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自分が主催の親睦会やランチ会など、イベントを開催したときの帳簿の書き方とは?

事業活動をしていると、知り合いとイベントをコラボしたり、会費を集めて親睦会やランチ会を企画することもあるでしょう。支払った額をそのまま経費に計上していませんか?あなた自身の売上でないものは、もちろん経費に入れ込むことはできませんよね。

では、このようなケースの帳簿の仕訳はどうすればいいのでしょうか。


親睦会やランチ会を開催したとき

一時期、ホテルのラウンジやおしゃれなカフェでお茶会をする起業女性が多かったですね。

「飲食代は各自負担でお願いします」

このパターンのときは、ご自身が払った分だけを経費計上すれば問題ありません。仕訳はこうなりますね。

接待交際費/現金(または仮払金)
※仮払金はクレジットカードで支払いをした場合に使用します。


では、あなたが幹事で会費を徴収し親睦会やランチ会を開催したときはどうでしょう。当日現金にて徴収のケースもあれば、事前に振込をして頂くケースもあると思いますが、基本的には一時的に参加者様の代金を預かっているという解釈になりますので、あなたの経費として計上することはできません。

代金をただ預かっているだけなので、「預り金」で処理をしましょう。


※参加者様の会費を預かったときの仕訳

現金(または普通預金)/預り金

受け取った都度、この仕訳をしていきます。(同日に複数人から受取った場合は、まとめて計上して問題ありません)


※会費の支払いをした時の仕訳

預 り 金 / 現金(または普通預金)
接待交際費 /            

あなたの会費は預り金で処理しない様に気を付けてくださいね。

預り金は、残高がゼロになる勘定科目です。
残高が残っていれば、計上金額の間違い、またはその他経費の計上漏れを確認するようにしましょう。それでも残っていたら…プールしたんじゃないかと疑われても致し方ない状況になりますから、気を付けましょうね。


コラボイベントをしたとき

私の周りでもコラボイベントをされている方が非常に多いですね。ときには、「この人コラボ以外で活動しているのを見ないかも?」という方もいらっしゃいますし、「その会費でコラボして、双方の手取り…最低時給以下にならない?!」なんて余計な心配もしてしまうほどです。


●コラボ相手と「共催した」イベントをした場合●
例)50万円の参加費を折半する場合
※参加費を受け取った時

現金(または普通預金) 50万円 / 預り金 50万円

※イベント終了時

預り金50万円 / 普通預金 25万円
        / 売  上 25万円 

「共催した」場合には、自分の手取り額のみを売上として計上することが可能です。経費が掛からないことはほとんどないと思いますので、コラボ相手と結ぶ契約書等で「経費差し引き後の残額を折半する」とか必要事項を取り決めておくといいですね。(トラブル防止のためにも契約書は結んだ方がいいかと思います)


●あなたが「主催」したイベントをした場合●
このケースは、参加費の全てがあなたの売上となります。

※参加の申し込みがあったとき

売掛金 / 売上

※参加費の入金があったとき

現金(普通預金) / 売掛金

※イベント終了時

かかった経費全ての勘定科目 / 現金(普通預金)

かかった経費の勘定科目としては、雑費(出演料とか)、会場費、電気代、消耗品費などがあると思います。イベントによっても異なると思いますので、計上し忘れに気を付けましょう。


例えば同じ参加費の総額だった場合、「主催」と「共催」では売り上げの計上額が変わってくるんですね。消費税の計上に関わってくる部分なので、人によっては「主催」でイベントを企画することが多く、売上や経費の計上でモヤモヤされている方もいらっしゃるでしょう。
節税対策でモロバレな「共催」をするのもいかがかと思いますので、実情に合わせた方法を取る方がいいでしょう。

また、税理士さんに相談するのも一つの手だと思いますので是非。


親睦会やランチ会の領収書を貰えなかった

親睦会やランチ会をおこなった際に、現金で会費を徴収したにも関わらず領収書を発行しない主催者さんがいるようです。

すべて、自分で払ったかのように帳簿に記帳しているのでしょうか?

税のプロ(税理士、税務署員)が見たら一発でわかりますから、無駄な抵抗はやめましょうね。

そもそも年収7桁もない個人事業主が、例えば10人以上の接待で1人5,000円のランチ代全て負担するとか、一般常識的に考えてありえないじゃん?というところですよね…年商じゃないですよ、年収。(ブラック事務の人談)

領収書を発行するということは、間違いなくあなたのお金をお預かりしましたという証拠と信用がはぐぐまれますから、現金で受け取った場合には必ず領収書を発行しましょう。

それとは逆に、振込で参加費を支払って頂いた場合は「領収書が欲しい」と言われても発行しなくても問題ありません。
請求書とその支払いが確認できるもの(振込明細や通帳など)があれば、領収書の代用ができます。

領収書の発行に関しては、コラボイベントなど関係なく現金の授受・送金において全て関係することですので、ぜひ覚えておいてくださいね。

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