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過去作亡霊オタクによるオリガミキングレビュー

サブタイトルは「オリガミキングをプレーした感想とレビューを興奮が覚めぬ今の内に書き連ねておきたい文章(読みにくい)」です。

※褒める点とそうでない点赤裸々に書いてく
※後半割とネタバレしてます


2020/07/25 追記
ホントにクリアした勢いだけで書いてるので今後出てくる隠し要素や知らなかった知識などでレビューとして変動する可能性大だと思いました。
これ書き終わった後にも「アレあるじゃん」「ココこうだったな」みたいなのボンボン思い出してるし他の方の情報見て「ウッソそんなんあるの!?」ってなってます…。

…すまない(メタナイト)



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1.前書き

〜クソほどどうでもいい私の経歴〜
・ペーパーマリオRPGとスーパーペーパーマリオ(以下スペマリ)のモンペ亡霊オタク
・スーパーシール(シール)とカラースプラッシュ(カラスプ)はシリーズに対して絶望するのが怖くて回避した


〜参考にさせていただいた記事〜
(シリーズの抱えてる問題点とか含め真っ当なレビューとしてはこっち読んだ方が確実に良いです)


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2.ネタバレ一切無しの五つ星(★)制レビュー

(※個人的にかなり悩んだ上で辛口めです)


・楽しめたか
★★★★☆

・やり込み要素
★★★★☆

・シナリオ(スパペパモンペ基準)
★★★☆☆

・BGM
★★★★☆

・新しさ
★★★★★

・「RPG時代のシステム」を求める人へ
★☆☆☆☆

・「ペーパーマリオらしさ」を求める人へ
★★★★☆


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3.各項目の詳細レビュー


・楽しめたか
ました。
今まさにクリアしたこの興奮のままに語り合いたいのに、周りまだクリアしてない人もいるからぼかしてしか語れないもどかしさに床の上のたうち回って悶絶してます。
寝る前にちょっとだけ触ろ〜!…の筈が徹夜」を2回やらかして社会人として死を経験したくらいには先へ先へと引き込まれる面白さがありました。
シナリオを進めようとした所に後述するやり込み要素が次々に目に付いてしまい、それらを交互につまみ食いした結果「やめられない止まらないいつの間にか窓のお外明る〜いw」になるという感じ。
翌日オフィスで白目剥いたのは言うまでも無い。


・やり込み要素
今作は兎にも角にもやり込み要素が多い。
スカスカ穴の修復やおたから収集もそうですが、何よりもキノピオ救出のバリエーションがすごい。右見てもキノピオ、左見てもキノピオ、上見ても下見てもキノピオ、見えてないとこにもキノピオ。
ゲーム序盤で「成る程このゲーム頭がおかしいな?」と察するボリュームと、それらにしっかりと「オタクなら垂涎モノのご褒美」が設定されているのがまたニクい。
キノピオしか出せなくなったと言われている本シリーズですが、キノピオ救出バリエーションの多さは、逆にそのキノピオ祭りに飽きを感じさせない工夫なのかな〜とも思えました。

<追記>
ココ個人的に★5にしても良かったなと思ってます…。思い返せばバトルパズルはエンドコンテンツだし…。
「ノーゲームオーバーでクリア」とかいう称号あるらしい何やねんそれ無理に決まっとるやろ(某所のワンワンで綺麗に2度死んだ)


・シナリオ
コレは完全に個人の趣味の領域の話なので参考にしなくていい所。
スパペパモンペオタクゆえ、どうしてもこのシリーズにはシナリオに「あの重厚感と感動をもう一度」というとんでもねえエベレストハードルを課してしまうのです。それを抜けば純粋に楽しい旅として★4行きます、余裕で。
しかし正直な話、前半〜中盤のやる事の多さに対して、後半や終盤は畳み掛けるような大ボスとの戦闘やクッパ軍団との共闘にテンションMAXまでブチ上がりつつも展開自体が急加速しており、ボリューム面で言えば竜頭蛇尾感はほんの少〜しありました。終盤の展開で畳み掛けるのは当たり前やろとは思いつつ、あのテンション上がった状態を維持して序盤のボリュームがあったら更に味わい深かっただろうな〜と。
あとオリー王の犯行動機。過去作で純粋悪や哀しき悪役による重たい犯行動機を見てるので余計にズッコケた。そのズッコケを狙った展開なんでしょうが、エベレストハードルを設置していた私は「この妹にしてこの兄だったよ!!」と頭を抱えました。まぁ納得しちゃったんですけどね、オリビアの天然っぷりを散々見てたしね!
オリビアの最後については今までの旅での愛着があった分余計に「え?終わり?」って思ってしまったんですが…完全クリアしたらEDが変わるとの事で今頑張ってます。
念の為もう一度言いますがフラットな視点から見れば余裕で★4あります。
まさか文房具に性癖滅茶苦茶にされると思ってなかった…。


