仕事の量・質である(※2018年度は仕事の量・質とまとめられている)
令和4年度でも男女混合では「仕事の量⇒仕事の質⇒対人関係(セクハラ・パワハラ含む)である」
 

② 「労働安全衛生調査」(厚生労働省、2018 年)の結果によると、「仕事や職業生活に関する強いストレスの原因」として、男性で最も多いのは「仕事の質・量」である。

③ 「労働安全衛生調査」(厚生労働省、2018 年)の結果によると、メンタルへルス対策に取り組んでいる事業所の割合は、全体で50%を超えている。

④ 厚生労働省は2011 年に、地域医療の基本方針となる医療計画に盛り込む疾病として、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病に、精神疾患を加えて「五大疾病」とする方針を打ち出している。
⇒残りは令和4年度結果でも正しい

第35回メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種(大阪商工会議所)

1-2労災保険法(労働基準法)

労災保険法に関する問題。間違えました。
正直、これは難題。社労士試験でも①は頻出だが、労働基準法の②、労災保険法の③、④が直接論点になることは稀。

第1問[2]
労災認定と保険給付に関する次の記述のうち、最も不適切なものをーつだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい
① 労災保険法に基づく保険給付のための要件のーつとして、当該負傷、疾病又は死亡について「業務遂行性」の要件が求められるところ、当該要件は、労働者が企業の支配ないし管理下にあることとされている。
⇒正しい
② 労働基準法は、労災が発生した際の企業(使用者)の災害補償責任として、療養補償、休業補償、障害補償、遺族補償、葬祭料の支払いを企業に義務付けている。
⇒正しい
③ 労災保険法に基づく保険給付がなされた場合において、将来の年金給付に関しては、企業が損害賠償を支払うべきであっても、障害補償年金又は遺族補償年金の前払一時金の最高限度額までは、損害賠償の支払いを猶予される。
⇒正しい(はず)
④ 労災保険法に基づく保険給付がなされた場合において、(被害者側にも過失がある場合(?)、民事上の損害賠償請求訴訟においては、すでに給付された金額は、損益相殺の対象とされて損害額から控除され、さらにその後、被害者側の過失についても、過失相殺として減額処理される。
⇒これが不適切で正解(と思われる)
被害者側にも過失がある場合、がテキストにもなくグレーで、
「労災保険法に基づく保険給付がされたときは、すでに給付された金額は、損益相殺の対象とされ、民事上の損害賠償請求訴訟において損害賠償額から控除される。」

第35回メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種(大阪商工会議所)
メンタルヘルスマネジメント検定試験・公式テキストラインケアコース第5版

1-3安全配慮義務

安全配慮義務に関する問題
ここも難題。①はすぐ引っ掛けで消せる。

第1 間[3]
安全配慮義務に関する次の記述のうち、最も適切なものをーつだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。
① 安全配慮義務については、労働基準法第5 条において、「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする」と規定されている。
不適切・労働契約法第5条が正しい
②従業員に対して安全配慮義務を負担するのは、雇用契約(労働契約)の当事者である企業そのものである。
⇒正しいP12
③ 労働安全衛生法上の義務が、そのまま安全配慮義務の内容になるため、企業にとっては、労働安全衛生法上の義務を遵守することが極めて重要である。
⇒不適切P12
労働安全衛生法は最低の労働条件基準を定める取締法規(労基法とセット)
安全配慮義務は労働契約法に定められているので、安衛法そのままではない。(という認識)
④ 安全配慮義務は、実際上も企業の代表者が自らこれを全て履行することが求められている。
⇒不適切P13「実際にこの義務を履行するのは、当該従業員に対して業務上の指揮監督を行う権限を有する者、すなわち管理監督者である」

1-4面接指導

②の内容が細かいが、厚労省の面接指導のパンフレットを目を通しておくとよい。
https://www.mhlw.go.jp/content/11303000/000553571.pdf

