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全日本ロック駅伝 ライブレポ③

第2区 岡沢じゅん

そしてロック駅伝のタスキは時空を超えて長野県松本市へ。もう一度どんな仕組みで中継してるかを説明しますと、じゅんくんが松本からライブを配信します。その様子を大分のライブハウスのスクリーンに映して、それをカメラで撮影して配信しているわけなんですが、シンプルなように見えて実はめちゃくちゃ複雑なんです。ロック駅伝の視聴者以外の人はじゅんくんの配信を直接見られないようにすることにも苦心しました。
じゅんくんがスクリーンに映ると思わず話しかけそうになってしまうくらい、美しい映像なんだけど、コミュニケーションの手段は電話。配信の映像はタイムラグがあるので通話中は会場の音声をオフにします。やってみないと、そして図に書かないとわからないことばかりで、普段の脳みその使い方ではすんなり理解できない次元でした。
はじめは向こうにこちらの拍手や歓声を届けられると思ったんだけど、それをしようとすると音がやまびこしてしまうので断念。じゅんくんにはかなり孤独なシチュエーションで、だけどそれを感じさせない演奏をやってもらおうというわけです。

しかし、スタート早々いきなりトラブル発生。じゅんくんの音声が出ない!気づかずにうたい続けるじゅんくん。その映像だけが流れる会場。すぐに電話。なかなか出ない。ああ、ほんと大変なことやってるよなぁ。けど、走り出したロック駅伝。もうどんなことになってもあきらめないぞと腹は決まっている。
ようやく繋がって音が出ていないことを伝えるも、原因がわからない。すると、本当に枯れていた井戸から自然と水が湧き出たようにじわーっと音が出始めて、思わず「出たぁー!」と歓声を上げてしまいました。相当うれしかった!未だに原因は謎なんですが、とにかくようやく第2区スタートです。
サイキシミンのライブ中に電話して急遽タスキをかけてやってほしいとお願いしていたのですが、赤いタスキは、なぜか長野では金色に変わっていました笑。それがおとぎの国の王様みたいで、スクリーンは映画を見ているようにきれいで、これが同じ国で今まさに起きているできごとだなんて信じられないくらいでした。
しかし1曲目「朝起きてなにもしない」では順調だった配信が、2曲目では映像も音も途切れ途切れに。うーん、まずい。どこで止めようかと迷っていると、なぜかぼくの電話からじゅんくんに誤発信していたようで、意図せず中断させてしまいました。状況を説明して、けれど原因がわからないまま3曲目へ。それでもぼくの心配をよそにじゅんくんはたのしそうに演奏してる。まるでこちらの様子を見ながらやってるんじゃないかって気がしてしまう。だけどいまだ配信の環境は不安定なまま。やはりリハーサルを省略したツケが回ってきたのか…。この時は生きた心地ナッシングタイムでした。
3曲終わって、まだほとんどまともに聴けていない状態。非常にまずいです。ここでじゅんくん側の配信をいったん切って、設定を変えてもらうと、なんだか順調に行けそうな気配。もうセッションしちゃおう!とじゅんくん。風が止んで、海が凪いで、船出するなら今しかない!という絶好のチャンス。

じゅんくんセッション


遠隔セッション1曲目は、ソロアルバム「( )に捧ぐ」より「小年と冒険」。これはぼくのリクエストで、なぜこの曲を選んだかというと、単純にすごく好きなで、弾けるようになりたくて家で勝手に練習してたくらいだったから。でも自分で弾き語りするのとじゅんくんの自由なうたと合わせるのとでは大違い。そこに森ちゃんも加わって3人で、下手をしたら大事故になりかねない状況だったけど、すべての幸運をこの瞬間にとっておいたかのような奇跡のセッションになりました。
ステージの中央にスクリーンのじゅんくん、その両脇に森ちゃんとぼく。ステージは暗かったからぼくらは影になっていたけど、たまにぼくらの体にじゅんくんが映って、こんな素敵な一体感を感じるセッションってあるだろうか。
2番で自然と声が出てしまってじゅんくんと一緒にうたった。「声を合わせる」という行為には不思議な高揚感が伴うものだけど、ここにいない人と声を合わせた時、それはとても言葉では説明できない感動でした。最後にじゅんくんが「ギター、ヒライマ・サ・ヤ!」と紹介してくれた後に弾いたソロは、そんなふうに感動していなければできないパフォーマンスだったと思います。

じゅんくんアップ


続いてもう一曲、ぐっとクルーのアルバム「もたれないワールド」から「ニューヨーク」をセッション。これはもう勢いに任せて、ぴったり合うところもあればずれるところもあったんだけど、きっとじゅんくんがそこにいたって全部ぴったり合わせるのは難しい。それくらい、じゅんくんはいつも自由(めちゃくちゃ)で、遠隔でもおかまいなしにいつも通り自由にやってくれた。本当にたのしそうで、ぼくらが合わせやすいようになんて、きっと考えてなさそうで、それですごくリアルにここにじゅんくんを感じることができたのだろう。曲が終わってから思わず「うーなんでか知んないけど泣きそうだー!」って言ってしまったのは、たぶんそういうことだったんだと思う。ここにいないのに、すごくいる感じがする。そういうのに弱いんだ。
あまりの感動にどうしても話したくなってしまってまた電話してしまったんだけど「電話多いな〜」って呆れられてしまいました 笑。
最後は入れそうだったら入ってくださいといって「さようなら美しさ」。一緒にやりたかったけど、手拍子合わせるのも難しかった…!笑 聴いてるだけならそんなに変なリズムじゃないんだけど、やっぱりじゅんくんだけのリズムなんだね。配信では実際ギターで合わせるより手拍子合わせる方が難しいのかも。

じゅんくん拍手

ライブ中電話しすぎたので終わってから放置してたら、「あいたた大分」ってダジャレを連発してご満悦のじゅんくんでした。たのしくやってもらえたようでなにより!
というわけで30分のライブのレポート書くのに何時間もかかってますが、次回もおたのしみに!じゅんくんありがとう!(つづく)

あいたた大分


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