240111雑談 「夢の話をしてもいい?」
雑談
朝、郵便局に用事があり、歩いていく。
散歩に行くといつも、歩きながら考えたことを、忘れるんだろうなと思いながら、大事なことはスマホにメモして、そうでないことはやはり忘れる。
散歩中、「それほど大事でないこと」を考えていたい、聞いていたい、という気持ちは、退屈さの紛らわせと、あとは何か「役立つこと」をしていないといけないという効率主義・資本主義からくる義務感との合いの子だろう。(「合いの子」って今は使われないのかな、差別的ニュアンスの回避で)
通勤中、(褒められた趣味ではないが)電車で他人を観察する(スマホを覗き込むまではやめようね)。みんな何をしているのだろうか。この時期の受験生は単語帳なんかを見ているのだろうか。大事なことだ。電車内で新聞を開く人はまだいるのかな、新幹線の指定席ならいるが。スマホのニュースを見ているか。
大事なことは、書き残しておきたいし、誰かに伝えたい。
じゃあ、「それほど大事でないこと」は?
残しておいてもいいけど、誰かに話してもいいけど、しなくてもいいよね、じゃあ、しないままで。そんなことが、私の生活には、この世界には、たくさんある。
「雑談」と呼ばれるものを日常的にする人たちは、そういったことを話しているのだろう。私は雑談をしない人だから、たまには、こうして、してみる。テキストの形だけどね。
「夢の話をしてもいい?」
あなたがそう言うから、口説かれているのかと思った。
ほら、男の人が自分の夢の話をするときは、口説いているときだって言わない?
「夢を見たんだ。」/「I Dreamed a Dream」
前の晩に、ISAの「The Trampoline」を聴いて(見て)寝たんだけど、
その夜に見た夢は、久々に私に創作意欲を湧かせてくれるようなものだった。つまりは、素敵な良い夢だったんだ。
私は、イギリスかどっかの外国の、それほど都会でない町に居て、でも文化的な場所(といってもおしゃれなカフェとか、小さな雑貨屋とかだけど)があって、そこで友達(夢では犬を飼っていた小学校の同級生だった)と話をしたりしてね。なんでもない、雑談を。
その友達とはインターネットカフェとかにも行く仲でね。
そう、犬だ。
私はいつのまにか犬を散歩させていた。いや、リードはしていなかったから私の飼っている犬では無かったのかもしれない。とにかく、犬が私の先に行き、私は後をついて歩いた。
足の短い、茶色の犬が、駆けているんだ。季節は秋か冬で、木々を見ても緑はない。
犬を散歩させている間、私の頭にはいくつもの言葉が、単語が浮かんでは通り過ぎて行った。
今、手元のスマホのメモには、
「未知が満ち満ちている、道」
「ミューズウォークは安全なインド」
とだけある。全く訳が分からないだろう?そういうことだよ。
はっきり覚えている単語は一つ。「デュース」。
多分犬の名前だったんだと思う。私が散歩中、はっきり声を発した唯一の単語だ。
deuceのつづりかな、「ジュース」にも似た発音だったんだけど。
ジュースなのか、神様なのか、とにかくこのサイコロの2の目だかピースサインだか別れの挨拶だかの名前を冠した犬のことを、私は、一緒に散歩に行くほど気に入っていたんだ。
外国に住んで犬が飼いたいっていう夢の話?
「いやそうじゃなくて、」
なら口説いてたわけじゃないのね。
「いや、
上手く伝わるかわからないけど、これはくだらない話と、愛の告白(ラブレター)の中間の、どちらともいえない、どちらともいえる話なんだ。
そして、その話を君に話したいって、そう思ったんだよ。」
そう、それほど大事でない話ってわけね。
合言葉
以上、今日の雑談。柄にもないことをした。