厚労省パンフレットより

第1 問[4]
労働安全衛生法による長時間労働者に対する面接指導等に関する次の記述のうち、最も不適切なものをーつだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。
① 面接指導とは、産業医などの医師が、対象となった労働者の「勤務の状況」「疲労の蓄積の状況」「その他心身の状況」などを確認し、必要な保健指導を行うとともに、当該労働者の健康の保持のために必要な措置について事業者に意見を述べるものである。P29
② 面接指導に当たっては、産業医に対して、休憩時間を除き1 週間当たり 40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1月当たり80 時間(休日労働を含む)を超えた労働者の氏名及び当該労働者にかかる当該超えた時間に関する情報を、月1 回以上行う労働時間の把握後おおむね2週間以内に提供しなければならない。P32
③ 長時間労働者に対する面接指導又はこれに準ずる措置(努力義務)として実施する面接指導の対象者の範囲は、衛生委員会等の調査審議を経て事業場ごとに定めることができる。P30
⇒正しい
④ 労働安全衛生法で定められている面接指導の対象となる「新たな技術、商品または役務の研究開発業務従事労働者」は、1週間当たり40 時間の法定労働時間を超える時間外・休日労働が1月当たり100 時間を超えた者であって、面接指導の実施の申出をした者である。
⇒不適切 P31「新たな技術、商品または役務の研究開発業務従事労働者」は時間外・休日労働が100時間を超えたら面接指導は義務で申出要件がない。

1-5 労働時間の把握

この問題も①と④で迷いました。
最初④にしたのですが、④の勤務時間自己申告がNGだと外回りの営業さんが困る。(PCログだけでは測れないよなと)①の80時間は面接指導のところも同じような数字が出てくるし、月間100時間は残業大丈夫ではないかと思い直して変えました。
多少面倒ではあるのだけど、厚労省のリーフレットは目を通すのはよいと思います。原典なので。
厚労省リーフレット(時間外労働の上限規制 わかりやすい解説より)
https://www.mhlw.go.jp/content/000463185.pdf

労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/roudouzikan/070614-2.html

第1 問[5] 労働時間等の適正化に関する次の記述のうち、最も不適切なものをーつだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。
① 時間外労働に関して、労働基準法第36 条の規定に基づく協定における限度時間である1 月当たり45 時間を超えることができるのは、臨時的な特別な事情があって労使が合意する場合でも1月当たり80 時間未満、1年で6 か月までである。
⇒不適切 
「特別条項の有無に関わらず、1年を通して常に、時間外労働と休日労働の合計は、単月100時間未満、2~6か月(直近複数月)平均80時間以内にしなければなりません。」との引っかけ。


② 「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」(厚生労働省、2017 年)に基づき、使用者が労働時間の適正な把握を行うべき対象労働者は、労働基準法第41 条に定める者及びみなし労働時間制が適用される労働者(事業場外労働を行う者にあっては、みなし労働時間制が適用される時間に限る。)を除く全ての者である。P36
⇒正しい
③ 事業者は、労働基準法第39 条第7 項に基づき、事業者が与えなければならない年次有給休暇の日数が10 日以上である労働者については年5日間の時季を指定し確実に取得させなければならない。
⇒正しい 年休取得5日義務ですね。P37

④ 労働時間の把握については、「タイムカードによる記録、パーソナルコンピュータ等の電子計算機の使用時間の記録等の客観的な方法その他の適切な方法とする」とされており、労働者の自己申告も「その他の適切な方法」に含まれている。
⇒正しい。P36
労働時間の状況の把握は、タイムカードによる記録、PC等の使用時間の記録等の客観的な方法や使用者による現認が原則となります。これらの方法をとることができず、やむを得ない場合には、適正な申告を阻害しない等の適切な措置を講じた上で自己申告によることができます

1-6健康管理の個人情報保護

この問題間違えました。
リカレント社の解答速報も間違ってたっぽいけど、②はテキストと個人情報保護法を確認すると「要配慮個人情報」が正しいです。

第1 問[6]
従業員の健康管理問題における法的規制に関する次の記述のうち、最も不適切なものをーつだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。
① メンタルヘルスに関する個人情報の保護については、労働安全衛生法において、これを適正に管理するための措置を講じるよう事業者に義務づけている。
⇒労働安全衛生法第104条【心身の状態に関する情報の取扱い】に規定があった。
事業者は、労働者の心身の状態に関する情報を適正に管理するために必要な措置を講じなければならない。

② メンタルヘルスに関する個人情報の保護については、個人情報保護法において、「要保護個人情報」として、特別な規制が行われている。
⇒不適切 「要配慮個人情報」とは、不当な差別や偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして政令で定める記述等が含まれる個人情報をいいます(個人情報保護法第2条第3項)P9