・BGM
安心安定のペーパーマリオクオリティでした。
ペーパーマリオシリーズは本当に曲だけはハズレ一切無しだと思ってて、「この曲」と名前を言われたら即メロディが脳内再生出来るくらいシッカリ残る作品なんですね。
このレビュー割と辛口で行ってるので悩んで悩んで★4で留めたんですが、いずれ★5になると思っています。今はまだ触ったばかりだから即脳内再生出来てないだけで、きっとこれからずっと聴き続けてスルメのように味わいが広がっていくし過去作のような脳内再生余裕モノになると。実際既にいくつか余裕で出来てるし。
更に戦闘BGMがステージ毎にその雰囲気に合ったアレンジ加えられてるのが本当にニクい演出過ぎて…
「わーい安定の良曲だ〜(^^)」
「おかわり(アレンジ)もあるぞ」
「えっ良いんですか!?えっ!?!?ほんとに!?えっ!?!?!?」
みたいな。
あと某所でマリオカートのメイプルツリーハウスのアレンジBGMかかってるって言われて慌てて聞き直して気付いたけど、選曲が本当にありがとう過ぎるでしょ。
元音ゲーマー(隙自語)なのに音楽についてまるで知識がないというか耳がバカなので、気付けてないだけで割とそういう箇所あるのかもしれんと思うと勿体ない。そういうのもっと知りたい…。耳が天才の有志の情報待ちですね。


・新しさ
各所で言われてる「全く新しいペーパーマリオ」は本当にその通りだと思ってます。特に、賛否両論ありのあのパズル戦闘システムが大きいかと。ただ本当に新し過ぎて、やるべき事や出来る事の理解が少し遅れる。遅れるのに、敵は問答無用の大技で殺しにかかって来る。こわい。
ボス戦は通常戦とはまた更に違った戦闘になるのですが、どちらかと言えばこちらの方がめちゃんこ楽しかった。ただ、ボス毎に出来る事ややらなきゃいけない事が違い過ぎて、しかもそれについてあまり説明がないので初見殺しと化してる点が惜しいかな…?くらい。でもギリギリ死なない(一部を除く)くらいに緩和されてるっぽい?こともあるので、そこは一応配慮されてます、たぶん。
なにより、この歳にもなってゲームで新たな体験が出来るって素晴らしいと思いました。
あとね、カネは"力"だよ。


・「RPG時代のシステム」を求める人へ
個人的にシリーズ過去作の亡霊って大きく2種類いると思ってて、「RPGシステム重視型」「雰囲気・シナリオ重視型」だと思ってます。コレは前者のお話ですね。
…正直「他の点はどうでもいい!俺はあのRPGがやりたいだけなんだ!」と強く主張されてる人にオススメできるかと言ったら…「ンン〜…!違うかな〜〜?」となってしまいます。
レベルアップや経験値無し(ゼル伝のハートの器制)、毎ターンほぼ必ずパズル、武器はバッジではなく消耗品、仲間ターン無し。あとぶっちゃけ雑魚エンカウント戦のうまあじそんなに無いので、経験値時代を求めてる人には「戦闘の意義がない」事も辛いのではないかと。
従来RPGではないを通り越して、前述の通り全く新しい戦闘システムとして成立しているので、それを楽しめるか否かだと思います。
どうでもいいけどハンマー使うときはAボタンじゃなくてスティック左に倒しませんか?え?ダメ?


・「ペーパーマリオらしさ」を求める人へ
2種類の亡霊のうち後者のお話。
紙の質感、紙という題材を活かして…という意味でもありますが。歴代の「見た目可愛くて甘いスイーツのお店に入ったつもりがブラックペッパー山盛りの蒙古タンメン顔面にブチ撒けられてた」みたいな経験は今作でもめちゃくちゃ体験出来るのでそれを求めてるペパマリファンにはオススメです(嫌だそんな店)。
シールから突然の路線変更(任天堂から発令されたオリキャラ禁止シナリオ要らん制約)によりペーパーマリオらしさの出しどころを失ってしまったこのシリーズ。しかし今作はその制約の中で最大限「古参の求めてるモノ」に寄り添おうと必死に足掻いた末の発想や工夫が随所に見られて、「このシリーズの未来は明るいかもしれん」と過去作の亡霊は希望を見出せました。本当にありがとうIS。
あと風花雪月のせいか相変わらず倫理道徳0点呼ばわりされてて草


