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ボクの好きな白髭食堂


世の中には何人かの孤独な人がいる。横に止まっているダンプカーの運転手だって例外ではない。ある人は孤独に耐え、ある人は耐えきれない。

ボクは白髭食堂のような、トラック運転手御用達の食堂が好きだった。

  作りおきの総菜とご飯を頼むと、注文した豚汁が愛想のないおばちゃんに運ばれて来る。琵琶湖畔にも、淀川の沿道にもあった。
  運転手達は、ここで一杯飲んで仮眠でも取るのだろう、ビールや日本酒を頼んでいた。
  
  
  もちろん国道24号線にもあった。
  だだっ広い駐車場に数台のトラック。長い間、手入れのされてない看板。
  
  
  雨が強くなり、ボクはかついでいたリュックから黒のビニールのゴミ袋を取り出しかぶる。頭と両手の部分に穴を開けカッパを作る。
  

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