③ メンタルヘルス不調を引き起こすストレス要因のーつであるマタニティハラスメントについては、2017 年施行の男女雇用機会均等法改正により、法制化された。
⇒正しい
④ メンタルヘルス対策に関する公法的規制の中核に位置づけられるのが、「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(厚生労働省、2006 年、2015 年改正)であり、これは労働安全衛生法に基づき、事業者の健康保持増進措置に関する努力義務の一内容として定められた。

1-7健康経営と健康職場モデル

アのコストで③④の二択、米国立労働安全衛生研究所(NIOSH)って書いてないところがこれまたいやらしいんだけど、ウで③を消去。この手の問題を確実に取りたい

第1 問[7]
従業員の健康と組織の生産性に関する次の記述のうち、[ ]にあてはまる語句の組合せとして、最も適切なものをーつだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。

従業員の健康と組織の生産性との関係については、様々な議論がなされてきた。従来は、従業員の健康を重視して職場環境の改善を行ったり、
仕事量を減らすなど労働負荷を軽減したりすれば、[ ア ]がかかり生産性も低下すると考えられていた。
そのために、従業員の健康問題は経営上の優先課題には、なりにくい状況であった。
しかし最近では、従業員の健康や満足感と、組織の生産性を両立することは可能であり、両者には相互作用があり互いに強化することができるとする[ イ ]という考え方が示されるようになった。
これは、[ ウ ]が提示した考え方である。

① (ア)時間 (イ)職業性ストレスモデル(ウ)米国立労働安全衛生研究所
② (ア)時間 (イ)健康職場モデル(ウ)厚生労働省
③ (ア)コスト (イ)職業性ストレスモデル(ウ)厚生労働省
④ (ア)コスト (イ)健康職場モデル(ウ)米国立労働安全衛生研究所

1-8ストレスチェック

厚労省ストレスチェック導入ガイドhttps://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/pdf/160331-1.pdf
②、③で迷って③の方が正しそうという理由。准看護師までは覚えてなかった。

第1 問[8]
心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)に関する次の記述のうち、最も適切なものをーつだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。
① 「事業者は、常時100 人以上の労働者を使用する事業場の労働者に対し、1年以内ごとに1回、定期にストレスチェックを実施しなければならない」と労働安全衛生法に定められている。
⇒50人以上
② ストレスチェック実施者は、医師、保健師、一定の研修を受けた歯科医師・看護師・准看護師・精神保健福祉士又は公認心理師に限られる。
⇒准看護師がいない
‘③ ストレスチェック実施事務従事者は、特に資格は要しないが、労働安全衛生法に基づき一定の守秘義務を負っている。
⇒正しい
④ ストレスチェックは事業者側において実施する以上、ストレスチェック実施者は、本人の同意がなくとも、事業者に結果を報告して差し支えない。
⇒本人同意は確実に覚えておきたい。

1-9「心の健康づくり計画」の策定等

会社員目線で見るとダメ出しをたくさん受けそうな酷いパワポ資料だけど、
厚労省の「心の健康づくり計画」の資料は以下
https://jsite.mhlw.go.jp/iwate-roudoukyoku/content/contents/0405mentalhealthplan03.pdf

4択で特に不適切を選ぶときは常識でこれっぽいよね。という感覚で解ける問題は着実に得点したい。

第1 問[9]
「心の健康づくり計画」の策定等に関する次の記述のうち、最も不適切なものをーつだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。
① 「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(厚生労働省、2006 年、2015年改正)では、「心の健康づくり計画」で定めるべき事項として、「メンタルへルスケアを行うために必要な人材の確保及び事業場外資源の活用に関すること」が挙げられている。
② 「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(厚生労働省、2006 年、2015年改正)では、事業者がメンタルヘルスケアを推進するに当たって、「心の健康問題の特性」「労働者の個人情報の保護への配慮」「人事労務管理との関係」及び「家庭・個人生活等の職場以外の問題」に留意することが重要であるとされている。
③ 「心の健康づくり計画」の達成目標は、具体的な数値でかつ事業場の全労働者に関する項目を設定しなければならないので、「ストレスチェックによる高ストレス者の割合」という指標は評価指標としてふさわしくない
⇒正解はこれだと思われる。文章に矛盾があるし、常識でこれっぽいよね、という感覚
④ 安全衛生活動は、事業者のリーダーシップのもと、職場ラインが中心となって取り組み、労働者の安全衛生への参加意識を高める。