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4.ネタバレありの感想…という名の書き殴り


ボム平!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(号泣)
いやマジでずっとコレ言いたかったししんどかった。いやでもなんか薄々わかってはいた…伊達にペーパーマリオオタクしてないので…。
割と最初の方で「アレこの子そう言えばボム兵なのに導火線ついてねぇな………………………あっ(察し)」みたいな。
それがオリビアが岩の下敷きになった瞬間にこの先起こる全てを理解したし、その後彼が爆死するまでの間「お、おい…もうやめようぜ」みたいな 青鬼のたけしみたいになった なったし案の定死んだ たけしもボム平も私の心も
でも過去作でもボム兵の仲間は居たしあわよくばそんなピンキーやバレルのようにシレッと戻って来てくれると思った。スペマリの仲間たちの様に脱落したと見せ掛けて戻って来てくれると思った。チョロプーの集めて来た瓦礫の中から声がした瞬間は救われたと思った。

IS「安心して下さい、救いは無いですよ

なんなんだあの水面に無理矢理顔面沈めさせて一瞬息継ぎの安堵与えてからもう一度泥水に顔面押し付けられるみたいな鬼畜の所業は。
「だからオメー人の心がねえとか倫理道徳0点とか会社ぐるみで言われんだよクソが絶対許さねえ…。
…でもこれどうしようもなくペーパーマリオだ…ペーパーマリオ発売された…」ってブツブツ呻きながら暫く放心してました。

でもなんだかんだこのエグイベント見た時に「あっこれIS側がとうとう任天堂の制約踏み倒しに入ったな」という安心感にも繋がったんですよね。
いや本当に、例の制約の元になったマリオの生みの親様の方針と解釈違い起こしてる厄介オタクで申し訳ないんですが、「ペーパーマリオはオリジナリティとシナリオがあってそれがエグくて重ければ重いほどナンボ」みたいな所があったので…。

ボム平という存在は、今作における「ISが制約の中で古参の期待へ寄り添おうとした努力の象徴」と言っても過言では無い気がします。
発売前は彼がただのボム兵の見た目をしていることに「まだネームドキャラ廃止しとるんか…」と凹んでいたものですが。
確かに彼は見た目はただのボム兵で、そこはISは任天堂の制約に全て忠実に従っている…と見せかけてそんな事はなかった。
オリビアに「ボム平」と字面だけ誤字らせる事により、その字を読んでいるプレイヤー側にだけボム平というネームドキャラの概念を付与する…というトリッキー過ぎる制約突破方法だと気付いた時は天才だ、発想の勝利だと開いた口が塞がらなかった。
「既存の仲間と言ったらほぼキノピオしか出せん…」問題も、ありとあらゆるシチュエーションに分けてキノピオを救出させる事により飽きが来ないようにするし、「こいつあん時助けたあそこのキノピオか」と分かるようにする、みたいな工夫の仕方も、後々から他の方の指摘など見て気付きました。
Twitterの方でツイートしてましたが「制約の中から脱獄しようと制約の穴を逆手にとって大暴れしてるIS」という感じ。
そして何より、そういったトリッキーだったり尋常じゃないテキストやイベントの量が必要な手法に手を出してまで、「制約はあるけどみんなが求めてるモノ・思ってる課題点はわかってるし、その気持ちに寄り添いたい」というIS側の努力を感じて、今まで抱えてたシリーズへの不満や心配は(まだ完全ではないものの)吹き飛んだし、「まだペーパーマリオシリーズに希望はあるで!!」ってなりました。

そして今作の癒しというか良心というかオリビアちゃん。かわええ…
感情や表情やモーションが豊かだし、彼女の天然さを活かしたシナリオ進行方法やキャラ付けの手法など、ストーリー以外の部分でもかなりの意味でキーパーソンだなぁと思いました。旅のお供キャラだから当たり前なんですけども。
個人的に彼女が○○ガミさまにトランスフォームするときの変身バンクみたいなムービーはロボモノスキーとしては毎回スキップせずに眺めてました。
オリー王の妹だし王族っぽいしこの天然さは世間知らずっ子なのかなあと思ってたら割と生後間もないのにびっくりした。
そして黒幕のオリー王。ボム平の死やオリビアへの仕打ち、手下達によるペラペラに対する鬼畜の所業の数々を見ていたので「コイツはブン殴らないとダメだ、俺の気が済まねえ」みたいな気持ちでずっと拳振り上げ待機しつつ、「いやでもとんでもねえ事してるその裏に滅茶苦茶エグい事情抱えてたノワール伯爵のパターンあるからな…まだわからねえ…」とスパペパ亡霊オタクも同時に発動させてたんですが…。
…まぁ本当に見事にそのまま拳振り抜かせてくれるタイプのラスボスでした。スパペパモンペ亡霊オタク的には「ハマらなかった」タイプの黒幕というか…こいつの真相のしょうもなさにシナリオの★1つ減ったまであるかも…。
妹のド天然は兄譲りだったのかもしれん…。
でもまぁこんなツイート↓

