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君のはな。

 今回は『名前』について思いを巡らせてみては、トイレに行ったり、食パンを焼いたり、また名前について思ったり、コーヒーを淹れたり、ちょっと背伸びして銀座をぶらぶらしてみたり、いつもより高いヒールを履いて靴擦れしては薬局に入って目立たない色の絆創膏を買ってみたりしてみようと思う。

 名前といえば、当時、映画「君の名は。」で上白石萌音ちゃんを知った。その後、上白石萌音ちゃんには妹がいることを知る。
 上白石萌音ちゃんと上白石萌歌ちゃん。もねともか。なんて可愛い響きなんだろう。今おれの"生まれ変わるならこの苗字が良いランキング"にぶっちぎり1位なのが「上白石」であることは間違いない。
 次いで2位が神宮寺、3位が假屋崎となっている。(月一でランク入れ代えバトルライブが行われている)

 この姉妹が本名なのか芸名なのかは知らないが、仮に本名なのだとしたら萌音ちゃんは学生時代、姉の萌音、から、アネモネと呼ばれていたに違いないと仮説を立てた。

 萌音の妹は萌歌だが、花のアネモネにも妹がいることをご存知だろうか?
 そしてその花の家族の物語「君のはな。」を知っているだろうか。




 美しい花、アネモネ。
 花言葉は「あなたを愛します」

 アネモネには妹がいる。
『イモネモ』である。
 イモネモはいつも姉のアネモネの後ろにくっついて咲いている。モノマネが得意で、いつも姉のアネモネのマネばかりしている。
 花言葉は「具体的に言ってみて」

 アネモネには実は、双子の兄もいる。
『アニモニ』だ。
 アニモニは血気盛んな思春期を乗り越えて、とても良いお兄ちゃんになっている。
 友達から双子のアネモネを紹介しろと言われることが多く、めんどくさがりながらも、そう言われるのを嬉しいとも思っている所がある。
 ちなみに、アニモニの学生時代好きだったアイドルはミニモニ。妹のイモネモが背が小さいこともあり、勝手にハロプロに願書を出したこともある。
 花言葉は「先週のジャンプ合併号だったわ」

 アネモネ達のお母さんは『ママモネ』
 好きな映画は「ソナチネ」。漫才ブームの頃からたけしさんの大ファンで、コマネチにちなんで「ママネチ」というギャグで小さい頃の子ども達をよく笑わせていた、元気なお母さんだ。
 シングルマザーで立派に3人の子どもを育てている。
 花言葉は「全てのものは大体そりゃ生の方がいいけども、生乾きだけは嫌だわ」

 3人の父である『タネモネ』は、イモネモが産まれてすぐに、ママモネと離婚して家を出ていた。

 何年も経ったある日、父が他界したという知らせがアネモネ達のもとに届く。
 それと共に、実は、3人にはめしべ違いの弟がいることを知る。ろくでもないタネモネは別れた後も、何本という花とくっついては別れてを繰り返していたという。
 そしてその中で産まれた子が1番下の弟、
『エミネム』である。
 血が半分繋がった弟との家族の絆の物語。
(そしてその続きは映画「8 Mile」へと続く。)




 この「君のはな。」で有名なセリフが、ご存知「花にだって根っこはあるの。そうよ。大根にだって花は咲くわ。」だ。
 しかし、俺が好きなセリフはママモネがアネモネに言った、
「名は体を表す。あなたは花だからって他の花みたいに美しくあろうとしなくていいの。あなたはアネモネになればいいの。アネモネは美しいのよ。自分の名前が嫌ならたけし軍団に入ればいいの。そしたら素敵な名前をもらえるわ。」である。

 おれも思春期の頃は自分の名前が嫌だった。
『柳田如那』
 まずなんて読めばいいか一発ではわからないと思う。言葉で自己紹介する時も「やなぎだじょなです。」と言っても大体聞き返されるし、ハーフ?漢字はなんて書くの?え、親はなんて名前なの?と、まあ面倒くさかった。
 田舎に住んでたもんだから、中学の時、隣町に唯一あったファミレスのジョナサンが潰れた時も、一個上のしょうもない先輩達から「お前のせいだ」と言われたりもした。

 まあでも今となっては親に感謝している。
 名前も一発で覚えてもらえる事が多いし、はじめましての人でも話題が一個増える。漢字の意味とかも大人になって調べ出すとけっこう良くて、気に入ってる。
 キラキラネームといえばキラキラネームなんだが、当て字でもないし。世代的に俺より下から徐々にキラキラネーム増えてきたなぁくらいの世代なんで、如那はキラキラネームの走りなんです。
 ただ、今は20代で若いから「じょな」って名前でもいいけど、もっとおっさんになってからの「じょな」は中々キツい。
 40代後半のハゲ散らかってる「じょな」は、いやーーーーーー、キツい。
 おじいちゃんになっちゃえば逆にいいかもしれないけど40代と50代のじょなは、思春期よりも嫌だな〜。痛々しいでしょなんか。
 これもっとキラキラした名前の人はかわいそう。アラフォー独身の「天使」ちゃんとかしんどいでしょ。だいぶ自分からいじりやすい様に自虐していかないと、まわりがこまる。
「わたし40まで独身だったら本当に羽生えると思う。ちょっとすでに背中ムズムズしてきてるもん。そしたらローマまで飛んで本当の天使のフリして童貞のキリシタン捕まえて結婚してやるわ!お願い神様ー!」って周りの女友達にいじる隙も与えないで喋ってほしい。


 自分の名前に戻るけど、この間「娜」という漢字を見つけた。常用漢字ではないと思うが訓読みで「娜やか(しなやか)」とも読むみたい。
 こんなん口足したら如那になるじゃないの。
 自分は口で、しゃべりで、しなやかに生きるしかないなと悟った今日この頃です。
 苗字に入ってる「柳」も、しなやかさの代表みたいな木だしね。ちなみに柳の花言葉は「従順」と「自由」でした。どっちだよ。深いな。
 

 途中ですが、食パンが焼けたんで一旦終わります。


 読んでくれてありがとうございます。

 思えば、食パンって名前もだいぶ大雑把な名前だよね。食べるパンて。じゃあ大体のパンが食パンだろ。見パンとかもあんのか。
 アンパンマンも、しょくぱんまんも、カレーパンマンもみんな、しょくぱんまんだ。

 萌音だって萌歌だって如那だって、みんなみんな生きているんだ友達なんだ。





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