1-10ラインケア

確実に覚えていた訳では無いものの、他が常識的に正しそうだよねの消去法

心理的負荷による精神障害の労災認定基準を改正しました
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34888.html

第1 問[10]
ラインによるケアに関する次の記述のうち、最も不適切なものをーつだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。
① ラインによるケアを推進するためには、人事労務に関する知識、組織論の知識、ストレスマネジメントの知識、マネジメント能力、人間関係調整能力など、幅広い知識や能力が管理監督者に求められる。
⇒正しそうだよね P66
② 「心理的負荷による精神障害の認定基準」(厚生労働省、2011 年、2020 年改正)では、出来事の類型における「対人関係」の中に「パワーハラスメント」に関する項目が含まれている。
⇒怪しいなで、保留
現行の基準は、①事故や災害の体験②仕事の失敗、過重な責任の発生等③仕事の量・質④役割・地位の変化等⑤パワーハラスメント⑥対人関係⑦セクシュアルハラスメントの出来事の類型
パワハラ、(セクハラ)は独立した類型に分かれているので不適切

③ 管理監督者は、部下からの自発的な相談に対応しながらも、全て自分だけで対応しようとせずに、必要に応じて事業場内の産業保健スタッフに相談したり、該当者に専門家への相談や受診を促したりすることが望ましい。
⇒正しそうだよね P76
④ 労働者の心の健康には、物理的な職場環境のみならず、労働時間、仕事の量と質、職場の人間関係、職場の文化や風土などが影響を与えている。
⇒正しそうだよね。P75

1-11ラインケア

これも正しそうだよねが3つあったので、消去法

第1 問[11]
管理監督者が注意しなければならない部下の就労態様として最も不適切なものを次の中からーつだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。P75
① 温度変化、騒音、時差などの作業環境⇒職場・勤務に関すること
② 出張や交替制勤務などの不規則な勤務⇒職場・勤務に関すること
③ 私傷病の治療と職業生活との両立⇒これだと思われる
④ 精神的緊張をともなう労働⇒職場・勤務に関すること

1-12 ワーク・エンゲイジメント

これは仮に②、③の定義がふんわりしててもすんなり回答が選べそうな問題。厚労省のホームページにある図表は参考まで。

https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/roudou/19/backdata/2-3-08.html

第1 問ロ2] ワーク・エンゲイジメントに関する次の記述のうち、最も不適切なものをーつだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。

① ワーク・エンゲイジメントが高い人は、心身の健康が良好で,職務満足感や組織への愛着が高く、離転職の意思や疾病休業の頻度が低い傾向にある。
⇒でしょうね。
② ワーク・エンゲイジメントを高める活動をスムーズに展開するには、共通の目標と考え方の枠組みをもつことが重要であり、その枠組みのーつとして「仕事の要求度一資源モデル」がある。
⇒正しい
P56「仕事の要求度一資源モデル」とP128の職業性ストレスモデルの「仕事要求度-コントロール-サポートモデル」が混同しやすいので注意
③ ワーク・エンゲイジメントとは、熱意、没頭、活力の3つがそろった状態であり、バーンアウトの対概念として位置づけられる。
⇒正しい
 ④仕事の資源や個人の資源は、ワーク・エンゲイジメントの向上につながるが、バーンアウトの低減にはつながらない。
⇒明らかに不適切そうな選択肢ですね


第2問

第2問は4問中3問落としてるので、結果的に勉強が一番できてなかった箇所。これが出るんじゃの読みを外したのもありました。
大事な箇所ではあるのですが。

2-1ストレスの定義

「学問的に確立したストレスの定義がなく」に引っかかって①選びました。
学問的に確立した定義無いんかい!って帰ってから思いましたけど。

 ストレスに関する次の記述のうち、最も不適切なものをーつだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。
① 学問的に確立したストレスの定義はなく、個人にとって負担となる出来事等をストレッサー、それによって引き起こされた精神症状や身体症状、行動の変化をストレス反応と呼び、この両者をストレスと総称している。
⇒正しい
② NIOSH(米国立労働安全衛生研究所)の職業性ストレスモデルにおける
急性のストレス反応には、心理的反応(仕事への不満・抑うつ)、生理的反応(身体的訴え)、行動化(事故・病気欠勤)が含まれる。
⇒正しい
③ ストレス時の初期の感情面の反応としては、抑うつ、無力感、自責感が挙げられる。
⇒疲憊期に出る感情面の反応と差し替わってます。
④ 高年齢労働者のストレスを考える上で、流動性知能が加齢に伴い低下する特性を考慮した職務設計や教育研修等を行うことが必要と考えられる。
⇒正しい