してる時点でプレー前…いや発売前から「ノワール伯爵超えはせえへんやろw(はなくそホジー)」みたいな覚悟はしてたので逆に清々しかったかも。いや自分で言ってても思うけどこいつホントめんどくせえスパペパモンペだな

あと発売前といえば…ブンボー軍団。
発売前私「ええぇとうとうボスのオリジナリティどころかキャラクター性まで奪ってしまったんか…?ただの文房具て…これかなりの萎えポイントでは…」
発売後私「音楽の好みというか曲への難癖の付け方が"ガチ"っぽいの笑うしウザかわええなパンチくんすこだわ」
クリア後私「ハサミィ!!!!!!!!!!!!!(性癖を滅茶苦茶にされる音)
いやマジで舐めてました大変申し訳御座いませんでした。
ガチでただの文房具だぞ。みんな擬人化されてないどころか、見た目にほぼ一切のキャラクター風味を加えられてすらいない、本当に現実に存在する文房具。
でもそれなのにキャラクター性は確実に存在してる。というかキャラが濃い…下手したら顔のあるキャラより全然濃い…。
シナリオライター(でいいのかな?)の手腕の見せ所というか、ボム平と同じく「見た目に差異なんかなくても愛着や印象なんていくらでもつけたるで!!」みたいな、そんな気合で往復ビンタ食らってブチのめされて、「ホント発売前にウダウダ見た目だけ見て文句垂れててすいませんっした…」って平謝りしてるもんな今。
…やっぱシナリオ★5かもしれん…(くそチョロオタク)。


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5.そして課題点


やはり「オリジナル要素の解禁」が一番望む要素ですね。
路線変更の発端として生みの親様曰く「マリオにシナリオは必要なのか?」との事でしたが…ファンとしては「大いにあります」し、ペーパーマリオにはペーパーマリオにしか出来ない事をして欲しい。本編マリオの世界観との統一…悪口風味に言うと焼き増しはして欲しくない。
そういう意味では、キノコ王国を飛び出してゴロツキタウンに行ったり、最早別次元のハザマタウンに飛んだりと、オリジナルの世界観やそこに息づく住人の存在が欲しくなってしまうんですよね。
今作で「キャラのガワなんてなくても良い」という証明はされたけど、だからと言って過去作の亡霊的にはノコタロウやクリスチーヌのような見た目に捻りが加わっているネームドキャラや、ザ・伯爵ズのような完全オリジナルキャラの魅力が忘れられない。うーん、ここは今は自分の中でも答えは出せてないかなぁ…。

あとは今作が相変わらずハマらず悲しくなったであろう「あのRPGシステムを求める人々」への救済が今後のシリーズであるのか否か…ですね。
スパペパモンペですら「スパペパが謎アクションじゃなくてRPGのままだったらなぁ」とすら思うくらいには「あのRPGシステム」は魅力的だったと思うので、何も無理に新しいことせずともまたあの戦闘システムに戻せばファンの99%は喜ぶと思うんですが…違うのかな…?


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6.総評

としては、
全く新しいペーパーマリオ。だけど、その新しさの中に、制約に抗ってでも最大限古参に向けて寄り添おうとしてくれたISの努力が沢山見られたのがとても…本当に「よかった」。
シール以降のシリーズの不振っぷりに不安で仕方がなかったのが、オリガミキングをプレーした事により「ペーパーシリーズの未来は明るいかもなあ」と希望でニコニコ出来るようになったと言いますか。
過去の作品が100%、路線変更で大ゴケしたのを0%とすると、「オリガミキングは85%まで立ち直ったペーパーマリオシリーズ」かなと。
ひとまずは買ってよかったと思ってるし、まだ買うの迷ってる人、紙マリオを知らない人にもちゃんとオススメできる作品になってると思います。
世界のヒーロースーパーマリオ様のご尊顔に風穴ブチ開けるなんて業はペーパーマリオ以外に体験できませんしね、ええ。

みんなも紙ゴア、やろうね!!!
(オメー最低だよ)

あと、ここまでの文章は超個人的な超めんどくさいいちオタクによる独断と偏見による意見なのであんまりアテにしないでね…(急に弱気になる)



最後に。

ボム平の爆散でトラウマ植え付けておいて最後の空中戦で無限にボム兵射出する主砲撃たせるな、アホか?





おわり。

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