見出し画像

チャーハン・ライス

以前、帰国子女でも留学帰りでもない、ただの日本人のクセに、何にかぶれているのかやたらと「アグリー(Agree)」を連発する上司がいました。

彼は日頃からアグリー・アグリーとやかましかったので、アメリカドラマの題名から引用した「アグリーベティ」との名前で部下から陰口を叩かれていました。

これが鈴木亜久里でなかったのは、平成生まれが中心の若くてオシャンな職場だったからかもしれません。

ある日、どうしても彼の賛同が得られない案件が出てきてしまったので、この場合、彼は「Cannot アグリー」とか何とか言うのかとニヤニヤしながら皆で楽しみにしていたところ、彼の返答はまさかの「アグリーしかねる」でした。

まさかの英語+日本語のフュージョン。

1923年に失効した日英同盟が100年の時を経て今ここに復活した瞬間でした。 彼の辞書ではdisagreeという、簡潔かつ便利な単語のページは引き裂かれていたようです。

動詞に動詞を重ねる複合動詞。
ご飯にご飯のチャーハン・ライスのよう。

アグリーベティの名前を経て、そこから彼の影のあだ名は「ハン・ライス」となったとか、ならなかったとか。

ちなみに私、アグリーベティなんて見たことないんですけど。。

おしまい

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?