2-2ストレスによる健康障害のメカニズム

問2はこの問題だけ正解。
DがX、Bが正しそうと判断できたので④を選べた

第2 問[2]
ストレスによる健康障害のメカニズムに関する次のA-D の記述のうち、正しいもの(〇)と誤っているもの(×)の組合せとして、最も適切なものをーつだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。
P82-83
A. 内分泌系が充進すると、糖産生や血液凝固能充進が起こる。
⇒正しい
B. 免疫系はぐリンパ球やNK細胞などの働きに関係があり、ストレスを受
けると感染免疫力や癌監視機能が低下する。
⇒正しい
C, 自律神経系では、強いストレッサーに直面すると高血圧や胃潰蕩、過敏
性腸症候群等をひき起こす。
⇒正しい
D. 交感神経系は、睡眠や休息時、食後などのェネルギーの補給の際に優位
になる。
⇒副交感神経系と入れ替わってる
①(A) ◯ (B) x (C) ◯ (D) ◯
②(A) x (B) ◯ (C) x (D) x
③(A) x (B) ◯ (C) ◯ (D) ◯
④ (A) ◯ (B) ◯ (C) ◯ (D) x

2-3脆弱性ストレスモデル

この問題、不適切として正解枝②がとてもテキストの細かい日本語のニュアンスを問うてるので、そこは難しかったですね。すっと読み飛ばしてしまう感じ。

統合失調症ナビより引用

https://www.mental-navi.net/togoshicchosho/understand/cause/stress_model.html

第2 問[3]
脆弱性ストレスモデルに関する次の記述のうち、最も不適切なものをーつだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。
① メンタルヘルス不調は、その人の発症脆弱性(病気へのなりやすさ)とストレスを引き起こす環境要因が複雑に絡み合って生じる。
⇒正しい
② 発症脆弱性は、その人の素質ではなく、生まれてからの体験や学習などにより獲得されたストレスへの対応力が深く関連する。
⇒不適切P115(素質のみならず~)
この文章は言い換えれば、素質は無関係で生まれてからの体験や学習などにより獲得されたストレスへの対応力が関係するで誤り
正しくはその人の素質+生まれてからの体験や学習などにより獲得されたストレスへの対応力
これを誤りとして読み解くのは大変
③ 統合失調症は、脆弱性ストレスモデルによる病態理解が現在の主流である。
⇒正しいP116
④ 早期に薬を飲んだり職場や家庭でのストレスを少なくすることが、脆弱性ストレスモデルに基づく対応として重要である。
⇒正しいP116

2-4繰うつ病(双極性障害)

直前にADHDとASDの比較表を覚えてて、こちらはノーマークだった。
それでⅠ型とⅡ型の1/2で外しました。

大塚製薬が運営のスマイルナビゲーターより引用
https://www.smilenavigator.jp/soukyoku/about/
双極性障害は気分が高まったり落ち込んだり、躁状態とうつ状態を繰り返す脳の病気です。激しい躁状態とうつ状態のある双極I型と、軽い躁的な状態(軽躁状態)とうつ状態のある双極Ⅱ型があります。

第2 問[4]
繰うつ病(双極性障害)に関する次の記述のうち、最も不適切なものをーつだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。
① 人口の0. 5%前後にみられる。
⇒正しい
② 軽繰レベルでは、バイタリティーにあふれる仕事熱心な人と評価されることがある。
⇒正しい
③ 双極Ⅰ型障害は双極Ⅱ型障害に比べ、入院治療の必要性に迫られるような明確な繰状態は少ない。
⇒誤り
‘④ 双極Ⅱ型障害の中には、抑うつ状態を反復し抗うつ薬治療が奏功しにくいようなケースがある。
⇒正しい

長くなったので続きはその2へ(問4まで)

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