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特にハンドメイド作家さんに読んでもらいたい話。

2019年の夏の話です。
筆文字作家として、たくさんのイベントに参加させてもらう機会が増え、大変嬉しいことに好評を頂くことが増えました。

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私は筆ペンを使ってシュールな言葉をポチ袋に、心にグッとくる言葉をハガキや色紙に書いています。

2019年5月のサッポロモノヴィレッジに参加したときは、ニーズ調査の為にポチ袋を3枚100円で販売をしていました。これは、あくまでもニーズ調査で「今回特別の料金ですよ」とお客様にもお伝えしての販売です。

サッポロモノヴィレッジ以降に参加するイベントからは1枚50円で販売しようと思い準備を進めていたのですが、改めて原価等を考えてみると利益がほぼないことに気づきました。

それに気づいたのは、サッポロモノヴィレッジ後初めて参加するイベントの2日前でした。このときは価格は変更せずに改めてニーズ調査として1枚50円で販売し、このイベント以降に再び価格改定をしようと決めました。

ちなみに、2019年夏時点での商品の価格設定は次のとおりです。

ポチ袋   50円
ハガキ 100円
色紙  200円

この価格設定を頭に入れたまま、本文をお読みいただきたいと思います。

この価格設定をしたばかりに、イベントで2つ考えさせられることがおきました。

【問題①】イベントの特典目当てに、安いからという理由で買われた

とあるイベントで、商品を5つ購入するごとに1回くじが引けるという特典がありました。

とあるお客様が私のブースにいらっしゃいました。

これなんですか?ポチ袋?じゃあ、10枚ください

私は1枚1枚手書きで同じモノが1枚もありませんので、好きなモノを選んでくださいとお願いしました。

なんでもいいんで、10枚ください

あ、これはくじを引きたくて単価の安い私のところにきたんだな、と思いました。

改めて、「1つ1つ言葉が違うので選んで頂いて」とお願いをしたら、束ねていたものから適当に取り、

これでいいです

これはショックでした。
仮に買って頂いた本当の目的がくじを引きたくてだったとしても、嘘でもいいから選んでるフリくらいはして欲しかったのが本音。くじはとても素敵な特典なので、大賛成です。くじの景品も、各出店者様から提供を受けたものなのでとても素敵なモノばかり!だからくじを引きたい気持ちもわかります。

でも、私はそんな雑に扱われるために筆文字を書いているのではありません。私の文字を見て、私の書く言葉を見て良いと思ってくれる人に手に取って欲しくて書いています。

ここで、以前ハンドメイド作家さん向けの起業講座に出席した時に「価格を安く設定しすぎると、安さ目的のお客さんしか来ない」と講師の先生が言っているのを思い出しました。

私自身もハンドメイド作家さんによく言うし、色んな作家さんの作品を見ながらよく思います。

価格設定、間違ってない?

みんな、安すぎる。

人件費入れてないでしょ、その価格。

買ってもらうための価格設定はダメだよ。

私自身は、買ってもらうための価格設定はしていません。
今回、ポチ袋はこれくらいかな?と設定した50円が安すぎたことに気づき、今月のイベントはニーズ調査第2弾として参加した結果、作品の扱われ方にショックを受けるようなことが起きました。

なので、改めて心に誓います。


私の作品を本当に好んで買ってくれる人の為に価格設定をするべき。



【問題②】価格のものさしなんて人それぞれ

とあるお客様との会話の中で「今回はこの価格ですが、次回のイベントからまた価格改定をします」ということを伝えました。

すると、お客様はこう言いました。

あんまり上げて欲しくないなぁ

うん、気持ちはわかります。すごくわかります。でもね、今の価格のままでは赤字なんですよ。(と、いうことに直前に気づいたんですよね)

そして、私の書いた文字と文章に惚れ込んで色紙を買ってくれた別のお客様は、代金が200円だと聞いて驚いてこう言ったんです。

「1000円だと思った」

そう、価格のものさしなんて人それぞれなんですよね。
この色紙を200円でも高いと思う人もいれば、1000円でも買ってくれる人がいる。

それなら、価格がいくらであれ、自分の商品を惚れ込んで買ってくれる方が嬉しいと思いませんか。


まとめ

あれだけ他のハンドメイド作家さんに「価格設定を間違えているよ」と何度も言っていた私自身が、今回自分の作品の価格設定でたくさんの学びを得ることが出来ました。

価格設定はものすごく難しいですが、しっかり決めなければ私の作品に惚れ込んでくれた人、私の作品を大切に扱ってくれる人以外のところにも渡ってしまうということを学ぶことができました。

ハンドメイド作家さんに、これは本当に伝えたい。

原価を無視した、お客様に買ってもらうための価格設定は絶対にしてはダメ。

他の人の作品に横並びの価格もダメ。

実際にかかった材料費、人件費、作業代、諸経費、利益などをしっかりと計算して価格設定をしてください。

あなたの作品に惚れ込んだ人は、価格では購入しませんから。


価格設定に関しては、ハンドメイド作家さん以外にも当てはまる話ですから、買ってもらうための価格設定は絶対にしないようにしましょうね。


2022.2.23加筆・修正

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