戦場のような昼時キッチン

テスト期間中の為、午前中までで帰ってきた。
父さんも母さんも仕事でいないし、
我が家はこういう日は
自分のごはんは自分で作る仕組みだ。

誰もいないと思ってたリビングに
兄ちゃんがいた。
パソコンの前に偉そうに座って鼻をほじっている。
鼻ほじる奴 本当に嫌い。

兄ちゃんがいるってことは
兄ちゃんが昼ごはん作ってくれるんじゃね?
と期待してみた。

「俺、授業中だから お前作るか、ハンバーガー買ってきて。」

だから僕はハンバーガーを買いに来ている。

お昼はもう過ぎているのに
ハンバーガー屋さんは忙しそうだ。
早く買えて早く食べれる!
と思って来たのに、まだ列に並んでいて注文も出来ていない。

狭い作り場で沢山のお店の人がちょこまか動いている。
ドライブスルーもあるし、注文は並んでいるし…
みんなの顔が殺気だっている
戦場みたいだ。

かろうじてカウンターの店員さんだけはぎこちない笑顔をぺたりと張り付けて対応してくれた。

兄ちゃんにチーズバーガー2個買ってきて。
と頼まれていたけど
僕はダブルチーズバーガーのセットを自分と兄ちゃんの分を注文して持って帰った。

帰ると兄ちゃんの授業は終わっていて
一緒に食べた。

兄ちゃんのピクルスをもらってあげた。

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